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級:★   山:ya   年:★   月:04   週:2  苗:ya
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題名:「ふしぎ」と言えば(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】「ふしぎ」と言えば、「私」という人間がこの世に存在しているということほど「ふしぎ」なことはないのではなかろうか。自分が意志したわけでもない。願ったわけでもない。ともかく気がつくとこの世に存在していた。【2】おまけに、名前、性、国籍(こくせき)、貧富の程度、その他、人生において重要と思われることの大半は、勝手に決められている。こんな馬鹿(ばか)なことはないと憤慨(ふんがい)してみても、まったく仕方がない。その「私」を受けいれ、「私」としての生涯(しょうがい)を生き抜く(い ぬ )ことに全力をつくさねばならない。(中略)
 【3】「私」のふしぎを忘れたたましいのことを忘れて生きている人に、その「ふしぎ」をわからせる点で、児童文学は特に優れていると思う。私が児童文学を好きなのは、このためである。確かに「大人」として生きるのも大変なことだ。【4】お金をもうけねばならない。地位も獲得(かくとく)しなくてはならない。他人とスムーズにつき合わねばならない。それらは大変な労力を必要とするし成功したときには、やったという達成感もある。しかし「いったいそれがナンボのことよ」と「たましい」は言う。【5】その声をよく聴く(き )耳を子どもは持っている。あるいは「たましい」の現実を見る目は子どもの方が持っている。そのような子どもの澄ん(す )だ五感で捉え(とら )た世界が、児童文学のなかに語られている。だから、児童文学は、子どもにも大人にも読んでほしいと思う。
 【6】たましいというのは、直接にちゃんと定義するなどということはできない。しかし、それは、死んだときにあちらに持っていけるものだ、などと考えてみることもできる。「マッチ売りの少女」があちらに持っていったものと、地位や名誉(めいよ)や財産を沢山(たくさん)持っている人が、あちらに持っていくものと比較(ひかく)したらどうなるだろう。【7】もちろん後者のような人は、立派な戒名(かいみょう)を手に入れることが、最近では可能になった。その人が死んで閻魔(えんま)の前に立ち、立派な戒名(かいみょう)を名乗るとして、閻魔(えんま)さんの家来の鬼(おに)が「ふん、それがナンボのものよ」などと言っているところを想像してみるのも面白いことではある。
 【8】たましいなどほんとうにあるのかないのか、実のところはわからない。しかし、それがあると思ってみると、急に途方(とほう)もなく恐ろしく(おそ   )なったり、面白くなったり、人生を何倍か豊かに味わうこ∵とができることは事実である。【9】もちろん、よいことばかりではなく、下手をすると普通(ふつう)の人生を維持(いじ)できなくなるという危険もあることは知っておかねばならない。
 人生における「ふしぎ」と、それを心のなかに収めていく物語とが、いかに人間を支えているかについて述べてきた。【0】昔はそのことは部族や民族などの集団で、神話を共有することによってなされてきた。このことは現在もある程度まで事実である。すべての宗教はその基盤(きばん)となる物語をもっている。
 しかし、現在のように個人主義が進んできて、その生き方をある程度肯定(こうてい)するものにとっては、個人にふさわしい物語をもつ、あるいはつくり出す必要があると思われる。と言っても、誰(だれ)もがそのような物語をつくり出す才能があるわけではない。
 そのために、そのときどき自分にとって必要な物語、あるいはそれに類似のものを他人のつくったもののなかから見つけ出すことをしなくてはならない。それは、ひょっとして古い神話のときもあろう。あるいは、現代作家の書いた児童文学かもわからない。ただそれは自分に完全にピッタリというのはないであろう。自分もこの世のなかで唯一(ゆいいつ)固有の存在と考える限り、そんなことはありえない。しかし、それと共に自分が人間としていかにその存在を他と共有し合っているかを思うと、多くの人に共通の重要な物語があることも了解(りょうかい)できるであろう。
 このようにして自分の人生を生きるとき、死ぬときにあたって、自分の生涯(しょうがい)そのものが世界のなかで他にはない唯一(ゆいいつ)の「物語」であったこと、「私」という存在のふしぎがひとつの物語のなかに収められていることに気づくことであろう。自分の人生を豊かで、意味あるものとするために、われわれはいろいろな「ふしぎ」についての物語を知っておくことが役立つのではなかろうか。

