作文検定送信フォーム
題名と本文を書き、「点数を見る」のボタンを押してください。
題名:私たちは、「手を上げよう」と(感)
感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。
課題の長文
【1】私たちは、「手を上げよう」と思えば手が上げられます。手を上げるためには、たくさんの筋肉の複雑な収縮が必要ですが、それについては、私たちはなにも知らないのに、手が上げられるのはなぜでしょうか。【2】まず、実際に手を上げた経験があって、それと「手を上げる」ということばとが結びつきます。そうすると、「手を上げよう」と思うと、以前に手を上げたときの脳機能が無意識のうちにはたらいて、ひとりでに手が上がるのです。
【3】このような現象を随意運動といいますが、要するに、「手を上げよう」という目標に向かって脳がひとりでにはたらくのです。「手を上げよう」というのは意志ともいわれますが、意志さえ強ければなんでもできるというわけではありません。【4】泳げない人が「絶対に泳いでみせる」と力んでも泳げません。つまり、泳いだという経験があって、それと「泳ぐ」ということばが結びついていなければなりません。
【5】スポーツなどの専門分野では、特別のことばがよく使われます。たとえば、スキーの「前傾」、踊りの「腰を入れる」などというものです。しかし、実際の体験をして、「これが前傾ということなのか」とか「これが腰を入れるということなのか」とわからないと、これらのことばに従って体を動かすことはできません。
【6】ところで、何をするにしろ、どうしたら失敗するか、ということを知っていて失敗することはめったにありません。どういうわけか失敗してしまうのです。そこで、次に同じことをするときに、「また、失敗するかもしれない」と思うと、ほんとうに失敗してしまいます。【7】前よりもひどく失敗することもあります。これは、「失敗」ということばをきっかけに、以前に失敗したときの脳のはたらきが進行して失敗するのです。
【8】「失敗は成功の母」といわれるように、失敗を重ねることによって、次第に成功に近づいてゆくのが脳の自然のはたらきです。ところが、失敗を恐れると、脳も人間も発展しません。
【9】従って、「失敗」ということばのために、以前以上に失敗するというのは、ことばを持っている人間の特徴ともいえます。こういう現象を自己暗示といいますが、「手を上げよう」と思って手が上げられる現象と、よく似ていることに気づくでしょう。【0】つまり、自己暗示は特別に不思議な現象ではなく、私たちはたえず自己暗示によって行動しているともいえます。
もちろん、「こんどは絶対に成功するぞ」と思い込んでも「失敗したらたいへんだ」ということばに負けてしまう場合があります。∵成功した経験がないと、「成功」ということばでは脳は成功に向かってはたらかないからです。これとは反対に、成功する人は成功を重ね「失敗する気がしない」と自信満々です。どうしたら成功するかは、本人にも自覚されていませんが、以前に成功した経験があると、そのときの脳のはたらきがひとりでに進行して、成功を重ねることになるのです。
(千葉康則「ヒトはなぜ夢を見るのか」による。静岡県)
項目表
項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。
項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森
項目表 ユーカリ の苗 中2年 10~12月
目標:二つの異なる意見を比較して考える書き方を身につける
★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
↓
↓
↓
課題のヒント
人間は言葉をもつ唯一の動物であると言われることがある。はたして本当だろうか?
