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級:★   山:wape   年:★   月:01   週:2  苗:wape
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題名:
本文:



題名:私が、文章を書くことで(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】私が、文章を書くことでやっと生活出来るようになった頃(ころ)、言葉遣い(ことばづか )について時折注意して下さる二、三の先輩(せんぱい)があった。多忙(たぼう)な方達であるから、私の文章など目にとまる機会はなくても当然、もしも目にとまれば、それだけ僥倖(ぎょうこう)というものだと思っていた。
 【2】一夕(いっせき)、外で集まりがあった。
 ウイスキーグラスを手にして近くに立っていられた、先輩(せんぱい)のある男性作家に名前を呼ばれた。この間、偶然(ぐうぜん)、新幹線の中であなたのもの読んだよ。おもしろかった。ただ、あれはちょっとおかしいんじゃないかなあ、と言って、ある用語のことを指摘(してき)された。
 【3】また、女性のある先輩(せんぱい)作家は、用件の電話を下さった折、話が終わってから、そうそう言わないでもいいことかもしれないけれど、あの文章のあそこのところで、ああ書いていられたのには、わたくし、ちょっとひっかかったんですよ。【4】あの言葉は、私ならこういう時に使うんです。でもきっと、お考えがあってのことだと思いますからお気になさらないでね。
 若い間は自惚れ(うぬぼ )が強い。 我も強い。
 それでも、いずれ劣ら(おと )ぬ大先輩(せんぱい)の言葉なので衝撃(しょうげき)は強かった。【5】風呂敷(ふろしき)で頸(くび)から上をすっぽり包んでしまいたい気持ちになったのは、かなり時が経ってからだった。
 読んでいて下さったからこそのご注意である。知らん顔されていてもすむ。それにお二方とも注意だけでなくほめ言葉も下さった。【6】大安売りのほめ言葉だったに違い(ちが )ないが、あそこがいけないというだけの注意ではなかった。酔い(よ )のまぎれにというかたちの気遣い(きづか )もあとになって分かった。何事に対しても、己れの限界の自覚を失った時にはもう、書き手としての終わりのない堕落(だらく)が始まっているのだろうとつくづく思うようになった。【7】けれども文章は又(また)、決して謙虚(けんきょ)な気持ちだけで書けるものでもない。勢い、が必要である。四苦八苦で筆が渋滞(じゅうたい)している時ではなく、憑かれ(つ  )たような状態になってはじめて筆を運ばされる時のことを考えると、これは無意識の自惚れ(うぬぼ )というほかはない。∵
 【8】反省と、訓練、謙虚(けんきょ)さと、自惚れ(うぬぼ )、そのどれが欠けてもいけないと思うのはこの期に及ん(およ )での認識で、経験の浅いうちはどうしても自惚れ(うぬぼ )が先行する。そういう者に対して、あえて苦言を呈し(てい )、叱っ(しか )て下さった方々をかえりみて有難く思う気持ちは強くなるばかりである。
 【9】所詮(しょせん)は孤独(こどく)な仕事、好きなようにやればいいさというのも一つの生き方であろう。しかし、気づいたことは、自分達の責任において叱っ(しか )ておいてやらなければ、と思って下さったのかどうか、とにかく私は、この種のご注意に対して、今は感謝だけでなく、生き方に対しても敬意を抱く(いだ )ようになっている。
 【0】私どもは、日頃(ひごろ)いとも気易く日本語、日本語と言っているが、さてその成り立ちを辿っ(たど )てみると、口ごもりたくなるようなことが少なくない。厄介(やっかい)な、複雑な成り立ちの歴史をもっているのが、毎日使っている、他のどこの国の言葉でもない日本の国の言葉である。
 その言葉を、出来るだけいい加減にではなく運用しようというのは、出来るだけいい加減にではなく物を見よう、物と自分とを関係づけようという生き方のあらわれにほかならず、そうであればこそ言葉遣い(ことばづか )に対する注意は、先に生きた大人がまず子供に対して行うべき大切な義務の一つかと思う。
 教師が生徒に対する以前に、親が子に対して。ということは、日常の言葉遣い(ことばづか )をまだよくは知らない者に対しては、知っている者が教えるのが至当(しとう)だと思うからで、知らない者はほうっておいて、自分で知るようになるまで待つというのは、事によっては通用するかもしれないけれど、怠惰(たいだ)の正当化にもなりかねない。
 大学生くらいになると、事情は大分違っ(ちが )てくるが、「怒る(おこ )」先生と、「叱る(しか )」先生を、子供は存外鋭く(するど )見抜く(みぬ )ものである。こと小学校、中学校、高等学校の国語教育に関しては、自覚と誇り(ほこ )をもって「叱る(しか )」先生は、多くてもいいと私は思う。
 生徒を怒る(おこ )のはいたって簡単だが、日常の言葉遣い(ことばづか )について、は∵っきりした自覚と誇り(ほこ )をもって生徒を叱る(しか )ために、教師自身の言語生活の訓練と充実(じゅうじつ)が前提になる。教師の知識だけに頼っ(たよ )ていても、教師の言語感覚、言葉遣い(ことばづか )の好みだけに頼っ(たよ )ていてもいけないのが国語教育のはずだから、叱る(しか )以上は、教師にも覚悟(かくご)がいる。
 表現の自由が認められている国は有難い。けれども、本当の自由の行使が出来るのは、不自由を経験している者だろう。自由を知らない者には、自由を知っている者が教える義務はないのか。教えられて学ぶことの大事を、教師はこれまた、自覚と誇り(ほこ )をもって教えていいのではないか。教師と生徒が、友達のような関係だけでは困る。
 まともに人格もそなわっていないうちから、ひとかどの人格扱い(あつか )をするのが果たしていいことなのかどうか、責任回避(かいひ)の人格尊重や放任は考えものである。
 一人の人間を駄目(だめ)にしてしまうのはわけのないことだ。好きなものを食べたいだけ食べさせ、眠り(ねむ )たいだけ眠ら(ねむ )せる生活を続けさせていればよいと言った人がいる。
 国を亡ぼすのは武力だけではない。教育の大事ということを切実に思う機会が増えている。数日前の新聞の投書欄(らん)に、「手抜き(てぬ )のつけ」という見出しがあった。一見しただけで、忸怩(じくじ)たるものをおぼえた。内容は読んでいないのに、思い当たることはあまりに多かった。今の若い者は、と言う前に、そんな若い者に誰(だれ)がした、という声を聞かなければならないと思った。言い逃れ(い のが )や他人の批判ですまされるうちはいい。大きな変化は、ある日突然(とつぜん)には起こらないようである。

