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級:★   山:mu   年:★   月:12   週:3  苗:mu
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題名:方言で「つるべ」(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】方言で「つるべ」のことをツブレ、「ちゃがま」のことをチャマガ、「つごもり」をツモゴリと言う所がある。【2】このような現象は幼児の言語に見られるもので、恐らく(おそ  )起こりは幼児時代の言語に始まったものであろうが、ある地方でこのような誤りが定着したのも、本来「釣る(つ )瓶(べ)」「茶釜(ちゃがま)」「月隠(つごもり)」であるという言語意識が薄れ(うす )てしまったからであろう。【3】語源がわからなくなると、もとの語の発音や意味に変化を来すことがある。漢語の場合には、それに使われた漢字が忘れられると、意味用法の転ずることが少なくない。【4】ことに話し言葉では漢字でどう書くかを問題にしないから、意味を支持するものがないためにとかく変化しがちである。
 【5】たとえば「馳走(ちそう)」「遠慮(えんりょ)」「結構」「世話」等の漢語は話し言葉で日常語として使われているうちに、原義とかなり違っ(ちが )た意味用法になっていった。
 「馳走(ちそう)」は、もとの漢字から言えば、はしるの意だが、今ではおいしい料理を意味する。【6】おいしい料理はいろいろ手数や労力がかかるから、「御馳走(ごちそう)」と相手に礼を言ったところから、現在のような意味に転じたのである。「遠慮(えんりょ)」は、今はひかえ目にする、さしひかえる意に使う。【7】しかし、もとの意は、「遠きおもんぱかり」である。遠きおもんぱかりによって、積極的には行動しないことが起こる。そのことから、現在のような意味に転じたものであろう。
 【8】「結構」は、もと建物や文章の配置構成を意味する語だが、「立派な結構」「見事な結構」というようなほめ言葉から転じて、立派だ、見事だという意になったのである。【9】「好天」のことを「天気」と言うのも、「よい天気」と使っているうちに「よい」が省かれて「天気」だけでも好天を意味するようになったのと似ている。
 【0】「もう結構です」の「結構」は、立派だ、見事だの意からさらに転じたものであろうが、このように次々と意味が転じて行くのは、話し言葉では「結構」という漢字の字面が思い起こされることがないからであろう。
 「世話」も、世間話、世のうわさの意から、今の「世話になる」「世話をかける」「世話する」の用法が生まれた。
 「週刊朝日」に、電車の「つり皮」は現在は皮ではなくてビニールを使っているから、これを「つり皮」と称する(しょう  )のは不当で、「つりビニール」と言うべきであろう、「枕木(まくらぎ)」は、近年は木ではなく∵てコンクリートを材料としているから、「枕(まくら)コンクリート」と言うべきではないかという考えが掲載(けいさい)されていた。
 このような考え方をすると、言葉にはいくらでもおかしなものが出て来る。「駅」や「駐車(ちゅうしゃ)」も、馬偏(うまへん)がついているのはおかしい。昔のように馬や馬車が走っているのでなく、「駅」は鉄道のステーションであり、「駐車(ちゅうしゃ)禁止」などの「駐車(ちゅうしゃ)」は自動車をとめておくことだからである。「赤い白墨(はくぼく)」「黄色い白墨(はくぼく)」もおかしな表現と言えるであろう。
 言葉の正しさを論ずる時にとかく語源が引き合いに出されるが、語源の通りでは社会状勢の変化のために合わなくなるものが多い。社会は複雑になり、人の心理も単純ではなくなるから、語源の通りであることが正しいということになると、今の現実の社会には合わないことになる。
 そうかと言って、一々言葉を言いかえるのも大変なことだろう。「つり皮」が当たらないからと言って「つりビニール」にしたところで、もし今後ビニールが他の材料に変われば、また名称(めいしょう)を変えなければならないだろう。
 「枕木(まくらぎ)」にしても同様である。現在、まだ木のものもあるから、「枕木(まくらぎ)」と「枕(まくら)コンクリート」との二つを保存しなければならないし、将来材料が変われば、また「枕(まくら)○○」という語を使わなければなるまい。ただ、こういう心理から、在来語を捨てて、外来語を使ったり、新しい漢語を作って使ったりすることも事実である。「洗濯(せんたく)」は本来水を使うことである。近年のように揮発油を使ったりして清浄(せいじょう)にするのを、「洗濯(せんたく)」で表現したのでは適当でないということで、「クリーニング」が行われて来た。「床屋(とこや)」も「理髪(りはつ)店」になった。
 結局、言葉は各人の言語意識によって動いて行くようである。そして、その言語意識を作り上げるのは、主としてその人の経験、教養、学校で受けた教育である。言葉の正しさの規範(きはん)意識もそこから生まれ出るようだ。 (岩淵(いわぶち)悦太郎(えつたろう)の文による)