答えるのにはとても難しい問題である。様々な種類の動物が研究されなければならない。ある動物にはコミュニケーションのシステムが確かにあると多くの人々が考えている。
ミツバチはえさの発見に関することをほかのミツバチに伝えるために2種類のダンスをする。第一に円を描くダンスである。これは、ハチが巣箱の中で輪を描いて踊るダンスである。このダンスはえさがすぐ近くにあるときに行われる。そのダンスの場合、えさが10メートル以上遠くにあることはない。もしミツバチが戻って来て円を描いて踊るならば、ほかのミツバチたちはすぐ近くのえさを探しにいかなければならないということを知るのである。ミツバチはまた、えさを見つけたハチの匂いによってどんな種類の花を探すべきなのかを知る。円を描くダンスを見ることと、えさを発見したハチの匂いを嗅ぐことによって、ほかのハチはえさのありかを知るのである。
ミツバチによって行われる2番目の種類のダンスが尻振りダンスである。このダンスでは、ハチは真っすぐに直線を描きながらしっぽを振るのである。尻振りダンスは、えさが遠いときに行われる。えさは10メートル以上離れたところになければならない。尻振りダンスのスピードから、ミツバチはえさがどれくらい離れているところにあるのかだけを知るのである。ハチが踊るときに示す線が、えさを見つけるために飛んで行くべき方向を示している。尻振りダンスにおいても、ミツバチは、えさを見つけたハチの匂いを嗅ぐ。その匂いによって探すべき花の種類を知るのである。尻振りダンスを見て、えさを発見したハチの匂いを嗅ぐことによって、ほかのハチは3つのことを知るのである。飛ぶ距離と方向、そして探すべき花の種類である。
ミツバチの情報伝達体系は、とても興味深い。どのハチもほかのハチにえさを探すためにどこに行くべきかを伝えることができる。ミツバチはえさの善し悪しや、量がどの程度かをお互いに教え合うこともできるのである。ある科学者がミツバチを使って実験をしたことがある。彼は巣箱よりはるかに高いところにえさを置き、えさの中にミツバチを入れた。そのミツバチは巣箱に戻り、円を描いて踊った。しかし、ほかのどのミツバチもえさを見つけることはできなかった。このことは実際にはミツバチには言語というものが存在しないということを暗示している。ミツバチはほかのミツバチにえさの高さを伝えることはできなかったのである。ミツバチはこの新しい情報をほかのミツバチに知らせることはできなかったのである。
科学者は、言語の有無を確かめるために、ミツバチと同様にイルカを研究している。ミツバチ研究ほど綿密にイルカを研究してはいないが、科学者たちは興味深い発見をしてきた。イルカを使った2、3の実験が行われた。イルカの一般的行動は人問の行動とよく似ているのでイルカが研究されているのである。しかし、情報伝達としては、イルカのもっているシステムは、人間のそれよりはるかに限られている。イルカは、えさや危険やそのほかのことをほかのイルカに伝えるために3種類の合図や鳴き声を用いる。
ハチとイルカは情報を伝え合うかもしれないが、彼らに言語があるかどうかは定かではない。サルに言葉があるかどうかの結論を出すのは、さらにまた難しい。サルは人間によく似ている。そこで1940年代後半に科学者たちは、ヴィキという名前のサルに、話し方を教えようと試みたのである。1年経ってもヴィキは2、3の単語しか話せなかった。この実験の問題点の一部は、サルと人間は口の仕組みが異なるということである。サルは実際、人間が話す場合の音を出すことができないのである。結果としてヴィキを使った実験はうまくいかなかったのである。
1960年代になって、別の科学者たちがワシューという名前のサルに手話を教えようとした。手話においては言葉は発せられることはなく、手を使って合図が送られる。聾唖者の多くがこの手話を使っている。それはサルを教えるための言葉としてはより良いもののように思えた。2年後には、ワシューは手を使って34の合図を送ることができた。例えば、彼女はワシューという名前を示す合図として、耳のとなりに3本指を置くことができた。また、腕を差し出し、手招きをすることによって「こっちに来い」という合図を送ることもできた。さらにまた、2つのことができた。第一に、彼女は文章を作るために合図を組み合わせることができた。第二に、彼女は同じ種類の事柄すべてを代表するものとして、一つの合図を使った。彼女はその合図を一般化して使ったのである。組み合わせたり、一般化したりする能力は、言語を使うときに重要である。
言語は情報を交換するためのなんらかのシステムであると言うことができるとすれば、ハチやイルカやサルはすべて、言語をもっているといえる。しかし言語とは、符号を新しく組み合わせることによって情報を交換することのできるシステムだと言うことができるとすれば、ミツバチとイルカには言語が存在せず、サルには言語が存在するかもしれない。サルは明らかに科学者が教えた人間の言語の形でシンボルを組み合わせることができる。しかしながら、これはサルの通常の言語ではない。動物に言語があるのか確かめるために、さらに多くの研究が行われねばならない。 ( n )
