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級:★   山:nnzu   年:★   月:11   週:3  苗:nnzu
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題名:クリントンの(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】クリントンの税制案はお決まりの言いまわしで修飾(しゅうしょく)されていた。いわく、「金持ちは富みすぎ、貧しい人は貧しすぎる」、「彼ら(かれ )は不相応な報酬(ほうしゅう)を得ている」、「それこそ公平というもの」云々(うんぬん)。
 政治家がこのような言いまわしを使うのは、それを望む選挙民がいるからにほかならない。【2】おそらく、政治家にそのような言い方をしてもらうことで、隣人(りんじん)の働きをあてにするうしろめたさが少しは軽くなるからではないか。自分が貪欲(どんよく)な人間と見られるよりは、隣人(りんじん)はしぼり取られて当然と見せかけておくほうが、たしかに気は楽だ。
 【3】ここでのキーワードは「見せかけ」である。つまり、所得再分配といえば聞こえはいいが、実際には、そのようなレトリックを本気で信じる人などいないということである。所得再分配は、ときにより、ある人たちをごまかすためのレトリックとして使うことはできる。【4】人によっては、それでいい場合があるからだ。しかし、それをいついかなる場合でも信じるという人はいないし、ときにそれでよしとする人も、じつは心底から信じているわけではない。本気で信じるには、所得再分配はあまりにもおかしな話なのだ。
 【5】なぜここまで断言できるかというと娘(むすめ)を持った経験からである。娘(むすめ)を公園で遊ばせていて、私はなるほどと思った。公園では親たちが自分の子どもにいろいろなことを言って聞かせている。【6】だが、ほかの子がおもちゃをたくさん持っているからといって、それを取り上げて遊びなさいと言っているのを聞いたことはない。一人の子どもがほかの子どもたちよりおもちゃをたくさん持っていたら、「政府」をつくって、それを取り上げることを投票で決めようなどと言った親もいない。
 【7】もちろん、親は子どもにたいして、譲り(ゆず )あいが大切なことを言って聞かせ、利己的な行動は恥ずかしい(は    )という感覚を持たせようとする。【8】ほかの子が自分勝手なことをしたら、うちの子も腕ずく(うで  )でというのは論外で、普通(ふつう)はなんらかの対応をするように教える。たとえば、おだてる、交渉(こうしょう)をする、仲間はずれにするのもよい。だが、どう間違っ(まちが )ても盗ん(ぬす )ではいけない、と。【9】まして、あなたの盗み(ぬす )の肩(かた)を持つような道徳的権威(けんい)をそなえた合法政府といったもの∵は存在しない。いかなる憲法、いかなる議会、いかなる民主的な手段も、またこのほかのいかなる制度といえども、そのような道徳的権威(けんい)をそなえた政府をつくることはできない。なぜなら、そのようなものはこの世に存在しないからである。【0】
 数年前、娘(むすめ)のケーリーと彼女(かのじょ)の友だちのアリックスも連れて夕食に出かけたことがある。二人ともたしか六歳(さい)のときだったと思う。デザートとして、いまアイスクリームを注文するか、あとで風船ガムを買ってもらうか、ということになった。アリックスはアイスクリーム、ケーリーは風船ガムを選択(せんたく)した(これから親になる人に。デザートを安くあげたければ、風船ガムもまたデザートであることを早期教育によって認識させよう)。
 アリックスがアイスクリームを食べ終わるのを待って、ケーリーのガムを買いに出た。ケーリーは念願のガムにありついたが、アリックスには当然のことガムはない。アリックスは、そんなのずるいと言って泣き出した。第三者のおとなから見れぱ、アリックスに正当性がないのは明らかだった。彼女(かのじょ)にはケーリーとまったく同じ選択(せんたく)の機会が与え(あた )られ、先に楽しみを味わったにすぎない。
