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暗唱検定
 言語力、記憶力を育てる
 暗唱検定  ●編集  ●原本
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秘する花を知ること

【1】秘する(ひ  )花(はな)を知る(し )こと。秘(ひ)すれば花(はな)なり、秘(ひ)せずば花(はな)なるべからず、となり。この分け目(わ め)を知る(し )こと、肝要(かんよう)の花(はな)なり。そもそも、一切(いっさい)の事(じ)、諸道(しょどう)芸(げい)において、その家々(いえいえ)に秘事(ひじ)と申す(もう )は、秘(ひ)するによりて大用(たいよう)あるがゆゑ(え)なり。しかれば、秘事(ひじ)といふ(う)ことをあらは(わ)せば、させることにてもなきものなり。【2】これを、「させることにてもなし」と言(い)ふ(う)人(ひと)は、いまだ秘事(ひじ)といふ(う)ことの大(たい)用(よう)を知ら(し )ぬがゆゑ(え)なり。まづ(ず)、この花(はな)の口伝(くでん)におきても、「ただめづ(ず)らしきが花(はな)ぞ」と皆人(みなひと)知る(し )ならば、「さてはめづ(ず)らしきことあるべし」と思(おも)ひ(い)ま(も)うけたらむ(ん)見物(けんぶつ)衆(しゅう)の前(まえ)にては、たとひ(い)めづ(ず)らしきことをするとも、見(み)手(て)の心(こころ)にめづ(ず)らしき感(かん)はあるべからず。【3】見る(み )人(ひと)のため花(はな)ぞとも知(し)らでこそ、為(し)手(て)の花(はな)にはなるべけれ。されば、見る(み )人(ひと)は、ただ思((おも)ひ(い)のほかにおもしろき上手(じょうず)とばかり見(み)て、これは花(はな)ぞとも知ら(し )ぬが、為(し)手(て)の花(はな)なり。さるほどに、人(ひと)の心(こころ)に思(おも)ひ(い)も寄ら(よ )ぬ感(かん)を催す(もよお )手だて(て  )、これ花(はな)なり。