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級:★   山:nnzi   年:★   月:09   週:1  苗:nnzi
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題名:
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題名:現代の科学技術の(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】現代の科学技術のひとつである電気的な通信手段が「フェイス・トゥー・フェイス・コミュニケーション」ならぬいわば「テレ・コミュニケーション」を高度に可能にした。【2】たとえば、われわれは自分の眼前には存在していない事象、場合によってははるか遠隔(えんかく)のところに存在している事象をテレビジョンによって見る。【3】こうした仕方で、放送、新聞、週刊誌などを通して、つまりは、直接にではなく、メディアを介し(かい )た「写し(コピー)」によって、われわれは現実を知っている。いや、知っているつもりになっている。「他の世界」も、このようなかたちで知っているつもりになっている現実のひとつである。
 【4】しかし、「写し」は「オリジナル」と同じではない。「写し」がどこまで「オリジナル」に近いかは、一律には論じられないが、「現実」が「オリジナル」である場合、その「写し」としての情報はいずれにしてもいわば「擬似(ぎじ)現実」である。
 【5】この「擬似(ぎじ)」という重大な性格は、情報という擬似(ぎじ)現実の場合には、避ける(さ  )ことができない。情報メディアというものは、単なる伝送メディアではなく、必要に応じて変形したり加工したりするメディアであるからである。【6】この、必要に応じて変形したり加工したりするメディアであるということと、情報メディアが科学技術的な電気メディアとして発達しているということとは、密接不可分である。
 【7】情報という擬似(ぎじ)現実は、伝送(具体的には、電送)されてきたものであるだけではなく、必要に応じて変形されたり加工されたりしてきている。
 (中略)
 【8】情報の変形と加工は、きわめて組織的に、また「公的に」なされることすら、ありうる。それゆえ、現代のわれわれが「他の世界」をどう見るか、見ているか、ということは、重要な次元で社会体制とも関係がある。情報メディアを制する者がひとびとの世界観を制する、という事態にもなりかねない。
 【9】「他の世界」というものの存在をこれほど強く実感し、「他の世界」のありさまについて、多くのひとびとがこれほどたくさんのことを知っているということは、過去のどの時代にもなかったことであり、このことは、明らかに、現代のひとつの重要な性格である。
 【0】現代の……と言っても、もちろん、右のことは現代の全世界に共通に、同じ程度に見られる事態ではなく右のことが顕著(けんちょ)に見られ∵るのは、いわゆる先進諸国においてである。現代日本がその一例であり、いや、一例と言うよりも、諸局面でさまざまな「他の世界」が取り込ま(と こ )れて存在し、ひとびとがきわめて身近なところでそれらに接しながら生活しているひとつの顕著(けんちょ)な例とも言うべきものが、今日の日本である。
 今日の日本のまず衣食住の場面に、実に多種多様な「他の世界」が取り込ま(と こ )れている。世界中に、あるいは地球上に、多くの地域や国が存在し、さまざまな生活形態や文化、そして、ものの見方考え方が存在するということを、われわれはすでに衣食住の場面で、もはやそのことをあらためて意識することがないという場合も少なくないほど、よく知っている。たとえば、「衣」。今日では、どんなに珍しい(めずら  )民族衣装を着たひとに出会っても、そのデザインや色柄(がら)に関して「珍しい(めずら  )」という感じ方はするにしても、そうした衣装も存在し、そうした衣装がふつうであるひとびとも存在するということは、われわれはよく承知している。「食」と「住」についても同様であり、とくに今日の日本では、実にさまざまな「他の世界」の「食」と「住」に関心が持たれ、その相当部分は自分たちの食生活と住生活に取り込ま(と こ )れている。そして、このような衣食住のレヴェルでの実感に支えられて、それより抽象(ちゅうしょう)的なレヴェルでの、「他の世界」の文化やものの見方考え方というようなものの存在もわれわれはよく知っている。(中略)
 現代における情報メディアの発達は、その根幹において、ネットワーク化というかたちで進みつつある。われわれは、多種多様な情報を多量に獲得(かくとく)して、「他の世界」についての自分なりに知識を積み重ね、自分の責任で判断をしているつもりになっている。「価値観の多様化」というようなことが言われるのも、そのような「つもり」の一局面である。しかし、「どこかで、その必要に応じて、変形されたり加工された、本質において同じ」情報によって、多くのひとびとが同じ方向へと方向づけられているということになっているかもしれない。現代は、その意味で、「他の世界」が実ははなはだ見えにくい時代であり、現代人が抱い(いだ )ている世界観は、少なくともこの意味で、はなはだ危ういものでしかない。

(増成隆士(たかし)『(新訂(てい))現代の人間観と世界観』(放送大学教育振興(しんこう)会、一九九二年))

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ジンチョウゲ の苗 高3年 7~9月
目標:自然科学や時事問題のテーマを書く書き方を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 ◎ 構成図構成図 <<構成>>構成図をかく
構成 ○ 四段落構成 大きく四つぐらいの部分に分けて書く
構成 【】★ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
主題 【】★ 予測問題の主題問題 予想 予測 <<主題>>将来Aが問題になる
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の対策一対策 <<構成>>対策としては
題材 【】★ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ○ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の対策二対策 <<構成>>対策としては
題材 ◎ 読書実例・長文実例読書 時事 長文 <<題材>>著したように、著書「○○」で
表現 【】★ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
表現 ◎ ことわざの加工ことわざ <<表現>>ことわざや名言や流行語を加工する
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 【】★ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
表現 【】★ 自作名言ではなく でなく 自作名言 <<表現>>「○○とはAではなくBである。」という形の文
主題 【】★ 予測問題の主題問題 予想 予測 <<主題>>将来Aが問題になる
構成 ◎ 書き出しの結び書き出しの結び <<構成>>書き出しのキーワードを使って結ぶ