 これと同じ問題はおとなの世界でも起きる。ポールとピーターは青年時代に同じ機会を与え(あた )られていた。ポールは無難な人生を選択(せんたく)し一週間に四〇時間だけ働き、決まった給料をもらっていた。ピーターは青春を新事業にかけリスキーな報酬(ほうしゅう)を求めで一日中働いた。中年までにピーターは金持ちになったが、ポールはそうならなかった。ポールはこんなつもりではなかったと泣くことになり、この不平等は社会の制度がいけないからだとぼやいた。(中略)
 では、選択(せんたく)の結果ではなく、機会の結果として収入に差がついた場合にはどう考えればよいか。ここでもまた、親として自分が子どもにどう言っているかを思い返してみてほしい。二人以上の子どもに同時にケーキを出した場合、かならず「ずるいよ、こっちのほうが小さい」という声が上がるだろう。そのとき、もしあなたに忍耐(にんたい)心があるなら、「妹のケーキの大きさなんか気にしないで、自分のケーキをおいしく食べたほうがいいよ。そのほうが、いつも人と比べっこをしないと気がすまない子どもより、何倍もしあわせな人生を送れるから」と言い聞かせるかもしれない。

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ズミ の苗 高3年 10~12月
目標:自然科学や時事問題のテーマを書く書き方を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 ○ 題名の工夫題名の工夫 <<構成>>「○○な○○」「○○の○○」のように工夫
構成 ○ 四段落構成 大きく四つぐらいの部分に分けて書く
構成 ◎ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
主題 【】★ 予測問題の主題問題 予想 予測 <<主題>>将来Aが問題になる
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の対策一対策 <<構成>>対策としては
題材 ◎ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ○ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の対策二対策 <<構成>>対策としては
題材 【】★ 読書実例・長文実例読書 時事 長文 <<題材>>著したように、著書「○○」で
表現 ◎ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
表現 【】★ ことわざの加工ことわざ <<表現>>ことわざや名言や流行語を加工する
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 【】★ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
表現 【】★ 自作名言ではなく でなく 自作名言 <<表現>>「○○とはAではなくBである。」という形の文
主題 【】★ 予測問題の主題問題 予想 予測 <<主題>>将来Aが問題になる
構成 【】★ 書き出しの結び書き出しの結び <<構成>>書き出しのキーワードを使って結ぶ

字数 ★ 1000字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 制限時間75分書き始めから書き終わりまで75分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

input-buffer overflow. The line is split. use -b #SIZE option. トマス=ハーンは石工で、レストハロウ生まれの男だった。血気盛んな時期を州の遠隔(えんかく)地にある建築業者のある会社で働いて過ごした後、年をとって少年時代を過ごした家に舞い戻っ(まいもどっ)てきたのだった。ハーンはその全盛時代、経験、技術、それに審美(しんび)眼と想像力をまぜ合わせた、技術以上のあるものをもった一級の職人であった。彼(かれ)の会社は、会社に対する彼(かれ)の貢献(こうけん)を高く評価していた。何か難しい慎重(しんちょう)な取り扱い(とりあつかい)を要する仕事がなされなければならないときは、当然のこととしてその仕事はハーンにまわされた。彼(かれ)の製作品の見本はその地方のいたるところ、復元された教会の修復した石造物、橋のアーチ、入口の門柱や大邸宅(ていたく)の正面にあったし、今でもいくつかのものはそれらの場所にあるに違い(ちがい)ない。彼(かれ)は全盛時代には、2世代にわたって徒弟たちを教えたのであった。
