作文はよく書けるが、国語の成績が今ひとつという生徒からの相談 読むことが苦にならない、覚えることが苦にならない、書くことが苦にならない、というのが本当の学力 読書と勉強を両立させる方法 思考発表クラブの枠が広がります 教えない教育、自ら学ぶ教育

記事 2979番  最新の記事 <一つ前の記事  2017/6/27 
これからの子育ては限られた受験教育ではなくトータルな学力教育
森川林 2017/06/24 05:25 


 これまでは社会全体が上げ潮の時代でした。
 それは、高度経済成長時代に見られるように必需品の生産が不足していた時代だったからです。

 しかし現在、必需品は、先進国ではほぼ満たされるようになっています。
 すると、これからの消費は、より文化的な消費になると考えられます。

 文化的な消費とは、自分らしく生きたいという気持ちから生まれる消費です。
 すると、今後大事になるのは、上げ潮の時代の価値観ではなく引き潮の時代の価値観に対応することです。
 上げ潮の時代は、シェアを拡大できる大きな組織に入ることが人生設計の重要な目標になっていました。
 「入ること」、つまり入試が、人生の大きな目的になっていたのです。
 そのため、入試の限定された能力評価に特化した教育が行われてきました。
 これが受験教育です。

 例えば、個性的に考える力よりも、マニュアルを覚えて使う力が重視されました。
 この記憶力中心の教育が、現在末期状態に陥っていると考えられます。

 さて、引き潮の時代は、自分らしい個性を活かして、自分で仕事をすることが中心になる時代です。
 引き潮の時代の社会における消費者は、必ずしも一般大衆ではありません。
 だから、マーケットの規模は、次第に問題ではなくなってきます。

 引き潮の文化の時代の消費者は、不特定多数の人間ではなく、同じような志向を持つ生産者でありかつ消費者であるような人間です。
 そこでは、生産と消費のコミュニティが生まれる中で、経済が回って行くと考えられます。
 教え合い学び合う関係の中で、生産と消費が循環していくのです。

 このような、多くの人が自立する仕事に従事する時代に対応する教育はどういうものでしょうか。
 これが、これから必要とされる全面的な教育です。

 受験的な知識の勉強は、もちろんある程度は残ります。
 しかし、それとともに個性、情熱、勇気、思いやりなどを目標とした教育が行われるようになるのです。

 この教育の一つの基本的な形態が読書です。
 そして、人間どうしの対話です。
 さらに、自分の考えや感情を表現する力です。

 このようなトータルな学力を育てていくことが、これからの子育ての目標になっていくのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
子育て(117) 教育論文化論(255) 

記事 2978番  最新の記事 <一つ前の記事 一つ後の記事> 2017/6/27 
作文はよく書けるが、国語の成績が今ひとつという生徒からの相談
森川林 2017/06/23 06:54 


 小学校4年生から始めて現在中学3年生になっている生徒のお母さんから相談がありました。
「作文力がついたし、考える力もついている。とてもよく頑張っていると思うし、言葉の森の先生にもいつも褒められる。しかし、その割に国語の成績がいまひとつのように思う。」
ということでした。

 こういう相談は、実はよくあります。そして、それは全然心配ないのです。
 あるやり方を説明すれば、文字どおりあっという間に国語の成績は上がるからです。

 では、なぜそういう勉強を普段からしないかというと、国語の成績を上げるような勉強は、すぐにできるし、勉強自体がつまらないものだからです。
 だから、入試を目前にして、真剣に国語の成績を上げたいと本人が思ったときに、そのやり方を教えるようにしているのです。
 そうでないと、ただ説明を聞くだけで、なるほどと納得したような気がして、結局何もしない子がほとんどだからです。

 大事なのは国語の実力で行って、成績はその最後の仕上げにすぎません。
 では、国語の実力があるはずだと思われるのになぜ国語の成績がそれほど良くないのかと言うと、その原因は国語の問題を理詰めで解くのではなく感覚で解いているからです。

 理詰めの解き方を身につける方法は、国語のテストで100点を取ることを目指すことです。
 ほとんどの生徒は、国語のテストが返却されたときに、「80点だったからまあいいや」などという考え方をします。
 そうではなく、必ず100点満点を取るという気持ちで、間違えた問題を徹底して見直すようにすれば、そこから国語の成績は上昇していくのです。

 国語のテストというのは、単なる国語の問題ではありません。
 つまり、ちゃんと読めているかどうか確かめる問題なのではなく、普通に読めている子をいかに間違わせて差をつけるかという目的の問題なのです(笑)。
 そのために、読みにくい文章を読ませ、素直な読み手の裏をかくような問題を作るのです。
 だから、国語の成績を上げるためには、裏をかかれないようにすればいいだけです。

 ところが、こういう勉強は面白くも何ともありません。
 だから、普段の勉強はもっと面白い勉強、つまり、本を読んで、よく考えて、自分なりに書くという中身のある勉強をしていくのがいいのです。


▽参考記事
「理詰めで解く国語――センター試験を例にして」
https://www.mori7.com/as/2334.html

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
国語問題(15) 国語力読解力(155) 
メルマガの配信
▼バックナンバー
○一般用 ダイジェスト版
○生徒用 完全版

