| 豊かで快適な高齢化社会のために |
| アジサイ | の | 空 | の広場 |
| 風間 | / | こと | 大2 |
| 『高齢化社会』というのは『平均寿命の延長』『出産率の低下』という二つ |
| の要因からなり、この二つの要因は豊かな社会が実現したことに他ならない。 |
| だが一般的に『高齢化社会』というと暗いイメージが付きまとってしまうのは |
| 高齢化社会に合致するような社会、経済の仕組みが、まだ確立していないから |
| だろう。『高齢化社会』を高水準で維持するためには若い世代の年金などの多 |
| くの社会保証負担が必要になってしまう。そのような事に関する『ルール』を |
| 明確にすれば豊かで快適な『高齢化社会』が実現できるのではないか。 |
| 最近は高齢者の人で構成されているサークルが人気らしい。ゲート・ボール |
| は、もう昔の話で『ボランティア』をするサークルが多く、高齢者が高齢者の |
| お手伝いをする、というのもあるそうだ。これらのサークルに多く共通するの |
| は『自分の経験を生かす』というものだ。まさに『亀の甲より年の功』である |
| 。『年の功』を生かせれば『高齢化社会』は、もっと明るいものになるのでは |
| ないか。 |
| 最近『老人力』という本がベスト・セラーとなっている。この本は『老人』 |
| というものを悲観的に考えるのではなく楽観的に考えよう、というものだ。例 |
| えば、嫌な友人と会う時や嫌な約束事ある時に『私は物忘れが激しくて』と言 |
| って呆ける、という具合である。 |
| 『高齢化社会』は、きちんとしたルールを確立して『年の功』を生かせるよ |
| うな社会体制を作れば今日よりも数倍、明るい社会が作れるかもしれない。日 |
| 本では、もうすぐ四人に一人が六十歳以上という社会に突入する。これが今日 |
| 、非常に重い問題だと思えてしまうのは、私たちが、その四人に一人である高 |
| 齢者を『厄介者(表現が悪いが)』と決め付けているからではないか。『厄介 |
| 者』ではなく『社会の役に立つ人』と考えることが『より良い高齢化社会の確 |
| 立』への第一歩ではないか。 |