 しかし、1880年代までにハーンの時代は終わった。依然として(いぜんとして)かくしゃくとしており、仕事場の自分の作業台で丸1日仕事ができ、肩(かた)に道具袋(ぶくろ)をかついで外回りの仕事に3なしし4マイルあるいはそれ以上の距離(きょり)を歩いて行くことはできたのだけれども、肉体的に彼(かれ)は盛りをすぎていた。時代や考え方が変化してしまい、彼(かれ)の凝っ(こっ)た、労を惜しま(おしま)ず丹誠(たんせい)をこめて作るやり方は時代おくれのものとなった。スピードが職人の技能よりも重要視されるようになってしまい、まさしく完璧(かんぺき)を目指す芸術的仕事はほとんど尊重されなかった。より重要な仕事は、時間と材料を節約するためのいろいろな最新の巧妙(こうみょう)なごまかしの手段を知っているこすいやからの若手にいつもまわされた。ほんの昨日まで徒弟であった若い職人が彼(かれ)の仕事を指図する役を引き受けるようになった。このようにけずり落としをしたり仕上げをしたりするのに打ち込む(うちこむ)のは彼(かれ)の時代にはすべてとてもすばらしいことだったが、今ではそれを待ってくれたうえにお金を支払お(しはらお)うとする人なんか誰(だれ)もいませんよと若い職人たちは彼(かれ)に教えた。思いやりを気取った出しゃばり屋は自分たちの木づちやのみをハーンの作業台のところへもってきて、自分たち流の仕事のコツとやらを彼(かれ)にやって見せることもよくあった。
 しかしハーンはコツが大嫌い(だいきらい)だった。彼(かれ)は以前に教わったとおりにゆっくりと愛情をこめて、自分で描い(えがい)た完全な理想像にできるだけ近づけるように努力をしながら仕事をする方が気に入っていた。さらに2、3年間、彼(かれ)は与え(あたえ)られた仕事を着実に片づけ、以前よりも他から相談をもちかけられる回数が減ったり、尊敬されなくなったりはしたものの、自尊心は決して衰える(おとろえる)ことなく、「ハーンのもの」として20年以上も知られた作業台を彼(かれ)は使い続けた。彼(かれ)の生まれ故郷の村では彼(かれ)は手によい職をもっており、すばらしい女房(にょうぼう)と楽しく快適な小さな家をもった男として愛され、尊敬された。彼(かれ)に与え(あたえ)られたこのような神の恵み(めぐみ)をなかにはうらやむ人もいた。なぜなら、近隣(きんりん)はかろうじて農業で暮らしを立てている貧しいところであったからだ。
 彼(かれ)の昔からの雇い(やとい)王である会社の社長がなくなって、近代的な考え方と事業を拡張したいという決意をもった青年である社長の息子が社長に代わって会社の所有者となるということがなかったとしたら、このような状態が彼(かれ)が職人としての生涯(しょうがい)を自然のままに終えるまで続いたかもしれない。会社は組織を改められ最新の最も安上りの方法が制定され、新しい計画案には主要な石工としてのハーンの地位はなかった。彼(かれ)は事務所に呼はれて、より若くて才気のある男が仕事場のハーンの作業台を使うことになったと告げられた。若い社長はハーンのような昔からの使用人を放り出す考えはまったくなく、仕事ができる限り老人の賃金での老人向きの仕事が彼(かれ)のためにまだ作業場にあるだろうということをつけ加えようとした。しかし、社長がさらに話を進めょらとしたとき、ハーンは相手の言葉を鋭く(するどく)さえぎった。「わしの仕事にどこか具合のわるいところでもあるというのですかい」と彼(かれ)は詰問(きつもん)した。若い雇い主(やといぬし)は口ごもった。彼(かれ)はハ一ンの感情を傷つけたいとはまったく思っていなかったのだ。彼(かれ)はいった。「それじゃ君が聞きたいというのならいわせてもらうと、君は少々凝り性(こりしょう)がすぎるのだ。このごろのような競争のはげしい時代においては、君は自分のもらっている賃金を正当とするにはあまりに仕事に時間をかけすぎるよ」
