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級:★   山:wape   年:★   月:03   週:2  苗:wape
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題名:
本文:



題名:私はこの数年間テレビ、ラジオ(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】私はこの数年間テレビ、ラジオ、新聞などを通じて意見を述べる機会に恵まれ(めぐ  )ましたが、私のような外国人が日本の内閣総理大臣をはじめ要人や政治的なものを含む(ふく )制度などを批判しても、当局からのおしかりもなければ愛国者といわれる方から危害を加えられたこともありません。【2】少なくとも私が知っている限りでは、日本における言論の自由はアジアはもちろん、世界でも例を見ないほど保障されていると思います。そして、今でも様々な国で行われている報道弾圧(だんあつ)を思い起こすたびに、この自由を享受(きょうじゅ)できないでいる海外の友人に対しある種の後ろめたさすら感じることがあります。
 【3】とはいっても、この言論の自由を謳歌(おうか)している日本の言論機関に対し、疑問や注文がないわけではありません。確かに政府による厳しい検閲(けんえつ)や特定の団体による弾圧(だんあつ)は感じられませんが、言論機関による少数意見の抹殺(まっさつ)や世論操作に近い誘導(ゆうどう)があるように感じてなりません。【4】これは自由であるからこそ生じているものであるといえるでしょう。ここではとりあえず新聞、テレビなどマスコミについて考えてみたいと思います。
 【5】まず不思議に感じることは、これだけの数の新聞と雑誌があるというのにとりあげているテーマがほとんど同じであるということ、しかもそのテーマは何を基準にして決めているのか、私たち外国人にとってはわかりにくいことです。【6】例えば国益を重視しての決め方であると思われる時がありますが、しかしこの国益という言葉はマスコミにおいてはタブー視すらされて、ほとんど死語に近いような概念(がいねん)であるようなので、どうもそうではないようです。【7】それでは社会正義なのかと考えてもみましたが、日本には確固たる正義の基準となるモラルや確立した規範(きはん)があるようにも思えないのです。
 私の考えでは、マスコミの役割はまず現在の世の中の出来事を事実として客観的に伝えること。【8】そして社会に対し危機回避(かいひ)の役割を果たすことであり、個人的社会的に向上するための知識や情報を提供することです。
 しかし日本の報道については、ニュースの判断基準のあいまいさが気になります。【9】社説や論文はべつとして、その他の記事や報道では、何が客観的事実であり、またどんなメッセージを発しようとしているか分からないのです。
 そこで第一に考えられることは、残念ながら日本のマスコミを左∵右している商業主義、売れ筋なら何でもやるという競争原理です。
 【0】次に読者、視聴(しちょう)者の中毒的欲望を満たすためにいたずらに刺激(しげき)的でドラマチックな演出を加えることです。
 さらに、マスコミ関係者は、特にテレビではある種の時代錯誤(さくご)に陥っ(おちい )ているようで、反国家的であることが正義であるときめつけ、庶民(しょみん)ぶることで自分の意見もあたかも国民の意見のごとく仕立てています。国家が弾圧(だんあつ)的であるような時代であるなら別ですが、マスコミそのものが大きな権力になっているのに、庶民(しょみん)ぶることや反体制的であろうとするのはむしろ権力の乱用であるように私には感じられます。数千万、あるいは億単位の契約(けいやく)金をもらっているキャスターが、自分は庶民(しょみん)であるとことさらアピールする姿は、庶民(しょみん)を食いものにしているようにすら思われます。
 私は日本のマスコミに対し、三つの注文をしたいと思います。第一に、自分の意見と客観的な事実を区別すること。第二に、マスコミ人としての自覚とモラルに基づき、だれが正しいかよりも、何が正しいかを明確にしていくこと。第三に、世の中に対し麻薬(まやく)患者(かんじゃ)に注射を打つような行為(こうい)を改め、明白な警鐘(けいしょう)と提言を行って欲しいこと、です。

(ベマ・ギャルポの文章による)

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ペンペングサ の苗 高1年 1~3月
目標:人文科学のテーマを書く書き方を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 ◎ 構成図構成図 <<構成>>構成図をかく
構成 ○ 題名の工夫題名の工夫 <<構成>>「○○な○○」「○○の○○」のように工夫
構成 ○ 四段落構成 大きく四つぐらいの部分に分けて書く
構成 ◎ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
主題 【】★ 当為の主題べき 当為 <<主題>>私はAべきだと思う
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の方法一方法 <<構成>>…の方法としては第一に
題材 ◎ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ○ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の方法二方法 <<構成>>…の方法としては第二に
題材 【】★ 歴史実例・長文実例歴史 長文 <<題材>>歴史の実例・長文集の実例
表現 ◎ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
表現 【】★ ことわざの加工ことわざ <<表現>>ことわざや名言や流行語を加工する
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 ◎ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
表現 【】★ 自作名言ではなく でなく 自作名言 <<表現>>「○○とはAではなくBである。」という形の文
主題 【】★ 当為の主題べき 当為 <<主題>>私はAべきだと思う
構成 【】★ 書き出しの結び書き出しの結び <<構成>>書き出しのキーワードを使って結ぶ

