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級:★   山:wapi   年:★   月:07   週:3  苗:wapi
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題名:「フランダースの犬」は(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】「フランダースの犬」は、私に多くのことを感じさせたが、自身で腰(こし)をすえて見た最後のアニメになった。やがて、子どもを持つようになり、「子育て補助材」として「アニメ」との付き合いが再開した。【2】そのようななか、子どもがもの心つきだすと「それいけアンパンマン」(日本テレビ系列)をよろこんで見るようになった。
 アニメ化される前から絵本で「アンパンマン」を知っていたが、困った人を助けるほのぼのした話が多く好印象を持っていた。【3】主人公は地味で体裁悪いが、懸命(けんめい)に人助けをしていた。それだけに、アニメに対しても、もの心つきだした子どもに、多くの教訓をあたえてくれるものと期待していた。【4】絵本では体裁の悪かった主人公もアニメでは洗練され、ヨーロッパ風の街並みや雪をいただいた山々など背景も美しく、見た感じも良くなっている。わが家でも、ビデオに録画した「それいけアンパンマン」を、親の手を解放して欲しい時などなん度も見せていた。
 【5】しかし、いく度か見せているうちに、原作者やなせたかし氏がテレビアニメ化を意識せずに絵本にえがいていたころの「アンパンマン」と、テレビアニメ「それいけアンパンマン」が別物に思えてきた。【6】最初のころの絵本は、悪者バイキンマンが登場することも少なかったが、アニメでは、若干の例外をのぞいてバイキンマンが必ず登場し、悪さのかぎりをつくし、説得もさとしも通じず、最後はアンパンマンが「もう許さないぞバイキンマン! アーンパンチ!」でやっつけるという、まるで水戸黄門のようなワンパターンをくり返している。
 【7】さすがに、「殺す」とか「死ね」といった言葉はふせられているが、「とどめだ」「やっつけてやる」という言葉で悪者がなにをしようとしているか、幼児たちにも十分わかる仕かけになっている。
 【8】一九八八年の放映開始から十年近くたつが、バイキンマンと主人公たちの心の距離(きょり)はちぢまらない。相手になにが不足で、どうすれば歩みよれて争わずに済むのか、問題を根っこから解決しようとする場面がこのアニメでは登場しない。【9】残念ながら、テレビアニメの「それいけアンパンマン」は、悪者はどこまでも悪い奴(やつ)で、たたきのめすしかない」という考えを、幼い子どもたちにインプットしてしまいそうだ。子どもにこのアニメを見せた後、「お友だちとケンカにならへんためには、どうしたらいいやろね」「ケンカしても、なんでケンカになったか、後で考えようね」など、いつもなにかフォローを付けなければならなかった。
 ∵【0】もう少し子どもが成長すると、テレビ朝日系列の「ドラえもん」をよろこんで見るようになった。これも原作コミックでは、ほのぼのとした話が多いのに、テレビアニメになると、ずいぶんとエゲツないシーンがある。
 たとえば、テレビアニメでは毎回のように、ジャイアンやすね夫はのび太をなぐるシーンがあるが、なかには「今日はむしゃくしゃするから、のび太でもぶんなぐろう」「のび太のくせに生意気いうな」といったセリフまである。
 のび太は、この「いじめ」に、いつも、ドラえもんの「道具」をかりて抵抗(ていこう)している。ところが、立場が変わると、今度はいじめる側にまわろうとする。けっきょく、調子に乗りすぎて、もとの木阿弥(あみ)になるというパターンが、放映開始からずっとつづいている。年に一回、春休みに上映される映画の「ドラえもん」では、のび太も少しは根性があり、ジャイアンやすね夫も一方的ないじめっ子でないことが多い。主人公たちがいっしょに困難にぶつかりながら助けあう場面もえがかれている。ところが、テレビアニメののび太は、一九七九年に放映がはじまってから二十年ちかく、ドラえもんの道具がなければなにもできない、無気力な「劣等(れっとう)生」のままで、まったく成長していない。当然、毎週放映されるテレビアニメの方が、子どもたちの目にふれる機会は、はるかに多い。せっかく原作コミックや劇場用長編アニメで子どもたちに教訓をあたえているのに、よりポピュラーなメディアであるテレビアニメの短絡(たんらく)さが気になってしかたない。もちろん、「それいけアンパンマン」や「ドラえもん」だけに問題があるのではない。もっとエグいものはいくらでもある。しかし、この二つのだれもが知っているアニメ番組ですら人と人がじっくり向き合い、どうすれば問題が解決するのか、掘り下げ(ほ さ )て考える場面が出てこない。少なくなっていく子どもたちの体験の場をおぎなうのではなく、短絡(たんらく)的なワンパターンをくり返すことで、長寿(ちょうじゅ)番組になっている。
 日本では、もめごとを「相手よりも強い力」や「他人の力」で、解決してすますアニメが多いが、もし、だれかにひどい目にあわせられている子どもがいるとして、彼(かれ)のもとに「アンパンマン」は助けにきてくれないし、「ドラえもん」も近くにいない、となればいったい、どうすればいいのだろう。

