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級:★   山:mu   年:★   月:10   週:2  苗:mu
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題名:
本文:



題名:子供の世界は(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】子供の世界は「ふしぎ」に満ちている。小さい子供は「なぜ」を連発して、大人にしかられたりする。しかし、大人にとってあたりまえのことは、子供にとってすべて「ふしぎ」と言っていいほどである。【2】「雨はなぜ降るの。」「せみはなぜ鳴くの。」あるいは、少し手がこんできて、飛行機は飛んで行くうちにだんだん小さくなっていくけど、中に乗っている人間はどうなるの、などというのもある。(中略)
 【3】子供の「ふしぎ」に対して、大人は時に簡単に答えられるけれど、一緒(いっしょ)になって「ふしぎだな。」とやっていると、自分の生活がそれまでより豊かになったり、面白くなったりする。
 【4】子供は「ふしぎ」と思うことに対して、大人から教えてもらうことによって知識を吸収していくが、時に、自分なりに「ふしぎ」なことに対して自分なりの説明を考えつくときもある。【5】子供が「なぜ。」と聞いたとき、すぐに答えず、「なぜでしょうね。」と問い返すと、面白い答えが子供の側から出てくることもある。
 「お母さん、せみはなぜミンミン鳴いてばかりいるの。」と子供が尋ねる(たず  )。【6】「なぜ、鳴いてるんでしょうね。」と母親が応じると、「お母さん、お母さんと言って、せみが呼んでいるんだね。」と子供が答える。そして、自分の答えに満足して再度質問しない。これは、子供が自分で説明を考えたのだろうか。【7】それは単なる外的な説明だけではなく、何かあると「お母さん。」と呼びたくなる自分の気持ちもそこに込め(こ )られているのではなかろうか。だからこそ、子供は自分の答えに納得したのではなかろうか。【8】そのときに、母親が「なぜって、せみはミンミンと鳴くものですよ。」とか、「せみは鳴くのが仕事なのよ。」とか、答えたとしても納得はしなかったであろう。【9】たとい(たとえと同じ)、せみの鳴き声はどうして出てくるかについて正しい知識を供給しても、同じことだったろう。そのときに、その子にとって納得のいく答えというものがある。そのときに、その人にとって納得がいく答えは、物語になるのではなかろうか。【0】せみの声を聞いて、「せみがお母さん、お母さんと呼んでいる。」というのは、すでに物語になっている。外的な現象と、子供の心の中に生じることが一つになって、物語に結晶(けっしょう)している。
 人類は言語を用い始めた最初から物語ることを始めたのではないだろうか。短い言語でも、それは人間の体験した「ふしぎ」、「おどろき」などを心に収めるために用いられたであろう。
 古代ギリシャの時代に、人々は太陽が熱をもった球体であることを知っていた。しかしそれと同時に、彼ら(かれ )は太陽を四頭立ての金の∵馬車に乗った英雄(えいゆう)として、それを語った。これはどうしてだろう。夜の闇(やみ)を破って出現して来る太陽の姿を見たときの彼ら(かれ )の体験、その存在の中に生じる感動、それらを表現するのには、太陽を黄金の馬車に乗った英雄(えいゆう)として物語ることが、はるかにふさわしかったからである。かくて、各部族や民族は「いかにしてわれわれはここに存在するのか。」という、人間にとって根本的な「ふしぎ」に答えるものとしての物語、すなわち神話をもつようになった。それは単に「ふしぎ」を説明するなどというものではなく、存在全体にかかわるものとして、その存在を深め、豊かにする役割をもつものであった。
 ところが、そのような神話を現象の説明として見るとどうなるだろう。確かに英雄(えいゆう)が夜ごとに怪物(かいぶつ)と戦い、それに勝利して朝になると立ち現われてくるという話は、ある程度、太陽についての「ふしぎ」を納得させてくれるが、そのすべての現象について説明するのには都合が悪いことも明らかになってきた。例えば、せみの鳴くのを「お母さんと呼んでいる。」として、しばらく納得できるにしても、次第にそれでは都合の悪いことがでてくる。
