創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   長所と短所   ポッター

   長所と短所
                         ポッター
 長所と短所、それは誰しもにあるものだ。良いところだけ、悪いところだけあるという人なんてどこにもいない。どんなに偉い人や優しい人にだって短所はあるし、どんな極悪人にも長所はある。私はこの二つをうまく生かしていけるような人間になりたいと思う。それを実現させる為の方法を、二つ程考えてみよう。
 第一の方法は、自分の長所と短所をよく理解する、受け入れることだ。日本人は鈍感なのかそうでないのか分からないが、自分の長所を見つけ出せずに、短所ばかりをあれこれと考えてしまう人が多い。特に長所というものは厄介(?)で、他人に言われないと気づかない。それどころか、「あなたはこういう所がよい」「こういう才能があるね」と言われても、「そんなことはない」「私よりも凄い人がいる」と否定してしまうことがある。もちろん、自分より優れている人なんているに決まっている。例えば、私は足が速い。これは言うまでもなく、私の長所である。体育祭では毎年活躍しているし、陸上の大会では毎回のように賞をもらっている。けれど、陸上界のアスリートと比べたら、当たり前だが天と地以上の差がある。趣味や部活で走っている私と世界で活躍する彼等を比べて、どう私が勝てる事などできるだろう。
 しかし、言ってしまえば長所なんて比べる必要ないのだ。億単位の数の人間がいるこのちっぽけな日本の中、自分と同じ特技を持っている人は何人、何十人、それこそ何百人もいるのだから。誰かと得意なこと、良い所が被っても、たとえその人の方が一枚上手であっても、自分が「私の凄いところは、良いところは○○だ」と思えば、他人にそれを認めてもらえれば、それが自分の長所になる。もっとオープンになって、外国人のように自慢をしても良いのだ(あまりしすぎると返って嫌味に聞こえてしまうが…)。もっと自分を磨こうとする努力も大切だと思う。
 では、短所はどうだろう。よく人は「短所を克服しろ」と言う。何故無くす必要があるのか、考えた事はないだろうか? それは、「短所=悪い部分」という思い込みがあるからだろう。確かに「短所」という言葉は良い意味では用いられない。しかし、だからといって無くす必要などない。それがなければ、自分が自分らしくなくなってしまうからだ。例えば、クラスの中で今まで騒がしかった人が、急に大人しくなったとしよう。周りは当然驚き、そして喜ぶだろう。授業も静かに受けられる、スムーズに進んでいく。しかしだんだんとつまらなくなって行かないだろうか。場を盛り上げる役がその役目を放棄してしまったら、誰がその代わりになれば良いのだろう。騒がしいところ、うるさいところがその人「らしさ」なのだ。同じように、「嫌だ嫌だ」と思っている自分の短所を、「自分らしさ」の一つとして考える、受け入れることが、一つ目の方法なのだ。
 第二の方法として、周囲の意見を聞くことが挙げられる。聞くよりは、「どう観られているか」ということを気にすることだ。というのはつまり、人によってこの二つの見方が違うからである。自分が長所と思っている部分を、相手には短所と思われている場合があり、その逆の場合もある。私の場合、「明るくて元気」という長所が、「騒がしくてうるさい」という短所に見て取られてしまうことがあるのだ。短所はと言えば、「言いたい事を言いすぎてしまう」「考えるより先に体が動く」という部分なのだが、「自分の意見をしっかり相手に伝えられる」「積極性があり、行動的で良い」という長所に取られることがある。結論付けてしまえば、“よく考えて行動する”ということが大切なのではないかと思う。ひとりひとり、持ち合わせている長所短所が違えば、それに対する考え方も違う。
 「アラジンと魔法のランプ」という話を知っているだろうか。この話に出てくるランプの魔人は、何でも願いを叶えてくれる。これは多くの人から見れば、魔人の「長所」であろう。アラジンも願いを叶えてもらい、お城とお姫様を手に入れることができた。しかし、ランプが魔法使いの手に渡った途端、その「長所」は「短所」へと化してしまう。魔法使いがそれを悪い事に使ってしまったからだ。いくら「どんな願いでも叶えてくれる」とはいえ、用途が悪ければ長所とは言い難いだろう。
 このように、自分の思う部分と人から見られる部分とを見つめ直し、どうすれば活かせられるかを考えるのが、第二の方法である。
 確かに、「長所を伸ばして短所を無くす」という考え方、生き方を望んでいる人もいるだろう。しかし、私はこの二つを人にどう言われても、それが自分のプレッシャーにならないよう、重みにならないように、すべてを受け止めて行きたい。そして、それらが自分の為、また他人の為になるように上手く活かして行く。そんな生き方をしたいと思う。

   講評   inoko

 ポッターさん、こんにちは。
自分の長所短所はどんなところだろう? 自分は、他人からどのように見られているのだろう? 自分のことを考え出すと、何だかよくわからなくなってしまいます。もちろん私にも短所があります。よく考えずに行動する。せっかちで早とちりをしやすい。マイペースだなどなどです。でも、私はこれらの短所と仲良くつき合っていこうと思っています。確かに石橋をたたいて渡るような思慮深さを持っている人は、なかなか信頼できそうです。ゆっくりとしている人には風格もありそうです。また、マイペースでない人は、周囲の人にも気を配っているのですから、きっと誰にでも好かれることでしょう。でも、私は私。周囲に迷惑をかけない程度に、私の短所を持ち続けてもいいと思っています。そして、短所を上回るような長所を身に付けるようにすればいいのだと思っているのです。ポッターさんの意見と少し似ているかな?


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