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あおさひ(あおさひ)広小の広中2024年03月清書
清書
あおさひ

  読書は一人で楽しむことが出来ます。しかし、野球を楽しむには自分の他に少なくとも十七人の賛同者が必要です。そういう楽しみは、いつでもどこでも、というわけにはゆきません。道具や、設備や、場合によっては途方もなく広い場所がなければ、どうにもなりません。そんな中読書の方は、設備も要らず、どこかへ出かけるにも及ばず、相手と相談もせず、気の向く ままにいつでもどこでもできます。
 自分は最近まで本を読むことが大嫌いだった。母がどんな本を借りてきたり、買ってくれたりしてくれても私は一切本を手に取らなかった。そんなある日母が本を近くの図書館から借りてきてくれた。 自分は絶対に読まないと心に決めていた。しかし、手にとって表紙を見てみるとシンプルな表紙なのに物語を語っているような感じがした。「でもなぁ。読みたくないな。」と思いながらも本を開いてみると、自分は本の凄さにやっと気づいたのであった。ただ文字が書かれている紙を読んでいるのにまるでその場面の主人公たちを見守っているような感覚がしてまるで自分はドローンになっているような気がした。本の素晴らしさを私は経験してから色々な本を読むことになった。吉野万理子さん、東野圭吾さん、辻村深月さん等の本に沢山出会えた。
 私は映画と本だったら映画の方を好むが、本にも映画では表せられない凄さがあると思う。母が「かがみの孤城」の映画を鑑賞したことも、本も読んだことがあったため、映画と本の両方の良さを聞いてみた。映画には音楽や効果音があるため現実的でありながらも幻想的でもあると言っていた。例えば映画では主題歌が流れるため、クライマックスがとてもビッグに感じる事ができる。さらに効果音があるため人物がなにかに触れたりアクションをしたときに、臨場感がある。それに比べて本の美点は一人で読むことが多いため、周囲の人やものに左右されずに読むことができる為没頭しやすく、何時間でも読めるというところだ。本は自分で続きを推理したり途中で休憩をして再び読むことが可能であるため、一回抜かしてしまった部分もページを前に返すだけで同じ部分を再び読むことができる。
 人間にとって本は、いつでもどこでも読めたりする。更に高額では無いため色々な物語を安く読むことができる。つまり、人間にとって読書とはいつも一緒にいる相棒である。母が借りてきてくれた「南西の風やや強く」を読んで私にはたくさんの可能性が生まれた。あのときの母にとても感謝している。

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