書いた人は高橋陽道 on 98/09/21 16:17:32:
はじめに、「論説文読解」の必要性を。受験の現代文を誤解している人は先生にも友達にもよくいます。よく現代文の授業でなんの根拠もなしに「私は〜と思う」「作者はこういうことが言いたいのよ」等々、勝手な議論をしている人がいます。それは個人のお楽しみで、受験現代文では必要とされていません。だからこのような授業では受験の現代文は受かりません。なぜなら、受験では正確な読解力が要求されている、つまり、大学の講義で使うテキストなどを正確に読み取れる力をためしているのです。だから、受験現代文は悪問でないかぎり答えに根拠があります。
それに対して、「物語読解」は絶対必要です。私は物語を読むのが重要でないとはいっていません。これは大変重要なことで、十分このセンスを養う価値があります。そのために、「物語読解」といった現在の「現代文」とは別の授業を設ける必要があるのではと思います。
私の中学校の恩師はきちんとこの点をわきまえており、論説文は正確な読解、物語文は自分の意見の発表を要求しました。受験で要求される現代文の読解と物語の読解は、別物です。しかし多くの先生が混同しているために、我々受験生は受験現代文読解を習いに予備校や塾に通う必要があります。高校からは(中学からでも構わないと思いますが)論説文と物語文を区別した授業をしていくことは、今後の検討課題ではないでしょうか。