国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   真に豊かな生活   うっちー

 春の統一地方選挙に向けて街中を選挙カーが走り回っている。朝の早くから夜は日が沈みきった後にも市議、県議といった多くの候補者たちが自らの名前を連呼しながら投票してほしいと呼びかける。格差を無くし、安心して住める街を作ると言い触らしているが、その前に私の安らぎの時間を返してほしい。ある所では候補者に対して演説がうるさいと言って殴りかかって逮捕された人もいる。人が嫌がるまで演説をするなんてまるで思いやりがない。現代日本で人々が自分の心だけで精一杯で他人にまで心配りをする余裕を失っているのは問題だろう。
 第一に考えられる原因は日本社会の中で大きな共同体であった「ご近所さん」との交流が減っているからだ。私の周りはマンションや団地といった住宅が多いが、近所同士での密接な付き合いというのはあまりないし、私も二軒先の家にどんな人が住んでいるかは知らない。(笑)子供同士が同学年であるといった親のコミュニュティはあるが、それ以外での井戸端会議のようなものは滅多にない。人と知り合ったり、付き合える場所が減っているのが日本人の心のゆとりを奪っているのだろう。
 また、第二の原因としては人々が余りに科学を信奉しているということが考えられる。科学が今日にいたるまでに多くの理論や仮説を証明してきたので、日本人には科学的根拠というのは一種のバイブルとなっている。そして科学的に証明できないことは真実ではなく、真実は必ず科学が説明できると信じる人がとても多い。このように一分のすきまもなく論理的に物事を説明してしまおうとする姿勢が、人々に数値化できない心を軽視させる一因になっているのだろう。
 確かに物質的な豊かさこそが幸福だと思う人もいるだろうし、物がないことが貧しいことで心が豊かであるかはその上に成り立つことだという考えもあるかもしれない。しかし、貧しいと言うのは物が不足している事ではなく、物がないと豊かでないと考えることだ。私たち日本人は世界を見渡しても例がないくらい物質的に豊かな生活を送っている。だが、自らの心が豊かであるかどうかを考えられないのは問題だ。この問題に人々が気づいて解決しようと努力する時に本当に日本人は豊かな生活を送れるようになるだろう。

   講評   nane

 選挙運動の書き出しは、時事的な実例だったね。確かに、あの街頭演説の名前の連呼はやめてほしい。自分たちがどれだけ古臭いことをやっているかわからないか、あるいはわかっていても新しい方向が考えられないので、みんなと同じ赤信号をわたっているという感じだね。ああいう創造性のない人たちが政治をしても、やはり創造性のないことしか思いつかない。ただ声だけが大きいという政治家が多い。まあ、そういう政治化を支えているのは、自分たちなのだけど。
 ご近所さんとの付き合いはいい対策。この前も書いた実例だけど、また新たに考えてみよう。
 科学の信奉は、何か具体的な実例を。森リンの点数みたいなことでもいいし(笑)。
 次回から、課題の長文がちょっと難しくなってくる。自分なりにおおまかな構成を考えてこよう。


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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