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級:★   山:ma   年:★   月:06   週:1  苗:ma
氏名:
題名:
本文:



題名:人間の生涯は物事を(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
【一番目の長文は暗唱用の長文で、二番目の長文は課題の長文です。】
 【1】机の横にコピーに使った紙が積んである。裏の白いところを生かしてメモ用紙にしているのだ。何か用事を思い出すと、さっとメモをとる。計算用紙のかわりにもなるし、作文の構成用紙のかわりにもなる。【2】折りたたんで暗唱用紙のかわりにすることもできる。一枚の薄い(うす )紙が、いろいろな形で役に立つ。この紙にひとまとまりの文字を載せる(の  )と、文章の書かれた紙となる。手紙やレポートは、だれかに自分の考えを伝える道具だ。【3】その道具をいちばんの土台で支えているのが、この紙とペンである。私は、この紙のように、さまざまな情報を載せる(の  )ことのできる教養の大きな受け皿になりたい。
 そのためには第一に、白紙のように、何でも素直に受け入れる心を持つことだ。【4】日本の昔話に「わらしべ長者」がある。一本のわらにアブをつけて持っていた男が、そのわらしべをミカンと交換(こうかん)する。やがて、そのミカンを反物と交換(こうかん)し、反物を馬と交換(こうかん)し、馬と交換(こうかん)に家をもらう、という話だ。自分自身の教養を高めるためには、このように何でも素直に受け入れる心が欠かせない。【5】世の中には、相反する意見や情報も多い。それらを先入観なく受け止める心の広さが必要なのだ。
 第二の方法は、逆に、素直に受け入れたものの中から、自分に必要なものを選択(せんたく)する勇気だ。【6】日露(ろ)戦争は、日本の命運を決める戦争だったが、この戦争を遂行(すいこう)した日本のリーダーたちが共通して持っていたものは、困難な選択(せんたく)を敢えて(あ  )する勇気だった。日本が立ち上がることによって初めて東アジアはロシアの支配をはねのけ自立することができた。【7】また、日本の勝利は世界の有色人種の自覚を促し(うなが )、その後の世界史の流れを変えた。何でも受け入れる素直な心は、選択(せんたく)し決断する勇気と組み合わされることによって初めて価値あるものとなる。∵
 確かに、自分の得意な特定の専門分野を持つことも必要だ。【8】それは、紙で言えば、自由に書き込める(か こ  )白紙ではなく既に(すで )印刷された紙だろう。情報が印刷された紙には、それなりの価値がある。しかし、それは、その特定の目的以外に使うことができない。【9】新聞紙の場合は、印刷されていても、弁当の包み紙に使うこともできるが、それは本来の用途(ようと)とは言えない。私たちに必要なのは、たくさんの古新聞ではなく、たくさんの白紙だ。机の横に積まれたメモ用紙を生かして、自分らしい広い教養を育てていきたい。【0】