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ムベ の苗 中1年 10~12月
目標:意見文の基本的な構成を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 構成図構成図 <<構成>>構成図をかく
構成 ○ 要約(感想文)要約 <<構成>>要約を二〇〇字ぐらいでまとめる
構成 ○ 四段落構成 大きく四つぐらいの部分に分けて書く
構成 ○ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
主題 【】★ 是非の主題よい 良い べき 大切 <<主題>>私はAがよいと思う
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の理由一理由 <<構成>>…の理由は第一に
題材 ◎ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ◎ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の理由二理由 <<構成>>…の理由は第二に
題材 【】★ データ実例・長文実例データ 長文 <<題材>>数字の実例・長文集の実例
表現 ◎ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 【】★ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
表現 【】★ 名言の引用名言 言葉 ことば <<表現>>主題に合わせて名言を引用する
主題 【】★ 是非の主題よい 良い べき 大切 <<主題>>私はAがよいと思う
構成 ○ これからの結びこれから <<構成>>自分の問題としてこれからのことを書く

字数 ★ 1000字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 90分以内書き始めから書き終わりまで90分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

 私たちは皆(みな)、どんな食べ物が食べておいしいかについてそれぞれ考えをもっている。そしてまた、どんな食べ物がまずいかについても同様である。だから、ある文化圏(けん)の人々は、ほかの文化圏(けん)の人々が食べている物をひどい食べ物であると、しばしば思うのである。例えば、有名なボクサーであるモハメド・アリがアフリカを訪れ、人が蝶をつまみ上げて食べるのを見たとき、彼(かれ)の取り巻きの一人は、とても気分が悪くなったそうである。
 アフリカ人の中には、アフリカ白アリがおいしい食事になると思っている者もいる。もし、白アリを食べなければならないとしたら、ほかの多くの人々は気分が悪くなるだろう。だが、100グラムの白アリには100グラムの調理済みのハンバーガーの2倍以上のカロリーと、ほとんど2倍のたんぱく質が含ま(ふくま)れている。
 しかし、食べ物の好みは必ずしも栄養に関係があるとはいえない。例えば、ブロッコリーは栄養価が高い大衆的な野菜のリストの筆頭に来る。しかし、ブロッコリーはアメリカ人が最も食べたがっている野菜のリストの21番目なのである。トマトは栄養価の高い野菜のリストの16番目に来るが、トマトはアメリカ人が一番好きな野菜のリストの筆頭に来るのである。
 ある文化圏(けん)では、一定の物を食べないのだが、嫌い(きらい)であることが唯一(ゆいいつ)の原因なのではない。その食べ物がタブーとされているのである(タブーとは禁じられているものを意味している)。ある宗教ではある食べ物がタブーとされているが、宗教に関係ないタブーの食べ物がある。普通(ふつう)我々は、自分の文化において、ある食べ物がタブーとされている理由など考えたりしない。なぜ、それらがタブーであるのかさえ知らない。人類学者はタブーの隠さ(かくさ)れた理由を発見しようとする。例えば、インドの聖牛はよく知られている。インドでは、牛は自由に動き回り、町の食料品店にあるものから食べたいと思うものを何でも食べることができる。だから、牛は悩み(なやみ)の種なのである。しかし、インド人は決して牛を殺して食べたりはしない。それはタブーだからである。この習慣は他国の人々には奇妙(きみょう)に思えるだろう。しかし、人類学者はそれには理由があると信じている。第1に、農民が畑の管理をするのに必要なので牛は貴重だからである。第2に、牛のふんは畑の肥料として利用されるからである。インドでは、農民の多くは肥料にお金を使うほど裕福(ゆうふく)ではない。第3に、牛のふんは、料理をするときの燃料として利用されるからである。というわけで、牛を殺して肉にする者は、すぐに畑を管理したり火を起こしたりすることができなくて困るのである。
 もう一つ別の例がある。アメリカ人は犬を食べないが、ほかの文化圏(けん)の人々の中には犬の肉はおいしいと思う人々もいる。アメリカでは犬はペットとして人々にとって大切である。たいてい犬は家族の一員であり、ある場合はほとんど子どものような存在である。そしてまた、犬は犯罪者から私たちを守ってくれる。犬は家に入ろうとする見知らぬ者に向かってほえ、ときには攻撃(こうげき)を加えることさえある。明らかに、友人として、また犯罪者から身を守るものとしての社会の中で占める(しめる)その位置のために、犬を食べることはタブーとなっているのである。
 豚肉(ぶたにく)を食べることへのタブーは二つ以上の文化圏(けん)に見られる。例えば、古代エジプト人の中には豚肉(ぶたにく)を食べない人たちもいた。古代イスラエル人もまた、豚肉(ぶたにく)を食べることはタブーとしていた。豚肉(ぶたにく)を食べるのをタブーとするのは、よく火の通っていない豚肉(ぶたにく)は旋毛(つむじ)虫病という病気が広がる原因になるからだと説明する人もいる。しかし、たいていの人が、これが豚肉(ぶたにく)をタブーとすることに対するもっともな説明であるとはもはや思っていない。イスラエル人は常に転々と場所を移動して生活していたからだと説明する人もいる。豚(ぶた)を育てるためには、一つの場所にとどまる必要がある。イスラエル人は、自分たちの文化を変えたくなかったので、一つの場所にとどまらなかった。それでイスラエル人は豚(ぶた)を食べなかったのである。 ( n )
 内容:言葉の正しさを論ずる時にとかく語源が引き合いに出されるが、語源の通りでは社会情勢の変化のために合わなくなるものが多い。そうかと言って社会の変化に合わせていちいち言葉を言いかえるのも大変なことだ。結局、言葉は各人の言語意識によって動いて行くようである。

