| 必要ないもの |
| オナガ | の | 村 | の広場 |
| はるる | / | くあ | 小6 |
| 噴水は言ってみれば、何の役にも立たないものである。都市住民は、目の前 |
| に突如として何の役にも立たないものが出現すると、それだけで文化的衝撃を |
| うけ、深く困惑する。つまり、この困惑が新たな文化を創り出すのであり、噴 |
| 水はそのためのものであろう。ところが、恒例の水不足になると、噴水の水を |
| 停めてしまうところがある。噴水は、同じ水を循環しているだけなのであるか |
| ら、どんなに水不足の場合でも、停める必要はないのだ。しかし、「停めなけ |
| ればならない」と考える人々の姿勢の中に、噴水の真に噴水たるものを否定す |
| る傾向が芽生えるからである。噴水は、ただ水を噴き上げていればいいのであ |
| る。 |
| 私の家では、ハムスターを飼っている。とてもかわいいハムスターだ。名は |
| 、「マフィン」という。私が、近寄ろうとすると、すぐさま、私の方に走って |
| きた。でも、マフィンは、よく考えれば、世間にゆう、「いなくてもよいもの |
| 」なのだ。つまり、「必要ないもの」。たしかに、食べて寝てまた食べての繰 |
| り返しのハムスターたちに、お皿を洗ってもらうのもできないし、お布団を干 |
| してもるうこともできない。しかし、そんなことをいったら、私も、早川家の |
| 「必要無い物」になってしまう。私は、だから、「必要ないもの」も、とても |
| 大切だと思う。角を矯めて牛を殺すということわざをあることですしね。 |