カキ の山 5 月 3 週 (5)
○あたたかいゆきのいえ(感)
絵
池
池新
渚
波
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あたたかいゆきのいえ――イヌイット(エスキモー)のくらし――
【1】ゆきのいえがあたたかいなんて、ちょっとおかしいですね。
【2】そのゆきでつくられたいえは、ほっかいどうなどよりも、もっと、ずっと北のほうのさむいくににあるのです。
【3】ほっきょくにちかいアラスカというところにイヌイットという人たちがすんでいますが、このイヌイットたちが、ゆきでつくったいえの中で、くらしているのです。
【4】ゆきのいえをつくるには、まず、かたいゆきを四かくにきってまるいわのかたちにならべ、その上へだんだんつみかさねてつくります。
【5】ちょうど、おわんをふせたようなかたちにして、小さないりぐちを一つつけ、つみかさねたすきまをやわらかいゆきでふさいで、もうできあがりというわけです。
【6】つくりあげるのに、はんにちくらいしかかかりませんが、それでも、このゆきのいえは、たいへんじょうぶなのです。【7】いりぐちが小さいので、そとのさむいかぜははいってこないし、中ではあざらしのあぶらをもやしますから、さむいことは、ありません。
【8】てんじょうに小さいあなをいくつかあけておいて、にごったくうきをだしたり、いえの中があたたかくなりすぎて、ゆきがとけないようにしてあります。【9】イヌイットは、冬のあいだは、このゆきのいえですごして、夏になると、テントのいえでくらすのですが、ゆきのいえは、冬のあいだじゅうとけません。【0】
(「世界ふしぎめぐり二年生」より抜粋)