先日、ある出版社が「読書立国」という特集をしました。
内容は、とても充実したもので、各地で読書活動に力を入れている人たちの熱意が伝わってきました。
しかし、私は、この特集をふと「掛け声だけの読書教育」と思ってしまったのです。
読書の大切さは多くの人が感じています。
しかし、その一方で、読書離れは年々進んでいます。
日本の読書教育について危機感を感じるのは誰も同じです。
しかし、ではどうしたらよいのかという方針が見いだせないのです。
私がこれまでに、唯一、実効があると思った読書教育は、「朝の10分間読書」の運動です。
しかし、その読書教育も、形骸化しているところがあります。
形骸化の原因は、当初の原則が変質しているところにあります。
第一に、毎日読むのではなく週に何回か読むようなかたちになっていることです。
第二に、全員が教師も含めて読むのではなく、生徒だけに読ませるようなやり方になっていることです。
これは、家庭での読書でも同じです。
子供に「本を読みなさい」と言うだけでなく、親も一緒に読む必要があります。
多くの人は読書の本質をわかっていません。
読書は、成績をよくするものではなく、頭をよくするものです。
読書を通して、言葉が実感を持って読み取れるようになります。
ここで、頭をよくするとは、言い方を換えれば心を豊かにすることと同じです。
読書によって、言葉を理解するだけでなく、言葉が心に響いてくるようになるのです。
読書は考える力も育てます。
読書力のある子は、難しい数学の図形の問題の解説なども考えながら読んで理解します。
読書力のない子は、難しい解説に読む気が起こりません。
さて、私が今考えている読書教育は、これまでの読書教育とは全く違います。
それはまだ詳細を書けませんが、この新しい読書教育をこれからの読書教育のスタンダードにしたいと思っています。
233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9
●言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9061
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コメント欄
読書会っていいと思います。私は2年ほど前から地域の読書会に入っていて、毎月、課題本を読み、月一の例会で会の皆さんと感想を述べあっています。自分では選ばない本が読めますし、いろんな人の意見が聞けて楽しいですし、課題本への理解も深まります。おもしろくなかった本でも、読書会出席後に実は面白い本だったかもと思い直すこともあります。子供たちも学校で国語の時間に読書会をやればいいのになと思います。
あおさん、ありがとう。
読書会、確かにいいですね。
今考えているのは、読書会の材料になると思う推薦図書の検定というものです。
これも特許を出しているので、まだ公開できませんが、特許の申請が始まったらまた詳細を発表する予定。
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