(竹西寛子(ひろこ)『朝の公園』による)

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ペンペングサ の苗 高1年 1~3月
目標:人文科学のテーマを書く書き方を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 ◎ 構成図構成図 <<構成>>構成図をかく
構成 ○ 題名の工夫題名の工夫 <<構成>>「○○な○○」「○○の○○」のように工夫
構成 ○ 四段落構成 大きく四つぐらいの部分に分けて書く
構成 ◎ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
主題 【】★ 当為の主題べき 当為 <<主題>>私はAべきだと思う
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の方法一方法 <<構成>>…の方法としては第一に
題材 ◎ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ○ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の方法二方法 <<構成>>…の方法としては第二に
題材 【】★ 歴史実例・長文実例歴史 長文 <<題材>>歴史の実例・長文集の実例
表現 ◎ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
表現 【】★ ことわざの加工ことわざ <<表現>>ことわざや名言や流行語を加工する
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 ◎ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
表現 【】★ 自作名言ではなく でなく 自作名言 <<表現>>「○○とはAではなくBである。」という形の文
主題 【】★ 当為の主題べき 当為 <<主題>>私はAべきだと思う
構成 【】★ 書き出しの結び書き出しの結び <<構成>>書き出しのキーワードを使って結ぶ

字数 ★ 1200字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 制限時間75分書き始めから書き終わりまで75分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

オーラルヒストリーの特徴(とくちょう)と影響(えいきょう)
 20世紀の後半になってオーラルヒストリーは多くの国々で実践(じっせん)されているような現代史に重要な影響(えいきょう)を与える(あたえる)ようになってきた。社会的、政治的なエリートに属する人たちとのインタビューは既存(きそん)の史料の幅(はば)を広げてきたが、オーラルヒストリーの最も特徴(とくちょう)的な貢献(こうけん)といえば、これがなければ歴史から隠さ(かくさ)れてしまっていたかもしれないような人たちの集団の経験や視点を、歴史的記録の中に包含(ほうがん)するということである。このような人たちについては、これまで社会の観察者によって、あるいは公式な記録の中で書かれたことがあるかもしれないが、その人たち自身の声はごくまれにのみ――通例は個人的な記録や自伝風の作品という形で――保存されることがあったにすぎない。オーラルヒストリーのインタビューを通して、とりわけ労働者階級の男女や文化的マイノリティに属する人たちが、歴史的な記録に自分たちの経験を加えて、自分たちによる歴史の解釈(かいしゃく)を提示してきたのである。さらにインタビューは歴史的な経験のうちでも特に他の情報源からは抜け落ち(ぬけおち)てしまいがちな側面である、個人的な関係や家庭内での仕事、家族生活といったものを記録し、そして、生きられた経験の主観的あるいは個人的な意義と共鳴してきたのである。
 オーラルヒストリーでは歴史的研究の作業に別のやり方で取り組んできた。オーラルヒストリーの歴史家は、インタビュー記録を作成するのに要する技術を身につけなければならなかったし、また、人が記憶(きおく)を物語るのをよりよく理解するためには社会学、文化人類学、心理学、言語学といった他の学問分野からも学ばなければならなかった。最も重要なことだが、オーラルヒストリーは歴史家と情報提供者との間の活発な人間関係に基づいており、このことによって歴史の実践(じっせん)をいくつかの点で変えていくことができるのである。語り手は過去を思い出すだけでなく、その過去に対する自らの解釈(かいしゃく)を主張する。したがって、参加型のオーラルヒストリーの研究企画(きかく)の中では、インタビューを受ける側が情報源であると同時に歴史家ともなりうるのである。さらに、実践(じっせん)する人によっては、オーラルヒストリーはただ歴史を作るだけにとどまらない。ある種の研究企画(きかく)では、主要な目的が、過去を思い出して解釈(かいしゃく)し直すという作業を通して個人や社会集団に力を与える(あたえる)ということであったのだ。 ( n )
 文章にかぎらず、相手の欠点を当の相手を傷つけないように指摘(してき)してあげるのは勇気と工夫のいるものです。多くの場合、人はそういうわずらわしさを嫌っ(きらっ)て、見て見ぬふりをしてしまいます。それだけに、自分の欠点を指摘(してき)してくれた人に対する感謝の気持ちは、時が立てば立つほど大きくなっていくようです。