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ピラカンサ の苗 高1年 7~9月
目標:人文科学のテーマを書く書き方を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 ◎ 構成図構成図 <<構成>>構成図をかく
構成 ○ 四段落構成 大きく四つぐらいの部分に分けて書く
構成 【】★ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
主題 【】★ 当為の主題べき 当為 <<主題>>私はAべきだと思う
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の方法一方法 <<構成>>…の方法としては第一に
題材 【】★ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ○ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の方法二方法 <<構成>>…の方法としては第二に
題材 ◎ 歴史実例・長文実例歴史 長文 <<題材>>歴史の実例・長文集の実例
表現 【】★ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
表現 ◎ ことわざの加工ことわざ <<表現>>ことわざや名言や流行語を加工する
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 【】★ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
表現 【】★ 自作名言ではなく でなく 自作名言 <<表現>>「○○とはAではなくBである。」という形の文
主題 【】★ 当為の主題べき 当為 <<主題>>私はAべきだと思う
構成 ◎ 書き出しの結び書き出しの結び <<構成>>書き出しのキーワードを使って結ぶ

字数 ★ 800字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 制限時間75分書き始めから書き終わりまで75分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

 かつてタサダイ族が発見されて世界中が驚き(おどろき)沸い(わい)た。それは27人の採集生活民族で、フィリピン群島ミンダナオ島で完全な孤立(こりつ)のうちに暮らしてきたが、この部族の先祖は少なくとも6世紀のあいだここで変わりのない生活を送ってきたのである。この小集団のもっとも著しくて重要な特性は攻撃(こうげき)性をまったく欠如(けつじょ)していることである。武器、敵意、怒り(いかり)、いくさを表す単語がない。部外者と接触(せっしょく)して以来、ボロと呼ばれる長いフィリピンのナイフを熱心に取り入れたが、それは食物を集め木を刻み密林を切り抜ける(きりぬける)のに石器より便利だからである。槍や弓矢に見向きもしなかったのは食物採集に役立たないからである。集める食物(いも・果物・実・花・魚・蟹・蛙など)はすべて部族全員で丁寧(ていねい)に平等に分けあう。
 タサダイ族が重要なのは農業革命以前の人間がみなそうであったように採集生活民族だからである。農業革命以前とは、言い換えれ(いいかえれ)ば人類史の8割を越える(こえる)期間である。もし数万年にわたるこの期間にあらゆる地域の人々がタサダィ族のように平和であったのなら、ホモ−サピエンスが本質的に好戦的だという通説を信じることはできないわけである。
 あいにく世にタサダイ族のことがわかってくると同時にまたフェソトウ族という30人からなる集団がニューギニアで発見された。この部族民は猛烈(もうれつ)な戦士で絶えず弓矢で戦っている。アメリカ−インディアンにも同様のあい反する性質が歴史に現れた。コマンチ族やアパッチ族は子供を戦士になるように育て、一方ホピ族やスニ族は子供を平和に生きるように育てた――今もそれは変わりがない。
 ではこのことから人間性の本質についてどういうことかいえるのだろう。歴史の記するところでは、人間は平和を好むのでも戦争を好むのでもない。――協調的でも攻撃(こうげき)的でもない。人間の行動様式を決めるものは遺伝子ではなくて社会の教える行動様式である。このテーマの専門家である心理学者アルバート=バンドゥラはこう結論した。人間性は「社会の影響(えいきょう)によっていろいろな形態になり得る巨大(きょだい)な潜在(せんざい)力である…攻撃(こうげき)性は人間の不可避(ふかひ)で不変の側面ではなく、社会のうちにある攻撃(こうげき)性促進(そくしん)条件の産物である」。
 人間性にまつわるこの問題はいま万人にとって生死にかかわる重要性を持つ。科学技術の進歩で戦争はますますひどいものになった。頻繁(ひんぱん)にもなった。人類史の大半にわたる旧石器時代には戦争はさほど多くなかった。採集生活の小集団は小さい地域しか利用できなかったからである。近隣(きんりん)集団の地域を侵そ(おかそ)うとしても得るものはなかった。実際失うものばかりだった。地上に散在する人間がそのようにわずかしかいない時代に血を流して戦えば当然人類は滅亡(めつぼう)したたろうからである。
