| MDとカセットテープ | 
| アジサイ | の | 池 | の広場 | 
| 太一 | / | あうけ | 中1 | 
| MDとカセットテープ 宇佐美 | 
| 太一 | 
| 「こっちのほうが僕はいいなー。」 | 
| 今僕はとある電気店で、前からほしかったMDコンポをついに購入すること | 
| ができ、それをえらんでいるところだ。 | 
| 「他のはどう?」 | 
| 「ぼくはぜったいこれ!。」 | 
| 「本当にこれでいいの?」 | 
| 僕はこの時、本当にうちのお母さんはしつこいなーと改めて思った。 | 
| 「いいよ。」 | 
| 「ほんとにこれに決めていいの?」 | 
| 「だからいいってー」 | 
| 「じゃあ買うからね」 | 
| 「うん」 | 
| ということでやっと購入でき、家に何とかもって帰って来られた。 | 
| それから1ヶ月がたち、MDも僕に慣れてきたころ、僕は学校で英語の教科 | 
| 書のヒアリングテープをもらった。そして、忘れかけていたテープの存在と歴 | 
| 史を思い出しだした。 | 
| そう言えばテープは、かなり昔からあり、僕の母も子供だったころからあっ | 
| た。その頃は、まだテープも今のMDくらい高かった。けれど、時がたつにつ | 
| れて、カセットテープは人間たちにだんだん親しまれて、現在のお手ごろ価格 | 
| に至っている。初めてレコードというものがでて、まず人間たちを驚かせた。 | 
| そしてカセットもおなじだった。 | 
| ある文章は、21世紀の人達の暮らしを想像して書いたものがあった。それ | 
| には今ではみんなが知っているCDがなかった。それどころか、カセットまで | 
| 無かった。レコードが主流のときに書いた文章ではあるが、その当時の人にと | 
| っては、CDやなんて想像もできないものだったのだろう。 | 
| けれど今、カセットの存在を脅かす、すごい?物が出て、カセットの地位を | 
| 奪おうとしている。それがあのMDだ。MDは去年、携帯できるプレイヤーの | 
| 出荷台数で、ついにカセットとほぼ互角にまでなり、推測によると、今年、カ | 
| セットを抜くらしいといわれている。 | 
| 昔からのカセットのように、MDもそのうち値段が下がり、数年後?には、 | 
| カセットのように、人々の中になじんでいくだろう。すると、MDにくらべ、 | 
| 音質のわるいカセットが滅びてしまう可能性がある。 | 
| 「温故知新」というように、カセットは懐かしみがあるし、やっぱり無くな | 
| ると寂しいので、僕は何とかして取っておきたい。 |