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級:★   山:yu   年:★   月:12   週:3  苗:yu
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題名:
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題名:一人一人の話が(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】一人一人の話が、みなそれぞれに違っ(ちが )ているからこそ面白いのだが、その一人一人の違う(ちが )話を聞いているうちに、「宇宙飛行士たちは、やはりみんな、宇宙で、ある共通の体験をしているな。」と私は確信するようになった。
 【2】ただ、たぶんその共通体験は、ほとんど無意識のうちに、直観的になされるものだから、必ずしも彼ら(かれ )自身が認識しているとは限らない。地球に戻っ(もど )てから宇宙体験の話をするとなると、どうしてもそこに、宇宙飛行士一人一人の、この地球での個人的な歴史や価値観、現在の環境(かんきょう)などが関わってくる。【3】だから、話の表面のディテールが違っ(ちが )てくる。しかし、その表面的な違い(ちが )にとらわれず、その話の奥(おく)に秘めたものを注意深く探ってみると、そこに共通体験が見えてくるのだ。
 【4】結論を先に言ってしまうなら、彼ら(かれ )はみな、宇宙で『私』という個体意識が一気に取り払わ(と はら )れるような体験をしている。
 この体験を最もわかりやすく話してくれたのは、アポロ9号の乗組員だったラッセル・シュワイカートだ。
 【5】彼(かれ)が、月面着陸船のテストを兼ね(か )て宇宙遊泳している時のことだった。
 彼(かれ)の宇宙空間での仕事ぶりを宇宙船の中から撮影(さつえい)するはずだったカメラが突然(とつぜん)故障し、動かなくなった。【6】撮影(さつえい)担当のマックデビッド飛行士は、シュワイカートに、そのまま何もせず五分間待つように言い残して宇宙船の中に消えた。
 シュワイカートに、突然(とつぜん)まったく予期しなかった静寂(せいじゃく)が訪れた。
 それまで、秒刻みでこなしていた任務が一切なくなってしまったのだ。
 【7】地上からの交信も途絶え(とだ )た。
 そして、真空の宇宙での完全な静寂(せいじゃく)。
 彼(かれ)は、ゆっくりとあたりを見回した。
 眼下には、真青に輝く(かがや )美しい地球が拡がっている。
 視界をさえぎるものは一切なく、無重力のため上下左右の感覚も∵ない。【8】自分はまるで生まれたままの素裸(すっぱだか)で、たった一人でこの宇宙の闇(やみ)の中に漂っ(ただよ )ている、そんな気がした。
 突然(とつぜん)、シュワイカートの胸の中に、なにか言葉では言い表すことのできない熱く激しい奔流(ほんりゅう)のようなものが一気に流れ込ん(なが こ )できた。【9】考えた、というのではなく、感じた、というのでもなく、その熱い何かが、一気にからだの隅々(すみずみ)にまで満ちあふれたのだった。彼(かれ)は、ヘルメットのガラス球の中で、わけもなく大粒(おおつぶ)の涙(なみだ)を流した。この瞬間(しゅんかん)、彼(かれ)の心に、眼下に拡がる地球のすべての生命、そして地球そのものへの言い知れぬほどの深い連帯感が生まれた。
【0】「今、ここにいるのは『私』であって『私』でなく、すべての生きとし生ける者としての『我々』なんだ。それも、今、この瞬間(しゅんかん)に、眼下に拡がる、青い地球に生きるすべての生命、過去に生きたすべての生命、そして、これから生まれてくるであろうすべての生命を含ん(ふく )だ『我々』なんだ。」
 こんな、静かだが、熱い確信が彼(かれ)の心の中に生まれていた。
 シュワイカートが宇宙空間で体験したこの『私』という個体意識から『我々』という地球意識への脱皮(だっぴ)は、今、この地球に住むすべての人々に求められている。

 (龍村仁(たつむらじん)の文章による。)

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ユーカリ の苗 中2年 10~12月
目標:二つの異なる意見を比較して考える書き方を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 ○ 要約(感想文)要約 <<構成>>要約を二〇〇字ぐらいでまとめる
構成 ○ 四段落構成 大きく四つぐらいの部分に分けて書く
構成 ○ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
題材 ○ 状況説明 身近な実例による説明
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の意見一意見 考え 確かに <<構成>>確かにAという意見もある
題材 ◎ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ◎ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の意見二意見 考え しかし <<構成>>しかしBという意見もある
題材 【】★ 昔話の実例・長文実例昔話 童話 長文 <<題材>>昔話や童話の実例・長文集の実例
表現 ◎ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 ○ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
主題 【】★ 総合化の主題総合化 <<主題>>大事なことはAかBかではなくCである
表現 【】★ 名言の引用名言 言葉 ことば <<表現>>主題に合わせて名言を引用する
構成 ○ 具体的説明の結び例えば 具体的 <<構成>>主題を具体的に再説明して結ぶ

