失敗は成功のもと 本因坊
私は小さい頃、近くの渡良瀬川から大切なことを教わった。川で遊んでいると、中央の流れの速い所へ行っていまい、下流に流された。死ぬかと思ったが、考えを変えた。「何もあそこに戻らなくてもいいんじゃないか。」と。すると、何と脱出出来た。 怪我をして悩んでいた時、今出来る一番良いことをすればいいということに気が付いた。歯を食いしばりながら一日一日を送るのではなく、頑張ろうという気持ちになったのである。聖書の一節にある、「あなたがたの会った試練はみな人の知らないようなものではありません。神は真実なかたですから、あなたがたを耐えることのできないような試練に会わせるようなことはなさいません。むしろ、耐えることのできるように、試練とともに、脱出の道も備えてくださいます。」が心に響いた。(要約)
さて、本文へと行こう。
この、星野富弘は、失敗は失敗。(書き出しの工夫)だから、それをくよくよするのではなく、次、頑張ろうという気持ち。スポーツなどでいえば、ドンマイ、という気持ち。つまり、失敗は成功のもと。それがいいということを言っている。星野富弘は、首を骨折し、体が動かなくなった。だから、それをくよくよするのではなく、画家、という新しいものを考えたのである。
僕にも似た話は良くある。例えば、学校でキックベースをやっている時の話だ。ボールを転がして、蹴る。高々とフライが上に上がる。
「取れるぞー。」
「そうだー。アウトを取って、逆転するぞ!」
(よしっ。)
パスッ。ボールがキャッチ出来たかと思ったが、するっと抜けて地面へぽとり。セーフ。
「はーしれー!」
あいてのチームから声が聞こえる。ガーン。その時、
「ドンマイ。」
と声がかけられた。その声の主は○君だった。(名前のヒントは丸が何の上にあるか注目)
井
その一言のおかげでまた、その試合を頑張ることが出来た。ドンマイ、は、大切なのだ。(体験)
母にも、そういうことがあるらしい。
————————————僕と弟で・・・・・・。の巻—————————————————————
ある日のこと。僕と弟と母で、出かける用事があった。目的地へ向かう時には自家用車を使って行った。
ゴソゴソ。
「まーくん、何してるの。」
「ジャーン。虫の人形を持って来たの。一緒に遊ぼ。」
(い、いつの間に……。)
そして、二人で騒ぎ出す。遊びたくない僕と、遊ぼうという弟。母の顔を見てみると、怒っていそうな顔だ。
(こりゃあイライラしてるな。)
そこで、
「まーくん。虫は無視しろ。」(駄洒落)
と言っておいた。
駐車場に入る。ボコッ。ぶつけた音だ。凹んだ。
「本因坊と○○がうるさくしているから、集中出来ず、ぶつけたのよ。」
後で聞いてみたら、もう失敗したのだからしょうがない。次は気を付けようと思うのだが、なかなか直らないらしい。
他にも、こんな話を聞いた。これは、星野富弘と似ていて、これまた大怪我の話である。
昔、まだスキーを楽しんでいた頃の話—。何度も転び、足の指がスキー靴にぶつかって痛い。(昔はもっとスキー靴は硬かったそうだ。)ある時、痛いので右足の親指を見てみると、爪が黒くなっていた。ぶつかってばかりで爪が死んでしまったのだ。そこで、親指にシップを貼った。ある時。シップを貼るのを忘れてしまっていた。スキー場に着いて滑り始める。シャーッ。ところが、いつものように前傾姿勢がとれず、後ろに傾く。何故こうなるのか。理由は、シップが貼っていないので足に力が入らず、前傾姿勢がとれないのだ。そして、転ぶ。ザーッ。
(痛いー!!)
止まった時にはもう立って歩けない状態だった。周りの人に助けてもらって、スキー場内の緊急センターまで行き、一応の手当てをしてもらった。
「おそらく、捻挫でしょう。でも、一応病院へ行って医者に見てもらった方が良いですよ。」
そこで、帰りに病院に寄った。その時聞かされたのが、こういう話だった。
「捻挫ではなく、右膝の骨折です。靭帯も二本切れています。」
すぐにギブスをはめられた。全治六ヶ月だったそうだ。手術もしたそうだ。だから、忘れ物はしないように、と思ったそうだ。
くよくよする。これは、一番良くないことだと初めて知った。キックベースでも、
「おまえらがせこいから負けたんだぞ。ずるいぞ。」
と、相手に文句を言っている子を度々見る。しかし、そんな小さなことでくよくよしないで切り替え、
「次また頑張ろうぜ。」
と言う会話の方が勝ったチームの子も、負けたチームの子も、次の試合を楽しめると思う。(ちなみに、僕は負けたチームに入っている)もしもそうなってしまったのならば、もう、キックベースなんかいやだ! と思う子が出てくるかもしれない。だから、みんな、くよくよしないで笑っちゃえ!(わかった)
講評 nane
要約がうまい。肝心なところをよく押さえて書いている。文章の内容がよく読み取れていることがわかる。
○君は、井上君だね。
お母さんの車の話はおもしろい。事故というのは、だれでもしばらくはがっかりするけど、それをすぐに明るく切り換えるということが大事なんだろうね。弟の気持ちとお母さんの気持ちの両方がわかる本因坊君は、読みが深い。
スキーの怪我の話もいい例。このように怪我をしたり、失敗をしたりするときに、すぐに立ち直ることが、怪我や失敗をしないように気をつけること以上に大事なのかもしれない。
結びのキックベースの話も、高学年らしい感想が書けた。過ぎたことは忘れて、明るい明日を考えるというのは、だれにでも通用する生き方のコツだね。