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級:★   山:ra   年:★   月:05   週:2  苗:ra
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題名:
本文:



題名:何を読むかという前に(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】何を読むかという前に、まず何はともあれ、夢中で読むという体験を一度味わう必要があります。読む対象はそれぞれの人によってことなりますが、とにかく面白く楽しい本であることが必要です。【2】そして一度読む楽しさを知ったら、あとは、この面白さの内容を次第に高めることが、楽しさを長つづきさせる秘訣(ひけつ)です。たとえば推理小説だけを読んでいると、最後にはせっかく面白かった本も、何となく空虚(くうきょ)な感じがしてきます。
 【3】一度読む楽しさを知った人は、あとは放っておいても、読書の本能ともいうべきものによって、自分にぴったりした本をもとめてゆくものです。また百冊の本のリストによって自分にふさわしい本を捜す(さが )ようになるのも、この時期です。【4】この時期になれば、百冊のリストを見ても恐れ(おそ )をなすどころか、逆に面白そうな本がこんなにならんでいてくれることに、ぞくぞくした楽しさを感じるようになるものです。ですから、読書の楽しさを知るということが、私たちが最初に体験しなければならないことになるのです。
 【5】ある人は訊ねる(たず  )かもしれません。「いまはテレビや映画や劇画によって読書以上の楽しみを味わえる時代なのに、なぜ古臭い(ふるくさ )読書などに執着(しゅうちゃく)するのですか」と。
 しかしテレビを見るのと本を読むのとは別々のことです。【6】テレビは私たちを自分の外へ引き出しますが、読書は自分の中へ引き戻し(ひ もど )ます。それに読書はいつどこででもできます。汽車の中でも、飛行機の中でも、昼でも、夜なかでも一冊の本さえあれば、自由に別世界に入りこむことができます。【7】同じ本でも、小説は劇画より、もっと自由自在に豊かに想像力の翼(つばさ)に乗って羽ばたくことができるのです。
 読書の楽しさの中で最大のものは、この自由感だということもできます。本の扉(とびら)を開けると、もう向こうはフランスだったり、江戸(えど)時代の日本だったり、幻想(げんそう)の世界だったりするわけですから。【8】そこでは、私たちの人生とは別の人生がはじまっています。別の人々と出会い、数奇(すうき)な運命をたどることができるのです。深い悲しみや喜びを味わうこともできますし、人生の裏面の赤裸(せきら)なすがたを見て戦慄(せんりつ)することもあります。私たちの魂(たましい)は地獄(じごく)を通り天国を通ります。【9】泣いている女にも会います。打ちひしがれた男にも出会∵います。幸福な人にも恋(こい)に悩む(なや )人にもぶつかります。私たちは思わぬ人生の寂し(さび )さや、孤独(こどく)感や、人々の愛を体験します。
 こうして一冊の本を読み終えたとき、私たちは読みはじめる前とは、別人になったように思えることがあります。【0】私は『罪と罰(ばつ)』を読んだとき、そんな気持ちを味わいました。しかしこうした経験は読書以外には絶対に味わえません。こうなると、読書は単なる楽しさから、もっと深いもっと複雑なものに変わってゆくことになります。
 読書の対象はこうして詩や小説から哲学(てつがく)や宗教へ、神話や心理学へ拡がってゆきます。しかし読書が生涯(しょうがい)を通じて私たちのそばにあるのは、それが何よりも楽しいことだからです。楽しくなければ何にもなりません。その証拠(しょうこ)には、何か無理をして勉強し、我慢(がまん)をして読書をしていた人は、目的を達すると、けろりと読書などしなくなるものです。
 私は自分でもスポーツが好きですし、映画もよく見るほうです。音楽なしでは一日もいられません。それでも、なお読書の楽しみを皆さん(みな  )に味わってほしいと思うのは、読書によって、そうしたスポーツや映画や音楽の楽しみが、一段と豊かになり深くなるものだからです。

(辻(つじ)邦生(くにお)『永遠の書架(しょか)にたちて』による)

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ライラック の苗 中3年 4~6月
目標:象徴的な題名を主題化する書き方を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 ○ 題名の工夫題名の工夫 <<構成>>「○○な○○」「○○の○○」のように工夫
構成 ○ 四段落構成 大きく四つぐらいの部分に分けて書く
構成 ○ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
主題 【】★ 生き方の主題生き 人間 生き方 <<主題>>私は…生きたい
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の方法一方法 <<構成>>…の方法としては第一に
題材 【】★ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ◎ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の方法二方法 <<構成>>…の方法としては第二に
題材 ◎ 伝記実例・長文実例伝記 長文 <<題材>>伝記の実例・長文集の実例
表現 【】★ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
表現 ◎ 詩の引用詩 歌 <<表現>>詩や俳句から引用する
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 【】★ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
表現 【】★ 名言の引用名言 言葉 ことば <<表現>>主題に合わせて名言を引用する
主題 【】★ 生き方の主題生き 人間 生き方 <<主題>>私は…生きたい
構成 ○ 書き出しの結び書き出しの結び <<構成>>書き出しのキーワードを使って結ぶ