Facebookページ
言葉の森作文ネットワーク
いいね! 15,924件
新着コメント1~10件
これからの子育 nane
 子供を見るときには、その子が将来どうい 6/24
これからの子育 森川林
 昔は、本を読んでいる暇があったら勉強し 6/24
「子供が説明す 森川林
 あきらめのはまだ早い(笑)。  これ 6/23
作文はよく書け nane
 受験直前でもなければ、国語の成績を上げ 6/23
作文はよく書け 森川林
 国語の入試問題というのは、大体いじわる 6/23
「子供が説明す kaka
私の娘も六年生で、いまだに2語までの文章 6/22
読むことが苦に nane
 勉強しすぎると頭が悪くなる、というのは 6/19
読むことが苦に 森川林
 低学年ですごく成績がいい子というのは、 6/19
読書と勉強を両 nane
 言葉の森の通学クラスに作文を書きにくる 6/15
読書と勉強を両 森川林
 小学校低中学年の勉強は、基本的なことば 6/15
……次のコメント

オープン教育 1~10件
オープンの川
過去の記事

過去の1~30件目を表示
■これからの子育ては限られた受験教育ではなくトータルな学力教育 6月24日
■作文はよく書けるが、国語の成績が今ひとつという生徒からの相談 6月23日
■読むことが苦にならない、覚えることが苦にならない、書くことが苦にならない、というのが本当の学力 6月19日
■読書と勉強を両立させる方法 6月15日
■思考発表クラブの枠が広がります 6月15日
■教えない教育、自ら学ぶ教育 6月13日
■勉強が得意になるきっかけは単純 6月12日
■小学生の勉強は、読み書き計算だけでよい 6月7日
■昔テレビで一億総白痴化、今はyoutubeで 6月6日
■作文を勉強する意義は創造性を育てること 6月5日
■読書ゼロ冊の予備軍にならないために 6月4日
■低学年の勉強は習慣作り、受験生の勉強は作戦作り 6月2日
■小3の思考発表クラブ6.1週の紹介 5月31日
■プレゼン作文発表会の参加賞のページ 5月31日
■夏の読書作文キャンプの遊び場の紹介 5月30日
■プレゼン作文発表会、力作が多数! 5月28日
■入賞する楽しさよりも、表現する楽しさを――本日はプレゼン作文発表会 5月27日
■成績を上げることよりも実力を上げることを考える 5月25日
■プレゼン作文発表会は5月27日――田舎のおじいちゃんやおばあちゃんも見学できます 5月24日
■小4の作文課題「私の父(母)」の参考動画 5月23日
■創造的な遊び、創造的な勉強 5月22日
■新幹線で行く、那須高原の「読書作文キャンプ」2泊3日 5月18日
■プレゼン作文発表会、参加者募集中! 5月17日
■褒めて励ますことがあらゆる教育の基本 5月16日
■低学年のときほど知識的な勉強ではなく思考的な勉強を 5月15日
■教育の第一の目標は、すべての子供の創造力を育てること 5月13日
■将来の仕事に必要なのは、理系の頭脳と文系の頭脳 5月12日
■小3の思考発表クラブ5.2週の授業紹介――5.3週の作文はインドの牛の話 5月11日
■自学自習でやっていると、学年が上がるほど勉強の能率が上がる 5月11日
■今年の夏合宿は、たっぷり読書とたっぷり遊び 5月10日
……前の30件
HPの記事検索
ホームページの全記事

 言葉の森新聞

Google+ページ
言葉の森作文オンエア

Twitter
言葉の森@kotomori

RSS
RSSリーダー

代表プロフィール
森川林(本名中根克明)

講師ブログ
言葉の森の講師のブログ

算数の通信教育
できた君の算数クラブ

カテゴリー
全カテゴリー
ICT教育(1)
遊び(6)
新しい産業(23)
暗唱(121)
生き方(41)
息抜き(19)
いじめ(1)
インターネット(25)
英語教育(10)
オープン教育(24)
親子作文コース(9)
オンエア講座(41)
オンエア作文(2)
音声入力(10)
音読(22)
外国人と日本語(4)
科学(5)
学問コース(1)
学力テスト(2)
合宿(14)
家庭学習(92)
家庭で教える作文(55)
漢字(17)
帰国子女(12)
教育技術(5)
教育論文化論(255)
教室の話題(26)
行事と文化(1)
ゲーム的教育(4)
合格情報(27)
高校入試作文小論文(10)
構成図(25)
公立中高一貫校(63)
国語問題(15)
国語力読解力(155)
子育て(117)
言の葉クラブ(2)
言葉の森サイト(41)
言葉の森の特徴(83)
言葉の森のビジョン(51)
子供たちの作文(59)
作文教育(134)
作文検定試験(4)
作文の書き方(108)
算数・数学(22)
自習検定試験(10)
自習表(5)
自然災害(1)
実行課題(9)
質問と意見(39)
受験作文小論文(89)
小学校低学年(79)
森林プロジェクト(50)
政治経済(63)
生徒父母向け記事(61)
生徒父母連絡(78)
全教科指導(2)
センター試験(7)
創造が価値の源泉となる社会(9)
大学入試(14)
対話(45)
他の教室との違い(22)
知のパラダイム(15)
中学生の勉强(21)
中高一貫校(11)
寺子屋オンエア(101)
読書(95)
読書感想文(19)
読書実験クラブ(9)
友達サイト(7)
日本(39)
日本語脳(15)
発達障害(1)
東日本大震災(15)
facebook(29)
facebookの記事(165)
プレゼン作文発表会(20)
プログラミング教育(5)
勉強の仕方(119)
未来の教育(31)
MOOC(2)
無の文化(9)
メディア(8)
森の学校オンエア(2)
森リン(103)
問題集読書(33)
読み物(1)
四行詩(13)
未分類(378)

QRコード






 
小学生、中学生、高校生の作文(2007年4月まで)
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。