(言葉の森長文作成委員会 Σ)∵
 【1】人間の生涯(しょうがい)は物事を学び続ける果てしない旅である。この世に生まれた瞬間(しゅんかん)から、人間は学び始める。いや、それ以前、母親の胎内(たいない)ですでに学習は始まっているらしい。そして、人生八十余年を迎え(むか )ても、何事かを学ぼうとする。
 【2】ある学者は、研究報告書のなかで、人間が最もすばらしい学習能力を発揮するのは生まれてからの数年間であるとのべている。なにしろ、子供は、言葉という、ホモ=サピエンスがつくりあげたもののうちで最も複雑なものを、わずかな期間で習得してしまう。【3】言うまでもなく、赤ん坊(あか ぼう)は決して本能によって言葉をしゃべるのではなく、学習して覚えていくのであり、置かれた状況(じょうきょう)しだいで、世界中のどの言語でも覚えてしまうのである。このような幼児期における言語の習得を出発点として、幼年期から青年期へ、中年期から老年期へと、生涯(しょうがい)にわたって学習は続く。
 【4】何事かを学ぶことができるというのは、生物として優れた能力をもっているしるしである。猫(ねこ)や犬もものを学ぶという優れた能力をもった動物ではあるが、彼ら(かれ )は、生涯(しょうがい)の早い時期に学ぶことをやめてしまっているように思われる。【5】人間が他の動物と比較(ひかく)して異なることの一つは、いつまでも学び続けるという点にある。
 ものを学ぶとは、何か新しいことを知ったり、何か新しい能力を身につけたりすること、そして、それらをさらに深めたり高めたりすることである。【6】人間が生涯(しょうがい)にわたって学び続けていくには、エネルギーとなる何かがなければ、それは容易なことではない。では、そのエネルギーとなるものは何か。たとえば、花の名前を一つ知ったとする。すると、野原一面に咲き乱れる(さ みだ  )花の中から、その花を探す楽しみが生まれ、見つける喜びが生まれる。【7】もっと多くの花の名前を知れば、探す楽しみや見つける喜びは増大することになる。つまり、このような楽しみや喜びが、エネルギーとなるのである。
 【8】それぞれ、学び方や学びとるものの違い(ちが )はあれ、このエネルギーが、さらに学習意欲をかきたてる。学校や家庭での勉強だけが勉強ではない。人生のさまざまな場面で、さまざまな状況(じょうきょう)のなかでいつも勉強がある。【9】学ぶエネルギーを実感するためにも、人間は、いつまでも学び続ける人生を送るのである。人間が味わう∵充足(じゅうそく)感や感動の大半は、ものを学ぶことから生まれるのではなかろうか。【0】

(注)ホモ=サピエンス…人間の動物学上の名称(めいしょう)

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 マキ の苗 中1年 4~6月
目標:意見文の基本的な構成を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 構成図構成図 <<構成>>構成図をかく
構成 ○ 要約(感想文)要約 <<構成>>要約を二〇〇字ぐらいでまとめる
構成 ○ 四段落構成 大きく四つぐらいの部分に分けて書く
構成 ○ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
主題 【】★ 是非の主題よい 良い べき 大切 <<主題>>私はAがよいと思う
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の理由一理由 <<構成>>…の理由は第一に
題材 【】★ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ◎ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の理由二理由 <<構成>>…の理由は第二に
題材 ◎ データ実例・長文実例データ 長文 <<題材>>数字の実例・長文集の実例
表現 【】★ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 【】★ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
表現 【】★ 名言の引用名言 言葉 ことば <<表現>>主題に合わせて名言を引用する
主題 【】★ 是非の主題よい 良い べき 大切 <<主題>>私はAがよいと思う
構成 ○ これからの結びこれから <<構成>>自分の問題としてこれからのことを書く

字数 ★ 600字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 90分以内書き始めから書き終わりまで90分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

 日本は第二次世界大戦の後にアメリカの学校制度に従ったので、アメリカと日本の学校制度はほとんど同じである。しかしながら、日本の学生の学生時代の過ごし方は、特に高校時代において、アメリカの学生の過ごし方とは異なる。
 この違い(ちがい)を引き起こす一つのものは入学試験に関する方策である。入学試験は単科大学または総合大学に入るために学生が受けるテストだ。よい仕事を得るために必要な大学教育を受けようとする日本の高校生は、大学に入る前に難しい入学試験を受けなければならない。これらの試験はかなり深さのある三、四教科にわたる。日本の学生がこれらのテストを受けるのに対し、アメリカの学生は入学試験を受けることは通常要求されない。高校で高い成績を取っていない学生でさえ、大学に行く機会を得ており、彼ら(かれら)が教育に値することを社会に示している。
 日本とアメリカの高校生の、学校から離れ(はなれ)た時間の過ごし方には、面白い差異がある。非常に多くの場合、日本の学生にとって、入学試験の準備をするためには、学校で勉強するだけでは十分でない。この問題を解決するために、多くの民間の特別な学校がある。そこで、入学試験準備のためのクラスが用意されている。したがって、学生がよい総合大学か単科大学に入りたければ、彼(かれ)は週末に映画に行くことさえできない。試験のために終始勉強することは時に高校生活を不幸なものとする。他方、アメリカの学生は、通常、高校で、あらゆる種類の余分な活動を楽しむ時間がある。彼ら(かれら)はスポーツ、ダンス、音楽、演劇あるいはただ友達といっしょに過ごすことを楽しむ。アメリカの高校生は、実際に彼ら(かれら)の生活を楽しんでいるように見える。しかし、これは高校生にとって最良の過ごし方だろうか。
 どちらのシステムも理想的ではない。日本には大学入学制度に関して大きな問題があり、ほとんどの学生はそれに対して強い嫌悪(けんお)感を抱い(だい)ている。アメリカの学校制度の問題は、多分、学生が高校時代にあまりにも多くの自由を持ち過ぎるということである。彼ら(かれら)は、常に、途中(とちゅう)のどこかで成功するための別のチャンスがあると考えるので、一生懸命(いっしょうけんめい)努力しない学生もいるかもしれない。 ( n )
 内容:人間は生涯(しょうがい)学習する動物である。犬や猫(ねこ)も学ぶが、早い時期に学習をやめてしまう。人間が何かを学ぶのは、学ぶことが楽しいからである。人間が味わう充足(じゅうそく)感や感動の大半は、ものを学ぶことから生まれる。