内容:経験と言葉が結びついて行動が起こる。スポーツで「腰を入れる」などという言葉は、その経験がないと実行できない。逆に「失敗すると大変だ」という言葉を考えると、それが過去の失敗の経験と結びついて実現してしまうことがある。私たちはたえず自己暗示によって行動している。
解説:人生には、言葉と経験の両方が大切です。
言葉について言えば、実際にできる力があっても、「どうせ、できなくてもいいんだ」などと言っていると本当にできなくなってしまいます。いま、バレーボールに人気が出ていますが、試合中の打ち合わせなどは元気のいい言葉がぽんぽん飛び交っています。「ようし、絶対勝つぞ」「できるできる」「がんばろう」という感じです。これがもし、「負けたらどうしよう」「負けるかもしれないね」「相手のほうが強そうだし……」などと言っていたら、勝てる試合も勝てなくなってしまうでしょう。
逆に、言葉だけが先行しても、実際の経験がないと、言葉は空回りをしてしまいます。「おれは空を飛べるんだ、飛べるんだ、飛べるぞ。ようし」などと叫んで、高いところから飛び降りて足をくじいた人が、みなさんの中にも何人かいるでしょう(いないか)。
言葉と経験のそれぞれの大切さについて理由や実例を書いてまとめてみましょう。 ( n )
説明文の感想文なので、意見はいろいろな形で考えられます。ここでは、言葉が行動にも影響を及ぼすということで意見の書き方を説明していますが、ほかの書き方で書いてももちろんかまいません。
第一段落は要約。
続けて、第二段落で、意見Aと体験実例。言葉が行動に果たすプラスの役割を書いていきましょう。「確かに、言葉が行動にプラスの影響を与える面はある。例えば、野球の選手とコーチの間では、『もっと腰を入れろ』というアドバイスですぐにポイントが伝わるだろう。そういう言葉の役割を生かしていくことが必要だ。私にも、こんな経験がある。……(スポーツや音楽のコツを、たとえでわかりやすく説明してもらった例など)」。たとえも引用しておきましょう。
第三段落は、意見Bと昔話実例。「しかし、言葉が行動のブレーキになることもある。例えば、失敗したらどうしようと思うと失敗しやすくなる。昔話の桃太郎は、犬や猿やキジにキビ団子をあげるときに次のように歌っている。『あーげましょう。あげましょう。これから鬼の征伐についてくるならあげましょう』。既にこのときに、桃太郎の頭の中には、『鬼の征伐』という成功イメージが言葉として定着していたのである。これがもし、『これから、鬼との勝つか負けるかわからない厳しい戦いに着いてくるならあげましょう』などと歌っていたら、だれも着いてこなかっただろう。」
第四段落は、反対理解と総合化の主題と名言の引用。「確かに言葉には大きな力がある。しかし、大事なことは、言葉自体にあるのではなく、その言葉を実感できるような体験を蓄積していくことではないだろうか。そのためには、小さなところから成功体験を積み重ねていくことが必要だ。『短所をなくすいちばんよい方法は、今ある長所を伸ばすことである』という言葉がある。言葉の持つプラス面を生かしていけば、そのマイナス面も自然になくなっていくはずである。」
( n )
第3段落を、「しかし、経験が伴わないと、暗示も効力を発揮できない。」とした場合の「昔話実例」。
イソップ物語の「北風と太陽」。北風は自らの力を過信するあまり、「北風が吹くと人はどうなるか」ということについての経験を生かすことができなかったのですね。 ( h )
言葉が行動のブレーキになる場合の昔話実例として『みにくいあひるのこ』。本当は白鳥の子供であるのに、「みにくい、みっともない」と言われつづけてきたために、みじめなきもちになってしまいます。 ( t )
【ミニヒント】
ハンス・クリスチャン・アンデルセン作の「人魚姫」の童話は、≪言葉が行動にも影響を及ぼす≫ということについては、とても悲しい 結末となりましたね。
→嵐に遭い難破した船から王子を救い出した人魚姫は、王子に恋心を抱く。
(...中略...)
人魚姫は海の魔女の家を訪れ、声と引き換えに、尻尾を人間の足に変えるという効き目のある飲み薬を貰う。その時、「もし王子が他の娘と結婚するような事になれば、姫は海の泡となって消えてしまう」と警告を受ける。更に人間の足だと歩く度にナイフで抉られるような痛みを感じる事になるとも告げられた。王子と一緒に御殿で暮らせるようになったが、声を失った人魚姫は王子を救った出来事を話す事が出来ず、王子は人魚姫が命の恩人である事に気付かない。
王子は偶然浜を通りかかった娘が命の恩人と勘違いしてしまい、やがて王子と娘との結婚が決まる。悲嘆に暮れる人魚姫の前に現れた姫の姉たちが、髪と引き換えに海の魔女に貰った短剣を差し出し、王子の流した血で人魚の姿に戻れる事を教える。
愛する王子を殺す事の出来ない人魚姫は死を選び、海に身を投げて泡に姿を変え、空気の精となって天国へ昇っていった。
→言葉が行動のブレーキになったので、真実を話せない人魚姫の切ない気持が、読者は痛いほど、強く感じることでしょうね。
( m )

作文検定の課題はこちらです。▶
課題
受検者コード・パスワードを入れると該当する課題が表示されます。
講評を作成中です。しばらくお待ちください。