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ヤマブキ の苗 中2年 4~6月
目標:二つの異なる意見を比較して考える書き方を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 ○ 要約(感想文)要約 <<構成>>要約を二〇〇字ぐらいでまとめる
構成 ○ 四段落構成 大きく四つぐらいの部分に分けて書く
構成 ○ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
題材 ○ 状況説明 身近な実例による説明
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の意見一意見 考え 確かに <<構成>>確かにAという意見もある
題材 【】★ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ◎ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の意見二意見 考え しかし <<構成>>しかしBという意見もある
題材 ◎ 昔話の実例・長文実例昔話 童話 長文 <<題材>>昔話や童話の実例・長文集の実例
表現 【】★ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 ○ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
主題 【】★ 総合化の主題総合化 <<主題>>大事なことはAかBかではなくCである
表現 【】★ 名言の引用名言 言葉 ことば <<表現>>主題に合わせて名言を引用する
構成 ○ 具体的説明の結び例えば 具体的 <<構成>>主題を具体的に再説明して結ぶ

字数 ★ 600字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 90分以内書き始めから書き終わりまで90分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

 木を切り倒す(きりたおす)人々に関して、新しいことは何もありません。古代には、ギリシア、イタリアおよびイギリスは森林で覆わ(おおわ)れていました。しかし、それらの森林は減り、今は、ほとんど何も残されません。
 今日、木は、どんどん減っています。熱帯雨林の約100エーカーは1分でなくなります。それはたったの20年か30年で世界中の熱帯雨林を減らすのに充分(じゅうぶん)な速さです。熱帯雨林は地球の小さな部分だけを覆っ(おおっ)ていますが、それらは、世界の半分以上の植物および動物のふるさととなっています。動植物の多くがふるさとを失いつつあるのです。なぜ熱帯雨林は減るのでしょうか。木を切り倒す(きりたおす)のには重要な理由がありますが、地球上の生命に対する危険な影響(えいきょう)もあるのです。
 木を切り倒す(きりたおす)重要な一つの理由は、すべての国が木材を必要としているということです。先進国では、人々は、紙、家具および家のためにますます多くの木材を使用しています。これらの国々には十分な森はありません。したがって、それらの国々は、アジア、アフリカ、南アメリカ、さらにシベリアの森林から木材を手に入れ始めました。多くの木材はまた開発途上(とじょう)国の薪(たきぎ)として必要です。多くの地域で、人々は、食物を料理するために木材に頼っ(たよっ)ています。人口が増えると、木材の必要性も大きくなります。しかし、あまりにも多くの木が直ちに伐採(ばっさい)されると、森林は破壊(はかい)されます。森林の木がいくらか残ると、森林は元に戻る(もどる)ことができます。しかしそれは少なくとも100年間再び再び伐採(ばっさい)されない場合のみです。土地を非常に必要とするわずかな農民が移ってきます。彼ら(かれら)は、残り木を伐採(ばっさい)し、燃やします。このように、森林の数百万エーカーは毎年破壊(はかい)されます。しかし、森林の土地は農業に適していません。したがって、これらの貧しい農民は以前と同じくらい貧しく絶望的です。
 しかし、貧しく絶望的な人々は森林を伐採(ばっさい)し、燃やす人々だけではありません。ブラジルと中央アメリカでは、多くの地主は、米国および他の国々に肉を売るために多くの家畜(かちく)を飼いたいと思っています。いくつかのファーストフードレストランは、ハンバーガーを作るためにこの安い肉を使用してします。地主は、あまりにも狭い(せまい)土地にあまりにも多い家畜(かちく)を置きます。その土地がひどく被害(ひがい)を受けた場合、彼ら(かれら)は森林の一部を燃やします。その後、彼ら(かれら)は森林の土地へ動物を移動させます。このように、土地と森林の両方が破壊(はかい)されます。
 熱帯雨林が破壊(はかい)されると、まず、そこに住んでいる人々に影響(えいきょう)を与え(あたえ)ます。しかし、さらに、はるか遠くに他の影響(えいきょう)があります。例えば、山腹においては、木は、大雨を取り入れるのを助けます。木が切り倒さ(きりたおさ)れると、雨はいっせいに川に注ぎ込み(そそぎこみ)、恐ろしい(おそろしい)洪水(こうずい)となります。これはすでに、ガンジス川、メコン川およびアジアの他の大きな川で起こっています。しかし、最後に、森林の損失は私たちの惑星(わくせい)の温度に影響(えいきょう)があるかもしれません。より悪い汚染(おせん)とともに、それは温度をより高くさせ得るのです。また、世界中で天候が変わるかもしれません。誰(だれ)も、これが私たちの生命にどんな影響(えいきょう)があるのか明白にはわかりません。しかし、多くの人々にとって、その影響(えいきょう)はたぶん恐ろしい(おそろしい)ものであるでしょう。
 あなた方は、これを止めることを支援(しえん)しなければならないし、また支援(しえん)できます。熱帯雨林の木で作られたものを買わないでください。ファーストフードレストランへ行ったら、そこで働く人々に彼ら(かれら)が使用している肉がどこから来ているか尋ね(たずね)てください。なぜあなたが尋ね(たずね)ているか、彼ら(かれら)に説明してください。世界の熱帯雨林の素晴らしく面白い植物および動物について知ったり教えたりしください。熱帯雨林を保つことの重要性について他の人と話してください。 ( n )
 「私」という存在の「ふしぎ」というのがテーマです。ふだんの生活の中で大切に考えているものは、例えば、学校の成績にしてもお年玉の金額にしてもその多くは数量に換算(かんさん)できるものです。つまり、「私」という固有の存在に結びついたものではなく、ほかのだれでもいいだれかにたまたま割り振ら(わりふら)れた成績であったりお小遣い(こづかい)の額であったりすると言ってもいいでしょう。

