書いた人は森川林 on 12月 15, 1997 at 08:58:18:
コメント先: 子供にイメージを捉えさせたい posted by タカヒロ on 12月 13, 1997 at 02:18:06:
>どんな勉強でもですが、ある事柄をイメージとして捉える事ができた
>時の驚きを、感じた時がないでしょうか?
>国語にしてもそうです。イメージをつかませる事が必要です。
私は、ある言葉に慣れることによって、その言葉がイメージとしてと
らえられるようになると思います。
教室で、高校生がたまたま3,4人、デカルトの「方法序説」を読
んで要約する練習をしていましたが、数分たってみると、みんな机につ
っぷして寝ていました。「方法序説」は決して難しい本ではありません
が、そこに出てくる語彙や言い回しに慣れていないので、文章がイメー
ジとしてとらえられずに眠くなってしまったのです。
会計の専門家は、数字を見ると、桁が高いとこにある9や8はうれ
しそうな顔に見え、1や2などは悲しそうな顔に見えるそうです。それ
も数字に慣れているから、数字がイメージ喚起力を持ってくるのだと思
います。逆に苦手な人は、数字からイメージを喚起できないので、数字
の列を見ていると眠くなってくるでしょう。
「梅干し」という字を見ればすぐに唾液が出てきますが、
「umebosi」という字を見て唾液が出てくるのはワンテンポ遅れます。
見た瞬間にイメージ化できる言葉の数が多いほど、イメージ力があると
いうことです。
漫画や映画はイメージ力を育てるように見えますが、そこで育てて
いるのは、漫画や映画の世界で通用するイメージ力であって、文章を読
み取る際のイメージ力ではありません。
漫画は決して悪いものではありませんが、また軽い小説も決して悪
いものではありませんが、ある程度の難しさを持つ文章を読まなければ
読解力はつかないということです。