| ねずみとぞう |
| エンジュ | の | 泉 | の広場 |
| でこはげ | / | かな | 小5 |
| 島に住む動物と大陸に住む動物とでは体の大きさが違う。ゾウのような大形の |
| ものに比べると、島のものは大陸の者より体が小さくなる傾向がある。島は狭 |
| い、小さな島まで物が小さくなっていくのはもっともな話のようだが、事態は |
| そう単純ではない。ネズミやウサギのような小形のものを比べると、こちらは |
| 島の方が大陸よりずっと大きい。もっとも鮮やかなのはゾウの例だ。ゾウはだ |
| んだんと小さくなり、ついには成獣になっても肩までの高さが一メートル子牛 |
| ほどしかないものが出現した。一方ネズミを見てみると島のネズミは大きくな |
| り猫ほどもある物が出現した。ゾウの巨大さは畏敬の念を引き起こすものだ。 |
| しかしゾウにしてみれば大きいからみんなハッピー、というものでもなく、出 |
| 来れば普通の動物に戻りたいのであろう。ネズミにしたってそうだ。だからこ |
| そ捕食者のいない環境に置かれると。大きい物は小さく、小さい物は大きくな |
| って、哺乳類として無理の無いサイズに戻っていく。 |
| 私は猫ほどもあるネズミは見たことが無い。しかし、水面ネズミは見たこと |
| がある。どのようなネズミかと言うと、泳ぐネズミである。(まんまやんけ)一 |
| 瞬だけだが釣りをしていた時に、水面がばしゃばしゃなったから、なんだろう |
| と思ってみてみるとねずみが高速で水面を駆け抜けた! |
| 「なにぃぃぃぃぃ!」 |
| 私は絶叫した。なぜネズミがこんな所にいるのか?どうやって泳いでいるの |
| か?どうやってここまできたのか?奴は何歳なのか? |
| 一番最後は関係無いとして、私はネズミを見てまたもや絶叫した。 |
| 「なにぃぃぃぃぃぃ!」 |
| なんとネズミがほぼ垂直に立っている石垣を登り始めた。そしてなんと登り |
| きったのだ!これには私もびっくりしてしまった。 |
| 奴の足の構造はどうなっているのか?90度の壁を登れる足の筋力はどの程度 |
| なのか?登りきるまで出ていたあの恐ろしいほどのスピードはどうやって出し |
| ていたのか?奴は雄か?雌か? |
| 一番最後は関係無いが(またか…)私はびっくりした。それが私が見た水面ネ |
| ズミの最後の姿だった。 |
| 私は大陸から島まで移動するには根性が必要だと思う。途中で死ぬかもしれ |
| ない。しかし、根性でわたりきるとやっと捕食者のいない環境に移れる。無理 |
| の無いサイズになるには根性が必要だという事が分かった。 |