字数 ★ 1200字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 制限時間75分書き始めから書き終わりまで75分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

短期記憶(きおく)と長期記憶(きおく)
 8、5、7、3、1、2。もしこれらの数字を今もう一度くり返していって下さいといえば、きっとほとんどの人がそうできるだろう。長時間話をした後でもう一度同じことを要求すれば、今度はおそらくできないであろう。記憶(きおく)を残しておけるのはほんの短い間だけである。
 記憶(きおく)を蓄積(ちくせき)する際、脳の中で短期記憶(きおく)用――すなわち約15分から1時間――と長期記憶(きおく)用の2つのまったく異なった処理が施さ(ほどこさ)れるというのが実情のようである。多くの項目(こうもく)にわたる情報が一時的に短期記憶(きおく)用の記憶(きおく)貯蔵室に伝わる。大部分がここで切り捨てられ、ほんのわずかなものだけが長期記憶(きおく)用の記憶(きおく)貯蔵室にまで達する。記憶(きおく)がこの短期記憶(きおく)用の貯蔵室にある間は簡単に失われてしまう。例えば注意がそらされるとか――本文の最初にあげた数字の連続を覚えておられるだろうか?――例えばてんかんの発作や脳震盪(のうしんとう)などのために脳に干渉(かんしょう)が入ることによって。なぐりあいでノックアウトされた後に目が覚めて「ここはどこだ?」と尋ねる(たずねる)映画の主人公は冗談(じょうだん)をいっているのではない。もし彼(かれ)をノックアウトさせた一撃(いちげき)が本物であったとすれば、それは脳内部の電気的な処理に影響(えいきょう)を及ぼし(およぼし)、彼(かれ)の短期記憶(きおく)の蓄積(ちくせき)をこわしてしまったことであろう。しかし、永続的な長期記憶(きおく)の蓄積(ちくせき)を失ってしまうことはないだろう。いや実際、これを消し去ることはきわめて難しいのである。よく精神医学の治療(ちりょう)で、精神分析(ぶんせき)医が麻薬(まやく)や電気ショック療法(りょうほう)あるいはインシュリン療法(りょうほう)や精神分析(ぶんせき)の技術を施し(ほどこし)てそうした記憶(きおく)を取り除こうとすることがあるが、ほとんど成功しないのが普通(ふつう)である。
 実際考えてみると、記憶(きおく)はことによると人間の個人としての最も永続性のある特徴(とくちょう)であるのかもしれない。私が手足を失ったり、本物の臓器を合成樹脂(じゅし)のものに替え(かえ)られたり、あるいは形成外科手術によって顔の容貌(ようぼう)を変えたとしても、私はやはり「私」――つまり、私の脳の内部でしっかりと堅固(けんご)に保持されている過去の経験、過去の記憶(きおく)の複合体――である。これらを失ったときにはじめて私は私でなくなるのだ。 ( n )
 解説:世界でもまれなほど自由が保障されている日本の言論環境(かんきょう)と、それにも関わらず驚く(おどろく)ほど画一化されているマスコミの商業主義的な報道というのがテーマです。ベマ・ギャルポ氏のこの短い文章の中に、日本のマスコミをめぐる問題点の本質がわかりやすく説明されています。

 テレビの番組を見ていると、「どうしてこんなにくだらない番組をやっているのかなあ」と怒り(おこり)たくなることがあるでしょう。なら、見るなって。品の悪い番組ほど人気があるというのは、作る人ばかりでなく見る人にも原因がありそうですね。 ( n )
 第一段落は、要約と当為(とうい)の主題。「日本のマスコミは過剰(かじょう)な商業主義とステレオタイプな報道を克服(こくふく)すべきだ。」

 第二段落は、その方法と体験実例。「そのためには第一に、マスコミが報道の使命を自覚するとともに、私たちも商業主義のマスコミに乗せられないことであう。私もついセンセーショナルな記事を最初に読んでしまうが。」

 第三段落は、方法2と歴史実例。「第二の方法は、マスコミに対するチェック機能を設けることである。また、マスコミが権力に抗(こう)して報道するような伝統を作ることも大切だ。歴史的に見ても、日本のマスコミのほとんどは、第二次大戦で大本営発表をそのまま流していただけだったと言われている。」

 第四段落は、反対理解と自作名言。「確かに、マスコミにはみんなの関心のあるものを大きく取り上げるという面も必要だ。しかし、言論の使命というものを忘れてはならないと思う。マスコミに野次馬精神は必要だが、野次馬精神しかないマスコミであってはならない。『人の噂も七十五日』という言葉があるが、マスコミの影響(えいきょう)力は七十五日で終わるわけではない。」
 ( n )