創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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科学文明の発達は えうや
科学文明の発達は、人間の日常から手間をどんどん省いてゆく。しかし私は、人間はある程度の手間を自分でこなしてこそ成長するものだと思う。人間が人間らしく成長し、本来あるべき姿に近づくには、「必要な手間」が絶対に必要だと思う。手間とは、それを経験しこなしていった人の個性を伸ばし人間らしさを磨いてゆける、少ない手段の一つなのだと思う。僕は、生きていくには少しのことでも手間は必要だとおもう。
その方法のひとつに、耐え抜くということがある。僕の体験では、去年のキャンプでの出来事がある。このキャンプでは、海岸沿いに二時間ほど歩いていく、ウォークラリーというものが合った。歩いていくコースは、町の中を歩いてから、海岸に出て同じ距離を歩いてスタート地点に戻っていくものだ。途中には急な坂があるが、避けて通れる道もある。しかし、わざわざ先生が急なコースを選んだのだ。それはたぶん、辛い道のりを仲間と歩きぬくことで、団結力のようなものが生まれると思ったからだろう。こうして手間をかけていくことで、立派な人間というものに近づけるのだと思う。
講評 tama
世の中には便利なものが溢れています。エスカレーター、エアコン、リモコンなど、えうやくんにとっては生まれたときから既にあったものばかりだと思うので、実感が湧かないかもしれませんが、これらがもしなかったら…と考えてみるとどうでしょうか。厳しい環境の中に身を置いたとき、初めてその恩恵を受けていたことに気がつくのだと思います。
ウォークラリーで2時間も歩き続けたとのことですが、急な坂道を黙々と歩き続けることで、仲間との団結力が強まり、と自分自身の忍耐力が養われたことを実感できたのではないでしょうか。この道を車で移動していたのでは、何も得ることはできなかったかもしれません。
また、実際に手足を動かしてやってみる経験を積むことも必要だといえるでしょう。サッカーもゲームでやるより、クラブ活動で厳しい練習を積み重ねてこそ、そのおもしろさを実感できるのだと思います。ちがう例としては、「井戸掘り」の体験なども使えそうですね。
確かに科学文明の発達によって、私たちは便利で快適な生活を送ることができるのですが、必要な手間をかけてこそ、人間は心も体も鍛えられ、逞しく生きることができるのでしょう。
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