 そこで、現象を説明するための話は、なるべく人間の内的世界をかかわらせない方が、正確になることに人間がだんだん気がつきはじめた。そして、その傾向(けいこう)の最たるものとして、自然科学が生まれてくる。「ふしぎ」な現象を説明するとき、その現象を人間から切り離し(き はな )たものとして観察し、そこに話を作る。このような自然科学の方法は、ニュートンが試みたように、「ふしぎ」の説明として普遍(ふへん)的な話(つまり、物理学の法則)を生み出してくる。これがどれほど強力であるかは、周知のとおり、現代のテクノロジーの発展がそれを示している。これがあまりに素晴らしいので、近代人は神話を嫌い(きら )、自然科学によって世界を見ることに心をつくしすぎた。これは外的現象の理解に大いに役立つ。しかし、神話をまったく放棄(ほうき)すると、自分の心の中のことや、自分と世界とのかかわりが無視されたことになる。
 せみの鳴き声を母を呼んでいるのだと言った坊や(ぼう )は、科学的説明としては間違っ(まちが )ていたかも知れないが、そのときのその坊や(ぼう )の「世界」とのかかわりを示すものとして、最も適当な物語を見出したと言うことができる。 (河合隼雄(はやお)「物語とふしぎ」による)

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ムベ の苗 中1年 10~12月
目標:意見文の基本的な構成を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 構成図構成図 <<構成>>構成図をかく
構成 ○ 要約(感想文)要約 <<構成>>要約を二〇〇字ぐらいでまとめる
構成 ○ 四段落構成 大きく四つぐらいの部分に分けて書く
構成 ○ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
主題 【】★ 是非の主題よい 良い べき 大切 <<主題>>私はAがよいと思う
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の理由一理由 <<構成>>…の理由は第一に
題材 ◎ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ◎ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の理由二理由 <<構成>>…の理由は第二に
題材 【】★ データ実例・長文実例データ 長文 <<題材>>数字の実例・長文集の実例
表現 ◎ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 【】★ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
表現 【】★ 名言の引用名言 言葉 ことば <<表現>>主題に合わせて名言を引用する
主題 【】★ 是非の主題よい 良い べき 大切 <<主題>>私はAがよいと思う
構成 ○ これからの結びこれから <<構成>>自分の問題としてこれからのことを書く

字数 ★ 1000字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 90分以内書き始めから書き終わりまで90分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

 何年も前、南米のある町の人々は大きな問題を抱え(かかえ)ていた。ネコが次々に死んでいて、だれにもその理由がわからなかったのだ。少し前にはどの家にもその家のネコがいた――時には2、3匹(ひき)いることもあった。ネコは森から町に入り込ん(はいりこん)で来るネズミを殺してくれたのだが、突然(とつぜん)そのネコがどんどん死んでいったのだ。とても奇妙(きみょう)だった。最初、ネコは全身を震わせ(ふるわせ)始めた。それから物を食べなくなり、数日後に死んでしまうのだ。人々には、なぜそれほど多くのネコが(次々と)死ぬのかわからなかった。
 その国のほかの地域と同じように、この町でも多くの有害な虫が見つかっていた。これらの虫はしばしば危険な病気を運んだ。しかし当時のこの町に虫の害はなかった。というのも、人々が虫を殺すのにDDTと呼ばれる新しい毒薬を使っていたからだ。彼ら(かれら)は、DDTはとても役に立つ毒薬だと考えていた。それは虫を殺すのに非常に効果的であった。年に数回、彼ら(かれら)は町のすべての家にDDTをまいていた。だから、虫によって運ばれる病気がネコを殺しているのではないと考えた。