字数 ★ 600字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 90分以内書き始めから書き終わりまで90分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

 数日前に、西の国から来た教師は、アジアのある国の小学校を訪れた。一つのクラスで、彼女(かのじょ)は、猫(ねこ)の絵を描く(えがく)ことを学んでいる60人の小さな子供たちを見た。そのクラスの教師は、黒板に大きな円を描き(えがき)、60人の子供たちは自分の紙にそれを写した。教師は最初に描い(えがい)た円の一番上に小さな円を描き(えがき)、次にその一番上に二つの三角形を描い(えがい)た。子供たちは同じように描い(えがい)た。教室に60匹(ひき)の「コピー猫(ねこ)」ができるまで、授業は続いた。それぞれの生徒の猫(ねこ)は、黒板に描か(えがか)れたものと全く同じに見えた。
 そこを訪れていた教師は授業を見て驚い(おどろい)た。その教え方は、彼女(かのじょ)の国の教え方とは非常に異なっていた。彼女(かのじょ)の国では、子供たちの絵の授業の後、部屋はいつもいろいろな生徒によって描か(えがか)れたさまざまな絵でいっぱいになる。なぜか。何がこの教育法の違い(ちがい)を引き起こすのか。どんな国でも教室では、教師が芸術や歴史や言語以上のものを教える。彼ら(かれら)は文化をも教えており、それぞれの学校制度は国の文化を示す鏡である。
 アメリカやカナダのような国では、そのような国は多くの民族、宗教、文化の違い(ちがい)を持っているのだが、人々は人々の間にある違い(ちがい)を高く評価する。教師は、各々の生徒を特別なものにしている違い(ちがい)を非常に重視する。これらの国々の学校制度はこのような価値を示す。生徒は情報を記憶(きおく)しない。代わりに、彼ら(かれら)は勉強し、答えを自分自身で見つける。多くの場合、教室では議論がなされる。年齢(ねんれい)の小さなうちに、生徒は自分の考えを持ち、その考えに従って行動することを学ぶ。
 他方、ほとんどのアジアの国々では、人々が同じ言語、歴史および文化を持っている。おそらく、この理由のために、それらのアジアの国々の学校制度は、各々の一人一人の違い(ちがい)よりも集団の目標に高い価値を置く。中国、日本および朝鮮(ちょうせん)の子供はしばしばともに勉強し、同じ目標に到達(とうたつ)するために互いに(たがいに)支援(しえん)する。教室では、教師が話をし、生徒は聞く。議論はほとんど行われない。代わりに、生徒は単に、教えられたばかりの規則や情報を記憶(きおく)しようとする。
 これらの教育システム両方に良い点と悪い点がある。例えば、日本における教育システムの一つの利点は、日本の学生は高校の終わりまでに、アメリカの学生よりかなり多くの数学および科学を学習するということである。さらに、日本の学生はまた、北米の学生より、一日につき多くの時間勉強し、一年につき多くの日数勉強する。そのシステムは学生にとっては厳しいが、規律と自己抑制(よくせい)を評価する国の準備をさせる。しかしながら、悪い点もある。日本の学校では、暗記は重要な学習方法であるが、多くの学生は、試験の後に、自分が記憶(きおく)した情報の多くを忘れると言う。他方、北米の学校制度の利点は、学生が自分のために考えることを学ぶということである。システムは、創造的な考えを評価する国のために彼ら(かれら)を準備する。しかしながら、悪い点もある。学生が高校を卒業すると、彼ら(かれら)は他の国々の学生と同量の規則および事実を記憶(きおく)していない。 ( n )
 ( n )
 第一段落は、長文の要約と意見(生き方の主題)。「私は何かに夢中になれる人間になりたい。」

 第二段落は、方法1と実例。「そのための方法としては第一に、途中であきらめずに最後までやり遂げようとする強い意志を持つことだ。」読み始めたときにはあまり興味を感じない本でも読み進めていくうちにそのおもしろさがわかってくるということを経験した人は多いと思います。これと同じように、何か新しいことをするときに、ある程度続けているうちにそのおもしろさがわかってくるということはよくあります。

 第三段落は、方法2と実例。「また、第二の方法としては、好きなことを集中してできるような環境を整えることだ。」学校のようにチャイムで時間を区切られるような生活ではなく、自分の好きな時間配分で生活できれば言うことなしですね。現実にはなかなかむずかしいですが……。^^ ( j )
 第一段落は、身近な実例と意見。「私は、小学生のとき、よく読みかけた本が止まらなくて、夜中まで読んでいたことがあった。そういう夢中で読むという生き方を大事にしたい。」など。
 第二段落は、方法1。「そのための方法としては、第一に、好きなものを読むことだ。私が小学生のときに熱中した本は、……」など。
 第三段落は、方法2。「また、もう一つの方法としては、読書の大切さをもっと学校教育の中に取り入れることだ。小学生のころは、毎週読書の時間があったが……」など。
 第四段落は、まとめ。「確かに、読書以外にも大切なものは多い。例えば行動力などもそうである。しかし、私は……」と、最初の意見に戻っ(もどっ)てまとめる。 ( n )