 農業革命で事態は一変した。農業の生産性が高まるにつれ、人口が増し、村は町に、町は帝国(ていこく)になり、大宮殿(きゅうでん)や寺院が建ち富が蓄積(ちくせき)された。これだけいくさの獲物(えもの)ができると戦争はどんどん頻繁(ひんぱん)で破壊(はかい)的になった。歴史の示す大切な教訓はそのような戦争が不可避(ふかひ)ではないということである。戦争が起こったのは人間性のせいでなく人間社会のせいである。そして人間社会は人間が作ったもの、人間が作り直すことのできるものである。 ( n )
 アンパンマンというのは、絵本ではいい話ですが、テレビアニメになると、ワンパターンの水戸黄門のようになってしまいます。毎週放映というノルマがあるので、制作する側もつい手を抜い(ぬい)てお決まりのパターンで作ってしまうのでしょう。アンパンマンを見て育った子供は、将来「悪いやつは倒さ(たおさ)なければいけない」という偏狭(へんきょう)な正義感を持つようになるかもしれません。
 テレビゲームでも、悪役のセリフはだいたい決まっています。「ふははは。それでは最後に教えてやろう。」なんて大事なことをべらべらしゃべったあとに、正義の味方が急に登場して、「ぐっ、何、こんなばかな……」。ところが正義は最初は悪役に負けそうになります。もうだめかと思ったときに急に正義の頭にグッドアイデアがひらめいて大逆転。こういうゲームばかりやっていると、何でも自分の都合のいいように世の中が動いてくれると思ってしまう人が増えてしまいそうです。
 長文実例は、7.2週のいじめの話などを取り上げてみるといいでしょう。 ( n )
 第一段落(150〜200字)要約
 テレビアニメ「それいけアンパンマン」は、まるで水戸黄門のようなワンパターンをくり返している。問題を根っこから解決しようとする場面が登場しない。ドラえもんも同じである。テレビアニメの短絡(たんらく)さが気になってしかたない。人と人がじっくり向き合い、どうすれば問題が解決するのか、掘り下げ(ほりさげ)て考える場面が出てこない。少なくなっていく子どもたちの体験の場をおぎなうのではなく、短絡(たんらく)的なワンパターンをくり返すことで、長寿(ちょうじゅ)番組になっている。
続いて意見を挙げます。「私たちは問題の複雑さをじっくり考える体験を持つべきである。そのために考えられる方法は二つある」。
 第二段落(150〜200字) 方法1
 「第一の方法としては、お手本どおりの考え方を改めることだ。」(第一の方法は個人の側からの心構えのようなかたちが書きやすい)。その裏づけとなる実例。同じようなトラブルでも、全くおんなじケースと言うのはありえません。少しずつ事情が違う(ちがう)のです。そのようなときに、解決法を教科書のようなものに求めてはいけませんよね。
 第三段落(150〜200字) 方法2
 「第二の方法としてはさまざまな世代が関わりあえるような環境(かんきょう)を整え、その中で生き方の知恵(ちえ)を学ぶような場をつくることだ。」(第二の方法が視野を広げてできるだけ社会的に)7.2週のいじめの問題の原因に「年長者が、年少者を保護したり指導したりするというタイプの経験が、今の子どもにはなさすぎる。具体的な役割の決まった行動が不足しているので、子どもはいじめる人、いじめられる人という役割をつくり出してしまう。」といったものがありました。さまざまな人間関係を学んでいくことで、安直な「よい」「わるい」という分け方を見直していかなければなりません。
 第四段落(150〜200字) 反対意見への理解を入れながらまとめ
 「確かに、手本があれば大胆(だいたん)な解決は図れる。しかし、私たちはさまざまな問題の持つ複雑な側面をみつめて、自らじっくりと考えていく姿勢を持つべきである。」名言も考えてみましょう。名言集を参考に。キーワードを主語にして「○○とは・・・ではなく・・・である。」に当てはめてみましょう。 ( k )
<長文読解のヒント>
〜当為(とうい)の主題〜
 テレビドラマと純文学のような小説や名作映画を比べると、人間の描き(えがき)方に大きな違い(ちがい)があることが分かります。
 テレビドラマでの典型的な人間像は、悪か善か。白か黒かの二元論なのです。
 けれども実際には違い(ちがい)ますね。人間というものは、いろいろな面を持っている。悪の面も善の面も、そればかりでなく、悪とか善とかということでは表現できない面も。自分では自覚できない面もあります。
 そしてそれぞれの面に、根っこがあり、歴史がある。
「人を裁かず、罪を裁く」というような言葉があるのは、まさにそこからきているのです。
 だからこそ、人間関係の問題は複雑であり、どっちが悪いとか良いとかという問題ではなく、なぜその問題が起きたのか、問題の当事者やそれを取り巻く状況(じょうきょう)を深く考えなくてはならないのです。
 そしてこのことが重要である理由の一つとして、国際関係問題があります。米ソ冷戦、そしてテロとの戦い、核(かく)問題など、現在の国際関係では「悪の枢軸(すうじく)」という言葉で示されるように、悪か善かの二元論になっています。
 それでは問題解決になりません。実際、復讐合戦により、世界中のいたるところで憎悪(ぞうお)が激しくなり拡大していくのみです。

