キンモクセイ の山 9 月 2 週
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★じゆうなだいめい
○家族(かぞく)で出かけたこと
★とくいなこと、わたしのクラス(できるだけ自由な題名で)

○そのころ、とおい東のほうには(感)
 【1】そのころ、とおい東のほうには、こがねの国があるといわれていました。それは、インドの東のほうにある、小さなしまで、金ぎんやほう石などが、いっぱいあるということです。
【2】「じぶんが、そのたからの国を見つけよう。」
と、コロンブスはむねをおどらせました。【3】たくさんの本をよんだり、いろいろな人にきいたりして、
「ちきゅうはまるいのだ。だから、ヨーロッパから西へ西へとすすんでいけば、インドの東のほうにたどりつくはずだ。【4】東にむかって、りくちにそっていくより、海をまっすぐ西へいったほうがちかい。」
と、コロンブスはおもいました。【5】そのかんがえを人びとにはなしましたが、だれも、ほんとうにしません。
 そのころの人たちは、ちきゅうがまるいということをしりませんでした。【6】ちきゅうは、たいらなだいのようなかたちをしていて、そのはしは、たきのようになっているものと、おもっていたのです。
 【7】ふなのりたちは、とおい東の国ぐにへも、さかんにしょうばいにでかけましたが、いつもりくちにそって、東へいくのでした。
 【8】だれも、西へ西へといけば、おなじ東の国ぐにへいけるのだということは、かんがえませんでした。
 【9】それどころか、西のほうへ海をどこまでもいくと、海はたきのようになっていて、ふねごとまきこまれて、じごくへおちてしまうとおそれていたのです。
 【0】コロンブスは、いっしょうけんめいに、それがまちがいであることをせつめいしました。するとみんなは、
「あの男は、きがへんだ。でなければ、ゆめみたいなことをいって、お金をもうけようとしているのだろう。」
 そういって、だれも、あいてにしませんでした。
 
 (宮脇 紀雄著 「偉人の話」より)