字数 ★ 1000字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 90分以内書き始めから書き終わりまで90分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

 私たちは皆(みな)、どんな食べ物が食べておいしいかについてそれぞれ考えをもっている。そしてまた、どんな食べ物がまずいかについても同様である。だから、ある文化圏(けん)の人々は、ほかの文化圏(けん)の人々が食べている物をひどい食べ物であると、しばしば思うのである。例えば、有名なボクサーであるモハメド・アリがアフリカを訪れ、人が蝶をつまみ上げて食べるのを見たとき、彼(かれ)の取り巻きの一人は、とても気分が悪くなったそうである。
 アフリカ人の中には、アフリカ白アリがおいしい食事になると思っている者もいる。もし、白アリを食べなければならないとしたら、ほかの多くの人々は気分が悪くなるだろう。だが、100グラムの白アリには100グラムの調理済みのハンバーガーの2倍以上のカロリーと、ほとんど2倍のたんぱく質が含ま(ふくま)れている。
 しかし、食べ物の好みは必ずしも栄養に関係があるとはいえない。例えば、ブロッコリーは栄養価が高い大衆的な野菜のリストの筆頭に来る。しかし、ブロッコリーはアメリカ人が最も食べたがっている野菜のリストの21番目なのである。トマトは栄養価の高い野菜のリストの16番目に来るが、トマトはアメリカ人が一番好きな野菜のリストの筆頭に来るのである。
 ある文化圏(けん)では、一定の物を食べないのだが、嫌い(きらい)であることが唯一(ゆいいつ)の原因なのではない。その食べ物がタブーとされているのである(タブーとは禁じられているものを意味している)。ある宗教ではある食べ物がタブーとされているが、宗教に関係ないタブーの食べ物がある。普通(ふつう)我々は、自分の文化において、ある食べ物がタブーとされている理由など考えたりしない。なぜ、それらがタブーであるのかさえ知らない。人類学者はタブーの隠さ(かくさ)れた理由を発見しようとする。例えば、インドの聖牛はよく知られている。インドでは、牛は自由に動き回り、町の食料品店にあるものから食べたいと思うものを何でも食べることができる。だから、牛は悩み(なやみ)の種なのである。しかし、インド人は決して牛を殺して食べたりはしない。それはタブーだからである。この習慣は他国の人々には奇妙(きみょう)に思えるだろう。しかし、人類学者はそれには理由があると信じている。第1に、農民が畑の管理をするのに必要なので牛は貴重だからである。第2に、牛のふんは畑の肥料として利用されるからである。インドでは、農民の多くは肥料にお金を使うほど裕福(ゆうふく)ではない。第3に、牛のふんは、料理をするときの燃料として利用されるからである。というわけで、牛を殺して肉にする者は、すぐに畑を管理したり火を起こしたりすることができなくて困るのである。
 もう一つ別の例がある。アメリカ人は犬を食べないが、ほかの文化圏(けん)の人々の中には犬の肉はおいしいと思う人々もいる。アメリカでは犬はペットとして人々にとって大切である。たいてい犬は家族の一員であり、ある場合はほとんど子どものような存在である。そしてまた、犬は犯罪者から私たちを守ってくれる。犬は家に入ろうとする見知らぬ者に向かってほえ、ときには攻撃(こうげき)を加えることさえある。明らかに、友人として、また犯罪者から身を守るものとしての社会の中で占める(しめる)その位置のために、犬を食べることはタブーとなっているのである。
 豚肉(ぶたにく)を食べることへのタブーは二つ以上の文化圏(けん)に見られる。例えば、古代エジプト人の中には豚肉(ぶたにく)を食べない人たちもいた。古代イスラエル人もまた、豚肉(ぶたにく)を食べることはタブーとしていた。豚肉(ぶたにく)を食べるのをタブーとするのは、よく火の通っていない豚肉(ぶたにく)は旋毛(つむじ)虫病という病気が広がる原因になるからだと説明する人もいる。しかし、たいていの人が、これが豚肉(ぶたにく)をタブーとすることに対するもっともな説明であるとはもはや思っていない。イスラエル人は常に転々と場所を移動して生活していたからだと説明する人もいる。豚(ぶた)を育てるためには、一つの場所にとどまる必要がある。イスラエル人は、自分たちの文化を変えたくなかったので、一つの場所にとどまらなかった。それでイスラエル人は豚(ぶた)を食べなかったのである。 ( n )
 内容:宇宙飛行士は、宇宙で共通の体験をしているように思われる。ラッセル・シュワイカートは、宇宙空間で仕事をしているとき、機械の故障のために数分間何もしない時間を持った。そのときに地球を見て、シュワイカートは「自分は『私』ではなく、地球の全生命の過去と未来を含め(ふくめ)た『我々』なのだ」という意識を持った。この個体意識から地球意識への脱皮(だっぴ)は、今すべての人々に求められている。

