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級:★   山:ma   年:★   月:04   週:2  苗:ma
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題名:ふだん私たちは、コインを(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】ふだん私たちは、コインを丸いものと見なしている。そして、百円玉、十円玉などと言う。もちろん、「丸い」とか「玉」と言っても、それは決してビー玉のような球形ではなく、つまり、正確には円盤(えんばん)形のことだと、誰(だれ)でも承知している。【2】コインをテーブルなどの上に置いたとき、あるいは床(ゆか)や地面に落としたとき、見おろすと丸く見えるということだ。コインが自然に安定しやすい姿勢で置かれているとき、人間の視線の自然な角度から見ると、丸い。そこで、私たちは、「コインは円形だ。」という文を承認する。
 【3】けれども、もちろんコインは、年じゅう円形に見えるわけではない。水平方向から眺めれ(なが  )ば、あきらかに、薄い(うす )長方形に見えるはずだ。短い棒状に見えるはずだ。そして私たちには、そんなことはわかりきっているように思われる。【4】しかし、ものはためしに「コインは長方形だ。」という文を口に出して言ってみると、なぜか、まことに異様な発言をしているような気がする。
 私たちは日常において、いつもある視点からある光景を見る。【5】視点だけではなく、人間の認識一般(いっぱん)は、ある立場からの有限のアプローチである。その有限性は、たいてい、言語表現に反映してあらわれる。ある位置にあぐらをかいたまま、腕(うで)を組んで眺め(なが )ているだけでは、ものの真相はよく見えない。【6】自分の認識が――したがって自分のことばが――有限で一面的だと、いつも承知している人は、やがて、実験的に自分の視点を変え、多様なアプローチをこころみることになる。
 文学作品などにおいても、おなじひとつの事実を、きわめてことなることばで言いあらわすことがある。【7】視点がちがう。そのちがいは、おなじひとつのコインに対して「円形である」および「長方形である」という、まるで別の見かたが成立した事情と似ている。そして、そういった表現は、ヨーロッパに古くから伝えられた、たくみに表現する技術体系であるレトリックと深い関係にある。
 【8】レトリックは、私たちの認識と言語表現の避け(さ )がたい一面性を自覚し、それゆえに、もっと別の視点に立てばもっと別の展望がありうるのではないか……と探求する努力のことでもある。創造力と想像力のいとなみである。
 【9】たとえば、枝からはなれた果実が地面へ落ちるという事態を目撃(もくげき)したとき、たんに「りんごが地面へ落ちた」と考えるだけでは満足しないことである。【0】ことによると、「りんごに向かって地面が突進(とっしん)してきた」とも考えられはしないか、あるいは「りんごと地∵面はたがいに引きつけ合った」と考えるべきではないか……と、さまざまな想像力を働かせることであろう。レトリックとはそのように多角的に考え、かつ多角的なことばによって表現してみることである。レトリックは発見的な認識への努力に近い。
 こんにち、価値の多様化ということがしばしば問題になる。それは、ものの見かたの多様性という問題でもある。ひとつの事実を眺め(なが )、表現するにあたって、すべての人が、まるで統制を受けたかのように、おなじ視点からおなじことばで語る、という時代ではあるまい。人と人とが理解し合うことも、容易ではない。自分の視点と自分のことばづかいだけが正しいと信じきっている人は、想像力ないし創造力を欠いているために、自分とはことなる立場から見える景色を思いえがくことができない。肝心(かんじん)なのは、相手の立場、別の視点に立ってみればどんなぐあいにものが見えるか、ということを思いえがいてみる能力である。
 このように考えてみると、レトリック感覚は、発見的な認識には欠くことができない上に、人をできるだけよく理解するためにこそ必要なのだ、ということになる。新しい視野を獲得(かくとく)するためにも、また、相互(そうご)理解のためにも、こんにちほどレトリック感覚の必要とされるときは、かつてなかったように思う。

(佐藤(さとう)信夫「レトリックの記号論」による。)
(注)アプローチ=接近すること。

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 マキ の苗 中1年 4~6月
目標:意見文の基本的な構成を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 構成図構成図 <<構成>>構成図をかく
構成 ○ 要約(感想文)要約 <<構成>>要約を二〇〇字ぐらいでまとめる
構成 ○ 四段落構成 大きく四つぐらいの部分に分けて書く
構成 ○ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
主題 【】★ 是非の主題よい 良い べき 大切 <<主題>>私はAがよいと思う
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の理由一理由 <<構成>>…の理由は第一に
題材 【】★ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ◎ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の理由二理由 <<構成>>…の理由は第二に
題材 ◎ データ実例・長文実例データ 長文 <<題材>>数字の実例・長文集の実例
表現 【】★ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 【】★ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
表現 【】★ 名言の引用名言 言葉 ことば <<表現>>主題に合わせて名言を引用する
主題 【】★ 是非の主題よい 良い べき 大切 <<主題>>私はAがよいと思う
構成 ○ これからの結びこれから <<構成>>自分の問題としてこれからのことを書く

字数 ★ 600字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 90分以内書き始めから書き終わりまで90分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