〜複数の方法〜
 なぜ問題が起きるのか? その根っこをいろいろな面から掘り出し(ほりだし)ていくことが重要です。
 そういう取り組み方、考え方は、子どものころから培わ(つちかわ)れていくものなのでしょうね。水戸黄門が王座に居座っている日本では、そういうような考え方はまだまだ定着していないのではないでしょうか。
→一つの理由:現実の人間関係を重視する。子供向けのアニメはおそらく道徳を教えるのに単純なほうがいいという面で善悪をはっきりさせているのでしょう。けれども人間はテレビの中にいるわけではない。現実に、日常生活で体験する様々な人間関係、その問題を考えることを重視することが必要。

→二つ目の理由:ではその人間関係をどう学ぶか? 人間関係の問題を解決する方法の一つとして、他者の気持ちを想像するということが必須(ひっす)ですね。だから方法の二つ目は想像力を養うこと。けれども今は昔とちがって兄弟も少なく、核(かく)家族。いろんな人のいろんな事情や気持ちを知る機会が少ないですね。家庭や学校といった狭い(せまい)共同体の中に閉じこもるのではなく、地域を通じた世代間交流などの幅広い(はばひろい)人間関係を体験することが有効な手段になりますね。

→三つ目の理由:人間関係から視野を広げ社会の問題へ。社会問題や国際問題の歴史や背景を知ること。数式や歴史の年号の暗記ではなく、私たちにはもっと重要な教育があります。



  ( b )