| 生物界の中で | 
| エンジュ | の | 滝 | の広場 | 
| 馬のしっぽ | / | はり | 中3 | 
| <img | 
| src="http://www.mori7.com/izumi/ib/ib990501/img19990515034009.gif"> | 
| 生物界の中でクジラやライオンのような大型哺乳類は、自分が生活する上で | 
| 適応できるように作られているため、限られた条件下でしか生きていけないし | 
| 繁栄できない。これに対してサルの仲間は、、学習する種で環境に対する柔軟 | 
| 性において進化してきたため、どんな環境にも適応することができる。しかし | 
| 、サルよりもヒトの方が顕著である。ヒトの生存や種族維持は、経験に基づい | 
| て集積された知識だけではなく、文化においての経験も自分のものにする。ヒ | 
| トはこうすることによって初めて有能に行動することができる。 | 
| ヒトとサルは似ている。ヒトが赤ちゃんの時は手と足合わせて四本でハイハ | 
| イして歩くし、大人になると二本足で歩く(サルは時と場合によるけど…)。ま | 
| た、バナナを食べる時は二本の手を使う。一本でバナナを支えもう一本の手で | 
| 皮をむいて食べる。 | 
| 沢山の箱がある中で、歩いて三歩の所においてある箱の中にサル(花ちゃん) | 
| の好物のバナナが入っているとする。最初花ちゃんはバナナがどの箱の中にあ | 
| るかを探す。そして歩いて三歩の箱の中においてあるのに気づく。これを何回 | 
| も続けていると、花ちゃんはどんなに沢山の箱があっても歩いて三歩の箱へ直 | 
| 行する。それは、花ちゃんはその箱にバナナが入っていると解かっているから | 
| だ。では、同じことを花ちゃんの子供の太郎君にしてみたらどうだろう。無理 | 
| である。花ちゃんが解かっていても太郎君には一から仕込まなければ、花ちゃ | 
| んのようにはならない。ここがヒトとサルの大きな違いである。サルは自分で | 
| 経験しないと解からないが、ヒトはそのことについての書物があれば、経験し | 
| なくてもその本を読めば解かる。最近の若者(私を含める)は、花ちゃんや太郎 | 
| 君のように経験して物事を理解することが少なくなってきた。何でも本を読ん | 
| でそこから知識を得ようとしている。参考書を読んでそれを覚えて終わりだ。 | 
| しかし、経験して勉強・理解することが無くなったわけではない。理科の実験 | 
| は、言葉どうり実際に経験する勉強方法だ。理科に限らず、本や説明だけでは | 
| 解からなかったことでも、実験あるいは体験してみて解かったことは誰にだっ | 
| て一つや二つあるはずだ。 | 
| 本を読んでそこから知識を得ることは大切である。だから、そのことが悪い | 
| と言っているわけではない。しかし、『経験は最良の教師である』という言葉 | 
| があるように、実際に経験して知識を得ることもヒトとして大切な要素ではな | 
| いか。 |