 木を切り倒す(きりたおす)人々に関して、新しいことは何もありません。古代には、ギリシア、イタリアおよびイギリスは森林で覆わ(おおわ)れていました。しかし、それらの森林は減り、今は、ほとんど何も残されません。
 今日、木は、どんどん減っています。熱帯雨林の約100エーカーは1分でなくなります。それはたったの20年か30年で世界中の熱帯雨林を減らすのに充分(じゅうぶん)な速さです。熱帯雨林は地球の小さな部分だけを覆っ(おおっ)ていますが、それらは、世界の半分以上の植物および動物のふるさととなっています。動植物の多くがふるさとを失いつつあるのです。なぜ熱帯雨林は減るのでしょうか。木を切り倒す(きりたおす)のには重要な理由がありますが、地球上の生命に対する危険な影響(えいきょう)もあるのです。
 木を切り倒す(きりたおす)重要な一つの理由は、すべての国が木材を必要としているということです。先進国では、人々は、紙、家具および家のためにますます多くの木材を使用しています。これらの国々には十分な森はありません。したがって、それらの国々は、アジア、アフリカ、南アメリカ、さらにシベリアの森林から木材を手に入れ始めました。多くの木材はまた開発途上(とじょう)国の薪(たきぎ)として必要です。多くの地域で、人々は、食物を料理するために木材に頼っ(たよっ)ています。人口が増えると、木材の必要性も大きくなります。しかし、あまりにも多くの木が直ちに伐採(ばっさい)されると、森林は破壊(はかい)されます。森林の木がいくらか残ると、森林は元に戻る(もどる)ことができます。しかしそれは少なくとも100年間再び再び伐採(ばっさい)されない場合のみです。土地を非常に必要とするわずかな農民が移ってきます。彼ら(かれら)は、残り木を伐採(ばっさい)し、燃やします。このように、森林の数百万エーカーは毎年破壊(はかい)されます。しかし、森林の土地は農業に適していません。したがって、これらの貧しい農民は以前と同じくらい貧しく絶望的です。
 しかし、貧しく絶望的な人々は森林を伐採(ばっさい)し、燃やす人々だけではありません。ブラジルと中央アメリカでは、多くの地主は、米国および他の国々に肉を売るために多くの家畜(かちく)を飼いたいと思っています。いくつかのファーストフードレストランは、ハンバーガーを作るためにこの安い肉を使用してします。地主は、あまりにも狭い(せまい)土地にあまりにも多い家畜(かちく)を置きます。その土地がひどく被害(ひがい)を受けた場合、彼ら(かれら)は森林の一部を燃やします。その後、彼ら(かれら)は森林の土地へ動物を移動させます。このように、土地と森林の両方が破壊(はかい)されます。
 熱帯雨林が破壊(はかい)されると、まず、そこに住んでいる人々に影響(えいきょう)を与え(あたえ)ます。しかし、さらに、はるか遠くに他の影響(えいきょう)があります。例えば、山腹においては、木は、大雨を取り入れるのを助けます。木が切り倒さ(きりたおさ)れると、雨はいっせいに川に注ぎ込み(そそぎこみ)、恐ろしい(おそろしい)洪水(こうずい)となります。これはすでに、ガンジス川、メコン川およびアジアの他の大きな川で起こっています。しかし、最後に、森林の損失は私たちの惑星(わくせい)の温度に影響(えいきょう)があるかもしれません。より悪い汚染(おせん)とともに、それは温度をより高くさせ得るのです。また、世界中で天候が変わるかもしれません。誰(だれ)も、これが私たちの生命にどんな影響(えいきょう)があるのか明白にはわかりません。しかし、多くの人々にとって、その影響(えいきょう)はたぶん恐ろしい(おそろしい)ものであるでしょう。
 あなた方は、これを止めることを支援(しえん)しなければならないし、また支援(しえん)できます。熱帯雨林の木で作られたものを買わないでください。ファーストフードレストランへ行ったら、そこで働く人々に彼ら(かれら)が使用している肉がどこから来ているか尋ね(たずね)てください。なぜあなたが尋ね(たずね)ているか、彼ら(かれら)に説明してください。世界の熱帯雨林の素晴らしく面白い植物および動物について知ったり教えたりしください。熱帯雨林を保つことの重要性について他の人と話してください。 ( n )
要約

(1)コインは丸いとみなしているが、いろいろな見方ができる。

(2)ものごとはいろいろな視点から見ることが必要だ。

(3)価値の多様化のためにレトリックは役に立つ。

 意見 いろいろな見方の必要性。反対理解は、ひとつの視点でないと行動できない。

 名言 「悪いことそのものが……」など。 ( n )
<第一段落>
 要約と意見
 物事を多角的に見るのはよいと思う。

<第二段落>
 第一の理由と実例
 その理由は第一に、物事を多角的に見ると、新しい発見があるからだ。

<第三段落>
 第二の理由と実例
 その理由は第二に、一面的な見方では物事の真の姿が見えてこないからだ。

<第四段落>
 反対意見に対する理解と名言の引用
 確かに、物事を一つの方向から深く見ていくこともときには必要である。しかし、「雑草とは、まだ、その美点が発見されていない植物である。」という名言もあるように、物事を多角的に見なければ見えてこない部分も多いものだ。 ( j )
「体験実例」の例・「いろいろな視点から見る」ふだん見慣れた風景も、しゃがんで見たり、ふみ台にのったり、木にのぼったりして高さが変わると、ちがって見えたりしますよね。「ものごとはいろいろな視点から見る」友達や先生、ご両親などの今まで知らなかった面を見て、驚い(おどろい)たり見直したりしたことを書いてみましょう。 ( t )
 第二段落 体験実例の例
 4.2週なので、中学校の入学式がすんだばかり、または来週が入学式だという人が多いのではないでしょうか。「中学生」は、小学生=子どもとは違う(ちがう)新しい社会的立場です。3月までは子ども料金で乗っていた電車やバスにも、大人の料金で乗ることになります。また、両親や先生にも何かの折に「もう子どもではないのだから」と言われた人もいるのではないでしょうか。
 社会的な立場が変わったことで、これまでと見え方や感じ方が変わったことはないか、考えてみましょう。 ( s )