| 「技術の進歩」 |
| アジサイ | の | 道 | の広場 |
| 玲子 | / | あそわ | 高1 |
| 「技術の進歩」 |
| コンピューターにかぎらず、複雑なハイテク機器を自由に使いこなすという |
| ことは容易なことではない。それらはごく一部の人たちだけが技術の成果を享 |
| 受しているにとどまってしまう。しかし本来は、ほんとうのシロウトこそが「 |
| 王様」なのだ。テコノロジーは本来人間のためであり、使いやすくわかりやす |
| いものであるべきなのだ。そして、テクノロジーの産物としての道具は、すべ |
| て人間にとってつかいやすく、親しみやすく、身体に「馴染みやすい」もので |
| ある。 |
| 最近はパソコンをするのにわざわざ専門学校に行ったりパソコン教室に通っ |
| たりして余計にお金がかかったりする。そんなことでよいのだろうか。このよ |
| うなことがあるから人々はパソコンやほかの機械にふりまわされてしまうので |
| はないだろうか。たとえば、うちの母親はビデオの操作ができない。この前も |
| ビデオの予約のしかたを教えたがぜんぜん覚えられず頼んだビデオの撮れてい |
| なかった。そんな時私は「練習が足りないからできないんだよ。もっと練習し |
| なきゃだめだよ。」とよく言ったりする。ほかにもパソコンを使っている時操 |
| 作の仕方が分からなくなりヘルプのボタンを押すが専門用語が多すぎてぜんぜ |
| ん役に立たない。「これも練習不足だな。」なんて思ったりする。しかし、そ |
| ういう考え方でよいのだろうか。なにか機械を使うたんびにいちいち練習しな |
| ければならないなんてまるで人間と機械との立場が逆転してしまっているので |
| はないだろうか。 |
| 「こぶとりじいさん」のおじいさんのは鬼の言ったことにあわせて楽しく踊 |
| るすると喜んだ鬼はおじいさんのこぶをとってあげる。このお話でおじいさん |
| が鬼にあわせたようになにかがなにかにあわせることは必要だ。それは環境と |
| 人の関係にも言えることだと思う。人がそのときの環境にあわせるのではなく |
| 環境が人にあわせる必要があると私は思う。このような考え方を持っていけば |
| これから機械に振り回されることも少なくなっていくのではないだろうか。 |
| 現在はまだまだその道の専門家にしか分からない機械が多すぎる。しかし、 |
| 技術の進歩というのはシロウトのおかげで進んできたのである。彼ら専門家達 |
| はそのことを忘れている気がする。 |