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あかれせ(あかれせ)広小の広中2024年03月清書
矛盾の良さ
あかれせ

 いつから世の中が矛盾を恐れるようになったのか知らないが、頭から悪いと決めかかっている人が多い。矛盾には、良いものと悪いものがあって、嫌われる矛盾は、良いものを除外して考えられているようだ。同じ平面の上を反対方向から進んできた二つの力がぶつかるような相殺の論理は、避けなくてはならない矛盾だろう。そして、芸術は相殺論とは違う、平面論理を嫌っているのだ。私は、矛盾は良いことだと思う。
 第一の理由として、矛盾によって新しい世界が広がるからである。矛盾の重なりによって、普通や平面論理が壊され、新たなことに気づくからだ。そして、新たな可能性を知ることができるからでもある。矛盾があるからこそ、より新たなことについて知ることができるのだ。矛盾によって、すべて言葉では説明できないところばかりだと、面白みがない。そして、証明できることを覚えるのに、矛盾しているようなところがないと、丸ごとすべて覚えることになっていしまう。この当たり前を壊して、小さな矛盾があってもいいと思う。例えば、本をあらすじを読み、本を選んで、一文字目から読み始めるだろうが、あとがきから読むこともあるため、矛盾が少しあっても、おかしくはないと思う。例えば、少しだけでも、言い方や、順番を変えることによって、覚えやすくなったり、より友達との会話が成り立ちやすくなったり、することもあるだろう。このように、気持ちや、ちょっとの感じ方は矛盾、ずれがあることによって、変化してくるのだ。
 第二の理由として、矛盾によって、逆に良い効果を人に与えるからである。当たり前などの証明できることよりも、元として少し砕けていたほうがより、話しかけやすくなってくるからである。これは、矛盾、ズレから起こった気持ちの問題である。例えば、物事を覚えるときにどのようにすると覚えやすいかという、方法のアンケートを取ったデータでも、矛盾との関連性が見えてくる。まず、ほかの人に言葉で伝えることが覚えやすいと答えた人が、五十パーセントである。そして、歌のような、少し砕けたようにリズムを合わせることで、覚えると答えた人が、二十七パーセントだった。最後に、五感を使って、覚えるという人が、二十三パーセントと、二割以上の人が、答えていた。このようなことによって、元の覚えなくてはならないことを、少し矛盾があるかもしれないけれど、矛盾や、ズレがある覚え方が良いと答える人が多かった。そして、たくさんの矛盾がこの世界には、多いけれどこの矛盾に見て見ぬふりをすることによって、良いことがあるのだ。
 たしかに、大きい矛盾があると、社会が混乱してしまうかもしれない。しかし、「例外のない規則はない」という言葉があるように、矛盾は良いことだと、私は思う。矛盾のような、ズレがより、新しい可能性を広げる上で必要なのだ。

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