 意見:意見は、個体意識から地球意識への脱皮(だっぴ)ということで考えてみましょう。具体的には、自分のことだけでなく相手のことも、自分の国のことだけでなくよその国のことも、人間のことだけでなくほかの生命のことも考えていく意識が必要だということです。中学2年生の総合化は、「自分の利益を考えることも必要だ」「しかし、全体の利益を考えることも必要だ」「だから、大事なことは……」と考えてみるとよいでしょう。

 名言:名言は、「私たちの幸福が……」などが使えそうです。 ( n )
n 第一段落は要約。n n 続けて、第二段落は、意見Aと体験実例。「自分の利益を考えることは、もちろん大切だ。例えば、バスケットボールやサッカーの試合にしても、自分が相手よりも勝ちたいという気持ちがあるから、互いに(たがいに)力をつけていける。私も……。」n n 第三段落は、意見Bと昔話実例。「しかし、全体の利益を考えることも必要だ。昔話の「桃太郎(ももたろう)」でも桃太郎(ももたろう)が鬼(おに)退治に行ったのは自分の利益のためではなく、村全体のことを考えたからだ。犬やキジや猿(さる)も、自分の利益だけを考えたら、わずかキビダンゴ一つで、はるばる鬼(おに)が島まで行かないだろう。」n n 第四段落は、反対理解と総合化の主題と名言の引用。「確かに自分の利益を考えることも全体の利益を考えることも大切だ。しかし、「私たちの幸福が、ほかの人びとの不幸に支えられているのであってはならない。」という名言がある。いちばん大切なことは、自分の利益の追求が他の人々に利益に結びつくような社会を作ることだ。」n  ( n )
[昔話実例]→ミニヒント
「これはただ事ではない、とつぶやきながら、五兵衛は家から出てきた。今の地震(じしん)は、別に烈しい(はげしい)というほどのものではなかった。しかし、長いゆったりとしたゆれ方と、うなるような地鳴りとは、老いた五兵衛に、今まで経験したことのない不気味なものであった。……」
これは、小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)の『稲(いね)むらの火』というお話です。その時、五兵衛は稲(いね)むら(ススキや稲(いね)束を積み重ねたもの)に火を放った。(...中略...)山寺では、この火を見て早鐘(はやがね)をつき出した。「火事だ。庄屋さんの家だ」と、村の若い者は、急いで山手へ駆け出し(かけだし)た。続いて、老人も、女も、子供も、若者の後を追うように駆け出し(かけだし)た。はじめて我にかえった村人は、この火によって救われたのだと気がつくと、無言のまま五兵衛の前にひざまづいてしまった。
この火を目印に村人を誘導(ゆうどう)して、彼ら(かれら)を安全な場所に避難(ひなん)させました。 
 これは、安政元年(1854)に紀伊半島広村を襲っ(おそっ)た大津波(つなみ)のとき、被災(ひさい)した人々のために敢然と(かんぜんと)立ち上がった人の活躍(かつやく)ぶりを描い(えがい)たものです。この頃(ころ)、実在した浜口(はまぐち)梧陵(はまぐちごりょう)という人のお話です。故郷の復興のために身を粉にして働き、被災(ひさい)者用の小屋の建設、農機具・漁業道具の配給をはじめ、各方面において復旧作業にあたりました。また、資材を投げうってまた、津波(つなみ)から村を守るべく長さ650m余り、高さ約5mの防波堤(ぼうはてい)の築造にも取り組んだそうです。「しかし、全体の利益を考えることも必要だ」という第二段落の実例に使えそうです。
 また、藩主(はんしゅ)による苛政(かせい)を藩(はん)や江戸(えど)役人、幕府老中や将軍にも訴え(うったえ)た佐倉(さくら)惣五郎(そうごろう)や、他にも、大塩平八郎(へいはちろう)のお話なども、参考にしてみてください。
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