 間もなく町で奇妙(きみょう)なことが起こり始めた。ネコが死に、たくさんのネズミが町に現れたのだ。すると、何人かの人が突然(とつぜん)ひどく具合が悪くなった。医者たちは、それが発疹チフスという病気であることを発見した。彼ら(かれら)は、ネズミが発疹チフスを運んでいることを知っていた。そこで人々は見つけたネズミをすべて捕らえ(とらえ)て殺した。その後、発疹チフスは町から消えた。
 ネコたちも発疹チフスのせいで死んだのだろうか。医者たちはそうは考えなかった。なぜならネコが発疹チフスをもっていないことがわかっていたからだ。
 医者のチームが町にやって来て、なぜネコが死んだのか調べ始めた。町の医者の一人が数匹(ひき)のネコの死体をまだもっていた。とうとう彼ら(かれら)は、ネコの体内に致死(ちし)量のDDTがあることを発見した。家にまかれたDDTがネコの体内に入り、ネコを殺したのだ。
 今や医者たちはすべてを理解した。最初、町には多くのネコが住んでいたので、ネズミはそこに入れなかった。それから虫を殺すために町にDDTがまかれ、ネコが死に始めた。すべてのネコが死んだ後、ネズミを町に入れないものがなくなった。何百(何千)というネズミが町に入って来た。そしてネズミの運び込ん(はこびこん)だ発疹チフスが町の食べ物や水を通じて広がった。間もなく人々が具合が悪くなって死んだのだ。科学者たちは、有害な虫を殺すすばらしい毒薬を発明した。しかし彼ら(かれら)は、この世界のすべてのものはつながっているということを忘れていた。害虫を殺す毒薬は、ネコや鳥や魚も殺すのである。1つの問題を解決することによって、人間はより危険な新しい問題を作り出してしまうことがあるのだ。 ( n )
 意見:確かに人間の内的世界をかかわらせない科学的な見方の方が、世界を正確に表すことができます。実感としては、太陽が東から昇っ(のぼっ)て西に沈む(しずむ)とだれもが感じます。その実感を克服(こくふく)するのが科学的な見方です。しかし、現代の社会は、科学的な正確さを求めるあまり人間の心の納得をないがしろにしている面もあります。「知識として理解するよりも心から納得することの大切さ」という主題で書いていきましょう。または、長文の冒頭(ぼうとう)にある「ふしぎに思うことの大切さ」を意見にして書いてもいいと思います。
 データ実例:「一ヶ月に読んだ本は○冊というデータがあるが、世界は広いから、一ヶ月に5.6冊ぐらい読んでいるだけでは、わからないことがたくさんある。むしろ、本を読むことによって更に(さらに)不思議の世界は広がるのではないだろうか」など。
 名言:「自分の心のうちに持っていないものは、何ひとつ自分の財産ではない」などが使えそうです。 ( n )
 第一段落は、要約のあと、「不思議に思うことは大切だ。」などと意見化します。
 第二段落は、その理由1と実例。「その理由としては第一に、不思議に思うことによって、さまざまな新しい発見があるからだ。」など。科学の発達も、不思議に思う気持ちからスタートしたと言ってもよいでしょう。
 第三段落は、理由2と実例。「また第二の理由としては、不思議に思う気持ちがないと毎日の生活が楽しくないからだ。」など。何でもあたりまえだと思ってしまっては、刺激(しげき)がなく、つまらない毎日になってしまうでしょう。新たな「不思議」を海外に求めるということで、「日本の年間海外旅行者数は1500万人を突破(とっぱ)。」というデータ実例も挙げられそうです。
 第四段落は、反対意見への理解を示し、名言を引用してまとめます。「確かに、不思議に思うだけでは成長しない。しかし、『存在するものには、良いとか悪いとかを言う前に、すべてそれなりの理由がある。』という名言があるように、不思議に思う気持ちを抱き(いだき)、その不思議を解明しようとすることは必ずプラスになるはずだ。」
 ( j )
第二段落 科学の発達が、不思議に思うことからスタートした例として、ニュートンの万有引力発見にまつわる話があります。ニュートンは、庭にあるリンゴの木を見ていて、リンゴは必ず地面に下に落ち、横や上に向かわないのはなぜかと考えました。そのことから万有引力の存在を思いついたと語ったそうです。 ( s )