マップ | スタッフ用
コード: パスワード:

みさと(あえたみ)ヒバリの泉2024年03月清書
昔の人々の意志を
みさと


 温泉、歌舞伎、茶道、華道、雅楽…日本には古くから伝わる「伝統芸能」がたくさんある。室町時代に生まれたものでも、江戸時代に生まれたものでも、それぞれの時代で愛され続けて、今私たちにも愛す権利・使命が与えられた。私たちは、それらを今でも親しみ、愛している。さらに、それらを「温泉旅行」「華道展」などと、多くの人によって親しみやすい形へと変化を繰り返している。古くからあるものというのは、古くから人々が求めたものを追求した結果であるのだから、私たちは変えても変えなくても、それぞれの良さを活用していくべきなのである。


 古くて正しいものには良さがある。要約から引用すると、歌舞伎や雅楽などだ。
 私は友達に贈り物をするとき、できるだけ自分で手紙やイラストをかくようにしている。なぜなら、自分で「かく」ということは、自分の時間を使うほど相手を大事にしていると分かる気がするからだ。手紙の文字には、筆圧や文字の色、フォントにより気持ちを伝えることができる。また、手渡すことでさらに大切に思う気持ちを伝えることができる。私がまだ幼稚園児であったころ、友達とよく「お手紙交換」なるものをしていた。そして、この前家の棚を整理していると、奥から、小さいころの私の文字で「おてがみボックス」と書かれた箱が出てきた。開けてみると、溢れんばかりに入っているたくさんの手紙。今も仲良くしている友達からの手紙もあり、私はその箱が宝石よりも値打ちのある宝物のようなものに感じられた。このように、手紙は手元に実際にあるからこそ、素敵なものになるのだ。


 とはいえ、手紙を送るのには時間がかかったりと、何かと不便なこともある。そんな時に役に立つのが、電子機器を使ったメールや電話である。伝えたいことがあった時、どれだけ離れていても、すぐに伝えることができる手段だ。今の時代、手紙というと、厳粛な場や、きちんと真面目に伝えたいことがあるときに用いられるように印象付けられている。だからこそ、気楽に連絡したいときにもメールを使うことができる。また、電話はオンラインで相手と話せるため、相談などもしやすいという利点がある。この世の中では、多くの人が電子機器を持ち歩き、メールや電話でやり取りしている。たしかに多くの人が使っているだけあって、とても便利なツールなのだ。


 このように、古いものにも、新しいものにも、それぞれの良さがある。しかし、それを踏まえた上で一番大事にするべきことは、それぞれをうまく使い切ることなのだ。
多くの人が、新しいものができたならば、古いものは捨てるべきだと論じているが、私は違うと思う。「真に新しいものは必ず古いものから生まれる」という安岡正篤の名言もあるように、今使っている便利なものも、元は大昔の人間も思いついた、「離れていてもやり取りがしたい、伝えたいことがある」という要望からできたものが発展していっただけなのだ。古くからの知恵も受け継いだうえで、近代の便利な機器も使う。そう、これらをうまく使い分けることが大切なのだ。

手書きの清書は表示していません。