字数 ★ 800字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 制限時間75分書き始めから書き終わりまで75分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

 人間は生まれつきまねをするようにできている。人は皆(みな)、多かれ少なかれ、自分の周りの人々の言葉、態度、身振り(みぶり)、さらには考え方によって感化を受ける。「範(はん)例こそが人類の学びの場であり、人はそれ以外の何物からも学ばない」とバークは言っている。人間においては、下等動物におけるように、模倣(もほう)は大部分無意識のうちに行われ、我々は知らない間に感化を受けるのである。しかし、その感化は気づかれないけれども、それにもかかわらず深く心の中に沈み(しずみ)込み(こみ)、その影響(えいきょう)もまた永久的なものである。
 範(はん)例の力は、たいてい自然発生的なもので、無意識のうちに身につけるものであるが、若者は必ずしも自分の周りの人々に黙(だま)従したり、またそのまねをする必要はない。自分の相手を選んで、そのどれがまねるに最もふさわしいかを決められるだけでなく、若者自身の行為(こうい)が彼ら(かれら)の人生の目的を定め、その信条を形成するものなのである。
 若者には、できることなら、自分より優れた人、特に自分が陥り(おちいり)やすいと思うような欠点を持っていない人か、あるいは、かつては持っていたがそれを克服(こくふく)した人との交友を求めさせよう。そうした人の範(はん)例は常に感化させるものなのである。若者は、自らの行いをそうした人の行為(こうい)によって正し、その知識を共有するようになる。手本となる人が、その若者より意志、人格において優れていれば、若者はその力を共有するのである。
 心の広い若者はたいてい、特に読書家であれば、尊敬すべき人物を見つける。これに反して、狭量(きょうりょう)な人間は心から人を崇敬(すうけい)することができない。不幸なことに彼ら(かれら)は偉大(いだい)な人や物を崇敬(すうけい)することはおろか、みとめることができないのである。ヒキガエルはヒキガエルだけを賛美するように、卑劣(ひれつ)な人間は卑劣(ひれつ)なものを賛美する。小さな俗物(ぞくぶつ)は大きな俗物(ぞくぶつ)に男の理想を見いだす。大食漢は自分のごちそうしか目に入らないのである。劣っ(おとっ)たタイプの人は、自分より優れた人の城まで自分を引き上げようとはせずに、羨望(せんぼう)にとりつかれ、他人の成功を、たとえそれが大義のためであっても、自分には不愉快(ふゆかい)なものと思うのである。こういう人間にはお手本も無駄(むだ)である。雌(めす)豚(ぶた)の耳で絹のさいふは作れないのである。
 伝記の偉大(いだい)な効用のひとつは、人間のなりうるもの、できうるものを教えることである。最も身分の低い人でもこれを読んで、感銘(かんめい)を受け希望を持つであろう。偉大(いだい)で立派なものによって示される範(はん)例は死ぬことはない。 ( n )
 内容:通信手段の発達が、他の世界を身近にしたが、そこで接する他の世界は、他の世界のコピーである。
 解説:日本では、クーラーのきいた部屋で麦茶を飲みながら、「いやあ、やっぱり甲子園(こうしえん)のグラウンドは暑いだろうなあ」と言っていられます。しかし、そこで見る暑さは頭で理解した暑さであって、決して体験した暑さではありません。甲子園(こうしえん)でしたらまだ想像力が働きますが、これがボルネオのジャングルとかケニアの草原などになると、実感のもとになる体験自体がありません。映像で身近に見られるからついわかった気になるというのは、実は危ういわかり方なのかもしれません。
 しかも、情報メディアを通して得られる情報は、受け手にわかりやすいように加工されているおそれもあります。テレビで放映されるある地方の景色は、その地方の中でも最もその地方らしいところに絞ら(しぼら)れています。そのことがかえってその地方の本当の姿を見えにくくさせているかもしれませんが、受け手にはその情報が加工されているという意識はありません。 ( n )
 一段落、予測問題の主題。「実体験が伴わ(ともなわ)ないまま、与え(あたえ)られた情報だけを信じ、知識や思想が偏る(かたよる)としたら問題だ」。
 二段落、その背景。一例として、インターネットをはじめとする、様々な通信手段の発達により、家にいながらにして疑似体験ができる環境(かんきょう)にあることが挙げられそう。
 三段落、対策。単純ですが、情報には、全て「他人の視点」というフィルターがかけられているということを認識するべきだということが言えそう。私たちが映像を目にするとき、その映像はあらかじめ、メディアの都合によって切り貼り(きりはり)されていたり、場合によってはねじ曲げられている可能性もあるということを認識しておかなければならないということですね。
 四段落、情報化社会のメリットについても理解を示しつつ、情報化社会が抱える(かかえる)問題について再度考えてみましょう。 ( m )