 「だけどわしの作品を見てみろ」とハーンは叫ん(さけん)だ。「ティズレイ教会のあの東窓の曲線模様の飾り(かざり)や、ブラッドベリーのノルマン風のアーチにわしがはめこんだ新しい要石や、ビディングホールドでウーズ川に架け(かけ)たあの橋を見てみろ。自分でいうのも変だが、すべて傑作(けっさく)といえるものばかりだ。ほかの仕事もだ。夕暮れの涼しい(すずしい)ときにでも散歩をして両方の目でよく見てみればいい。いずれの方角でもどこへ行っても、わしの印のついた一見する価値のあるものがあるのがわかるだろう」このことを彼(かれ)は訴える(うったえる)というよりも一種の挑戦(ちょうせん)として述べた。彼(かれ)はしゃべりながら両腕(うで)を伸ばし(のばし)た。それはまるで近くの人たちすべてに証人となってくれるよう呼びかけているようだった。
 若い社長は難しい立場に立っていた。彼(かれ)はいった。「そのことはすべてわかっているよ。君は腕(うで)のよい石工であったし、君の時代には第一級の職人であったことを否定しないよ。しかし、それは私の父や祖父の時代のことで、もうそういった時代は終わったのだ。世の中は動いているのだ。こういっては申し訳ないか、本当のところ君は自分の仕事を立派にやりすぎるよ。仕事に時間をかけすぎるのだ。このごろではそうすると割が合わないのだよ。会社は長年君のために損をしてきたのだ」
 ハーンの美しい黒い目が燃え上がり、彼(かれ)の長いやせた年とった姿は怒り(いかり)にふるえた。「仕事に時間をかけすぎるだと!」彼(かれ)は叫ん(さけん)だ。「時間のかけすぎ!よい仕事というのはいつもどうやってなされたとお前さんは思っているのか。急いでやるからかね。手を抜い(ぬい)てやるからかね。ここでの一打、そこでの一時を骨惜しみ(ほねおしみ)するからかね。ここらあたりの教会を見てみろ。長さではブロクサム。強固さではアダベリー。美しさにかけてはキングズサトンだ。これらの教会はきのこみたいに地面から生えてきたとでも思っているのかね。お前さんたちのようなこざかしい若僧(わかぞう)の手でぞんざいに手早く仕上げられたとでも思っているのかね。いっておくが、お若えの、わしは自分のわざを、口にパンのかけらを入れるためのその場しのぎの手を使うのでなく、技から技を生み出すような連中から教わったのだ。自分のやり方を変えるつもりはねえし、誰(だれ)に対してもわしの受けてきた教育を恥(はじ)かしいとも思わねえ。さっさと仕事を終えるからわしの作業台にこざかしい若僧(わかぞう)の一人をおいてやるがいい。会社ともこれで縁切り(えんきり)だからな。だけどお前さんたちと永久に縁切り(えんきり)になる前にこれだけはいっておきてえ。わしの手になる仕事はわしのために証人として立っているだろうってことよ。お前さんやお前さんの仲間たちが、悪魔(あくま)がひでえ職人のために特に熱くしといた所で焼けてジュージューいっているときによ」
 年老いたハーンは餓死(がし)することもなければ、貧民院に入ることもなかった。さらに数年間、屋根のタイルをつけかえたり、豚(ぶた)小屋を建てたり、暖炉(だんろ)を設けたり、壁(かべ)を修復したり、煙突(えんとつ)を掃除(そうじ)したり、その他わずかながらであっても彼(かれ)の職業のうちに含ま(ふくま)れるとみなされるありあわせの仕事をしてかろうじて生計を立てた。女房(にょうぼう)に先立たれて、それまで働いていた町の近くの村を立ち去り、生まれ故郷のレストハロウに戻っ(もどっ)てきた。そこには自分が生まれた小さな家がまだあり、そこで賃仕事の石工としてのつつましやかな仕事を営んだのだった。煙突(えんとつ)掃除(そうじ)の日には彼(かれ)はすすで汚れ(よごれ)た。しかし、その他のときには昔からの彼(かれ)の仕事の作業衣、すなわち、ごしごし洗われて白あるいは白っぽくなったコール天のズボン、歩くために腰(こし)のまわりに上げて巻きつけた白い前かけ、山高帽(ぼう)、それに石やしっくいのほこりをかぶった何ともいいようのない上衣を着て彼(かれ)はせっせと仕事をした。彼(かれ)は人々がいうようにまさにくま手のようにやせてしまい、彼(かれ)の美しい黒い目は狂信(きょうしん)の炎(ほのお)がしのびこんでいたが、すっかり落ちくぼんでしまい額かがい骨のそれのように見えた。