 「自分の生涯(しょうがい)そのものが世界のなかでほかにはない唯一(ゆいいつ)の物語である」ということを自覚する機会は、生活のあわただしさに追われているとなかなか持つことはできません。児童文学の魅力(みりょく)とは、こういう私という存在のふしぎを自覚させてくれるところにあるのかもしれません。

 話を児童文学から広げて、映画やテレビドラマなどから受けた感動というところで書いてもいいと思います。物語から感銘(かんめい)を受けるのは、そこに自分の人生に結びつく何かがあると感じるからです。昔話の実例も、自分が感銘(かんめい)を受けた本や映画を入れて書いていってもいいと思います。先生(森川林)は、この長文を読んで、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」を連想したけど、みんなはどんな本を思い出すかな。 ( n )
 第一段落は、身近な実例。「『私』は、身長は○センチで体重は○キログラム。学校の成績は○ぐらいで、先日の偏差(へんさ)値は○だった。しかし、このようなことがいくらわかっても、『私』自身を説明したことにはならない。『私』はかけがえのないたった一つの存在である。……」
 第二段落は、意見A。「確かに、客観的な指標は大切だ。そのことによって人間には目標ができるし、努力もできる。例えば、私はこの前の○○のテストが○点だった。だから、今度は……」
 第三段落は、意見B。「しかし、同時に、人間には他人との比較(ひかく)では測れないものがある。私には夢がある。それは、ほかの人から見ればあまりに空想的で子供っぽいと思われるものかもしれない。しかし、その夢があるから、自分が生きている意味がある気がする。世界で初めて飛行機を飛ばしたライト兄弟も……」
 第四段落は、まとめ。「このように、人間には、他人との比較(ひかく)の中で評価される自分と、自分自身の物語の中でわかる自分とがある。大事なことは、その二つのバランスをとって現実の社会をたくましく生きていくことではないだろうか。……」 ( n )
次のようなとらえかたもできます。
「意見A」「大人」として生きることは大切だ。
実例・部活などで、「先輩(せんぱい)」という立場になったときは、後輩(こうはい)に指導したり、励まし(はげまし)たり、また細かいきまりを教えたりして、自分のわがままをおさえる必要がある。社会の一員として、正しい行いを身につけることも必要だ。
「意見B」しかし、子どものときからの自分の夢や心をわすれないことも大切だ。
今することばかりにふりまわされていると、つかれてしまったり、自分が本当にやりたいことを忘れてしまう。
「総合化の主題」子どものころからの夢を、大人として獲得(かくとく)した社会を生きる知恵(ちえ)や力でかなえていくことが大切。 ( t )