 解説:言葉は時代によって変わるという話です。今どき、学校に下駄(げた)をはいてくるような人はいませんが(いたら、かなり危ないけど)、学校ではときどき「下駄(げた)箱にちゃんと靴(くつ)を入れて」などと言うことがあります。言葉の森の教室でも、先生が「さあ、みんな黒板を見て」と言うと、「先生、ホワイトボードでしょ」とちゃかす人がいつもいます。

 実態からかけ離れ(かけはなれ)た言葉を使い続けるのも問題ですが、実態が変わったからといってすぐに言葉の方も変えるというのも問題です。これは、ことばにかぎらず、いろいろな規則や習慣にもあてはまりそうです。

 名言は、「40、存在するものには、良いとか悪いとかを言う前に、すべてそれなりの理由がある」。「48、できあがった規則をなんとか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変えていくことが真に規則を生かす道である」。 ( n )
n 第一段落は要約。その要約に続けて、「私は実態に合わせて言葉を変えていくべきではないと思う。」という意見。もちろん、変えていくべきだと言う意見でもいいです。n n 第二段落はその理由。「その理由は第一に、頻繁(ひんぱん)に言葉を変えると混乱が起こるからだ。」実例は、この長文にも書いてあります。n n 第三段落にもう一つの理由。「その理由は第二に、日本の文化に根づいた慣れ親しんだ言葉には愛着があるからだ。」n n 第四段落は、反対意見への理解と名言の引用。「確かに実態と言葉が一致(いっち)している方がわかりやすいこともある。しかし、「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない。」という名言もあるように、自分になじんでいる言葉を使った方が実感がわくのではないか。」n n n ( n )
「言葉は変えていくべきだ」という賛成例として。現在は「日本海側」「太平洋側」と呼ばれている日本列島だが、かつては「裏日本」「表日本」と呼ばれていた。だが、日本海側を「裏」と呼ぶことは差別ではないかということで今は呼びかえられている。他にも「めくら」「つんぼ」は「目、耳の不自由な人」「女中」は「お手伝いさん」など、「人に対する思いやり」が言葉を変えていくこともある。英語に親しくない人のために、カタカナ語をなるべくわかりやすい日本語に変えていく運動もそのひとつだろう。たとえば「インフォームドコンセント」を「納得診療(しんりょう)」としようなど。が、この日本語訳には「納得」していない人もいるそうで、まだまだ議論は続いている。つまり「ただいま言葉変化中」なのだ。 ( t )
変わらない日本語には、「ことわざ」もありますね。「一寸の虫にも五分の魂(たましい)」を「3.3センチの虫にも5パーセントの魂(たましい)」では、スーパーの割引セールの文字のよう?! ( t )