 解説:勉強の大切さというテーマは、前にも書いたことがあると思います。今回は少しちがったアプローチで、「勉強とは楽しいからするのである」という話です。学校の勉強は、ほかから課題を与え(あたえ)られてすることが多いので、楽しさよりも苦しさを感じることのほうが多いかもしれませんが、学校の勉強にかぎらず学ぶこと全体をとってみれば、何かを学んで自分自身が成長することがうれしいから勉強をするというのが人間の本来の姿です。学校の勉強であっても、もしみなさんが、明日から学校に行く必要がなくなったとしたら、最初の数週間は楽しいかもしれませんが、すぐに「もう一度、学校に通って勉強したいなあ」と思うようになると思います。

 意見の書き方は、「学ぶことの大切さ」ではなく「学ぶことは楽しいと思うべきだ」にするとよいでしょう。その理由は、(1)世界には、戦争や貧困のために勉強することのできない子供たちが1億3千万人もいるからだ、(2)学ぶことの楽しさを自覚すれば積極的に勉強できるからだ、などと考えていけるでしょう。実例には、何かを学んだあとの充足(じゅうそく)感の体験などを書いていきましょう。 ( n )
 第一段落の要約のあと、「学ぶことは楽しいと思うべきだ。」と意見化します。

 第二段落は、その理由1。「学習はもともと面白いからである。」など。新しい発見があったり、新しい知識を得たり、わからなかったことがわかるようになったりすると、とても嬉しいものですよね。体験実例は、難問が解けたときのうれしい気持ち、それまで知らなかったことを学んだときの充足(じゅうそく)感などについて書いていくとよいでしょう。

 第三段落は、理由2。「また第二の理由としては、つまらない勉強は頭に入らないからだ。」人から言われていやいやする勉強は本当の意味では身につきません。学習を楽しいと思い、自ら進んでする勉強こそが自分のためになります。

 第四段落は、反対理解と名言の引用。「確かに、勉強にはつらい面もある。しかし、『辞書のような人間になることではなく辞書をうまく使えるような人間になることが勉強の目的である。』という名言があるように自分から進んで楽しく勉強すれば学んだ知識を生かしていくことができるだろう。」
 ( j )
是非(ぜひ)の主題
・人間は一生涯(しょうがい)、積極的に学ぶのがいいと思う。
・人間は学校を卒業しても自ら学ぶのがいいと思う。 ( m )
 名言の引用は色々と考えてみましょう。例えば、「経験は、最良の教師である。」という名言。「学習」という経験により、人は成長していく。だからこそ、人間は一生勉強していくべきだ、というまとめにつながりますね。「読書は人間を豊かにし、討議は人間を役立つようにし、文章を書くことは人間を正確にする。」という名言もいいですね。色々な経験を通じて、人は学び、成長していくというまとめにつながっていきます。また、「辞書のような人間になることではなく辞書をうまく使えるような人間になることが勉強の目的である。」という名言。これは、学習によって得た知識を、実生活に生かせるようにしていかなくてはならない、というまとめにつなげられますね。 ( m )