 今日の社会問題としては、叱ら(しから)なくなった父親などが取り上げられそう。そう言えば、いつかガンコオヤジの会というのができていましたが、あれはどうなったのでしょう。

 似た例としては、自分の体験で「あそこでああいうふうに叱っ(しかっ)てもらってよかったなあ」というような話が書けそうです。社会実例(昔話・童話)としては、叱ら(しから)れて(あるいは試練を通して)成長した「ピノキオ」や「ニルス」の話などが書けると思います。

 ことわざは、意見にぴったりのものでなく意見と少しずれているぐらいのものが加工しやすくなります。「良薬は口に苦し」「仏の顔も三度」などはストレートに使えそうですが、ぐっと飛んで「猿(さる)も木から落ちる」などを加工してみてもいいでしょう。できるだけ自分のオリジナルなものを考えていきましょう。 ( n )
n n 人生の先輩(せんぱい)は、若者に対して誠実な批判をする義務がある、という意見です。高校生の人は、部活などで自分が先輩(せんぱい)になった立場を考えてみるといいでしょう。n 第一段落は、要約と意見(当為(とうい)の主題)。「叱る(しかる)べきところはしっかりと叱る(しかる)べきだ。それが相手のためになる。」n 第二段落は、そのための方法。「そのためには、自分自身に対しても厳しく生きている必要がある。」自分ががんばっているときには、叱る(しかる)言葉にも気合が入ります。体験実例は、自分が叱っ(しかっ)てもらった話などもいいでしょう。n 第三段落は、方法2と歴史実例。「もっと子供をしっかり叱る(しかる)社会を作ろう。ギリシア時代の書物にも、「今の若者はなっとらん」ということが書いてあるそうだ(歴史)。また、日本の川柳(せんりゅう)にも、「売り家と唐様(からよう)で書く三代目」という言葉がある(歴史)。豊かな社会になると、子供が次第に甘やかさ(あまやかさ)れる傾向(けいこう)は洋の東西を問わない。」n 第四段落は、反対理解とことわざの加工、又は(または)自作名言。「確かに、体罰(たいばつ)復活のような極端(きょくたん)な叱り(しかり)方はかえって逆効果になることもある。しかし、年上の者は社会的な責任として、自分よりも下の世代の者をしっかり叱る(しかる)必要がある。獅子は子供を谷に突き落とす(つきおとす)と言う。人間は獅子よりも立派な叱り(しかり)方をしなければならない(ことわざの加工)。叱る(しかる)ことは、相手を否定することではなく、本当は相手を肯定(こうてい)することだ(自作名言)。」n n ( n )
 昔、「暴れん坊(ぼう)将軍」という人気時代劇がありました。モデルは徳川吉宗(よしむね)。享(とおる)保の改革を行った人物として有名です。ドラマの中では、世直しのために、将軍自ら江戸(えど)の市中を歩き回り、悪に対して大立ち回りをするというものでしたが、さすがに事実とは大きくかけ離れ(かけはなれ)ていたようです。実際に吉宗(よしむね)は、人々に贅沢(ぜいたく)な暮らしをやめ、質素倹約(けんやく)せよとお達しを出しました。しかし、人に押し付ける(おしつける)だけでなく、吉宗(よしむね)自身も質素倹約(けんやく)に努めたそうです。派手な衣服を着ず、刀も金銀のきらびやかなものではなく銅や鉄で作られたものを使い、食事も一汁一菜(いちじゅういっさい)を基本とする……このように自ら率先して質素倹約(けんやく)に努めることで、人々にも厳しい生活を強いたということでしょう。人に厳しくあるためには、自分にも一層厳しくいなければならないという良い例ですね。 ( m )