私が初めて彼(かれ)を知ったころにはいろいろな点で彼(かれ)の行動は特異になっていた。夜明けに収穫(しゅうかく)のために畑に向かう農夫たちは家からはるか離れ(はなれ)たところで、目を血走らせ、ぼさぼさの髪(かみ)をし露(ろ)にすっかりぬれた彼(かれ)によく会うことがあった。どこに行ってきたのかたずねられれば、どこかの教会とか建造物を守って一晩中外にいたのだとひそかにつぶやいたものだったが、しかし誰(だれ)が彼(かれ)にそれらを守るようにさせたのか、あるいそれらは何に対して守られなければならないのかは彼(かれ)はどうしてもいおうとしなかった。他の点に関しては昔よりずっと自由に話をした。そして何回も「あいつが〜といった」、「わしが〜といった」といいながら、引き留めて長話のできる人なら誰(だれ)にでも彼(かれ)の前の雇い主(やといぬし)との最後の会見の様子を話したものだった。教区に住むものは誰(だれ)でもがその話を聞いたが、ほとんと同情する人はいなかった。なぜなら聞く人のたいていの人にとってハーンの話はかんしゃくを起こしていい仕事を放り出した人の一例にすぎないように思われたからである。それで、3回も4回も同じ話を聞かされないよう、遠くにハーンを見かけると彼ら(かれら)は会わないようにわき道にそれてしまうのだった。思いやりのある人たちは彼(かれ)のことを「あわれな年寄りのトム=ハーン」と呼んだが、あまり思いやりのない人たちは「あの退屈(たいくつ)な年寄りのバカ」と呼んだ。子どもたちは「トム!お前はのろま!のろまの死にそこない!年寄りのろま!年寄りのろま!」と後から叫ん(さけん)で彼(かれ)をからかったものだった。 ( n )
 内容:クリントンの税制案は、公平さを装っているが人生の真実は、自己責任である。努力した人は報われるし、先に楽しむ人と後に楽しむ人がいても、その選択(せんたく)はその人の責任である。

 解説:貧富の差が激しくなっている米国では、貧しい人を助ける税制が必要になっているのかもしれませんが、いつの世の中にも自分の責任を社会のせいにする人はいます。また、ある結果を得るためのその人の努力を評価せずに、結果の違い(ちがい)だけを見てやきもちを焼くという風潮は、どこの世界にもあるようです。

 高校生の場合は、勉強や成績などが身近な話になると思いますが、この長文にあるように経済の問題で論じていってもいいでしょう。機会の平等は正当な競争の前提ですが、結果の平等を求めると、正しい競争を歪めてしまうことがあるようです。 ( n )
n 対策の考え方に、自分なりのいくつかの得意分野を作っておくと書きやすい。一つの例としては、「自主・民主・公開・発明」。つまり、「自主的にできるようにする」「民主的な環境(かんきょう)でできるようにする」「公開した形で行う」「新しい発想を発明する」。n n 第一段落は、要約と予測問題の主題。「見せかけの公平さで結果の平等を目指すべきではなく、努力の価値を評価すべきだ、と筆者は述べている。しかし、この考え方が行き過ぎれば、際限のない貧富の格差拡大という新たな問題が出てくることが予想される。努力の価値を認めつつ、貧富の格差を拡大しないようにするためにはどうしたらよいだろうか。」n n 第二段落は、対策1と体験実例。「第一の対策としては、個人の努力が正当に評価される仕組みを作ることだ。例えば、親の七光りなどという状態がありすぎると、自由な競争という前提そのものが崩れる(くずれる)。私も……。」n n 第三段落は、対策2と読書実例。「第二の対策としては、不平等を蓄積(ちくせき)しない社会にすることだ。人類は、富というものが一部に偏り(かたより)やすいというこれまでの歴史の経験から独占(どくせん)禁止法などの制度を発明してきた。『福翁(おう)自伝』の著者、福沢(ふくさわ)諭吉(ゆきち)は、「門閥(もんばつ)制度は親の敵(かたき)でござる」と言ったが……。」n n 第四段落は、反対理解と自作名言。「確かに、平等や福祉(ふくし)という言葉に甘える(あまえる)社会は活力をなくす。しかし、自助努力を求めるならば、それにふさわしい社会制度を用意しておく必要がある。平等の目的は平等そのものにあるのではなく、その平等を基盤(きばん)として自由な競争ができるというところにあるのである。n  ( n )