国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   読書の楽しみとは!?   うさちゃん

 読書の楽しみは一人でできる楽しみだ。今は電気がいたるところにあるので、誰でも、望めば昼となく夜となく好きな本を読むことができる。しかも、当方の体力とはほとんど関係がない。老人子供、病人でも、多くの場合には、それぞれを読んで楽しめる。疲れている時でも、易しい本を選びさえすればよい。それでは、読書そのものに、どういう種類の楽しみが伴うだろうか。それは人により、本によって違う。もし共通の楽しみがあるとすれば、それは知的好奇心のほとんど無制限な満足ということになるかもしれない。読書の楽しみは無限だ。時間をもてあましてすることがない、といっている人の心理ほどわかりにくいものはない。本を沢山読むということは、日本語を沢山読むということであり、日本語による表現の多様性、その美しさの魅力を知るというということもある。
 「今日の勉強はこれでおしまい。本、読んでていいよ。」
「ヤッタ〜。」
「でも十時になったら寝なさいよ。」
返事もしないで私は今読んでいる本を持ってベットに飛び込んだ。そのまま時間も忘れて、読んでいると、いつのまにか十時!でもそんなの全然気が付かないで、十時が過ぎてもそのまま読み続ける。そしてとうとう十一時母の階段を登る足音が聞こえても聞こえなくてもお構いなしで読み続ける。母が上がってきた。
「まだ起きてるの!!早く寝なさい!起きてるならまた勉強させるわよ!」
私は急いで寝たふりをする。母が部屋を出て行くと、また電気をつけて、読み続ける。そういうこと、皆さんは良くありませんか?
 本は、私にとってもう一つの世界のような物だ。本を読んでいると、まるで、その中に吸い込まれたかのように夢中になる。回りの音はほとんど消えて、時間など全く忘れてしまう。私もそうなのだが、母もそうだ。母は、本を読んでしまうと固まる。例えば私が、「この問題の意味、よく分からないんだけど。」と言っても、「ああ、うん。」と生返事をする。つまり、返事はしているものの、右耳から入って左耳から抜けるという感じで、まったく聞いてない。また黙って本を読んでいるので、私が耳元で「聞いてる?」と言うと、やっと気が付く。母が本を読み出すと止まらないのだ。あげ句のはて、「わぉ!もうこんな時間だ!ご飯早く作らなきゃ!」と言う具合だ。(時間がなくなったって八つ当たりしないでね!)
 私は、今『バッテリー』という本にはまっている。その本の主人公は、言いたい事がズバッと言える。気持ちがもやもやしている時にその本を読むと、自分がその主人公になった感じがして、気持ちが晴れる。それに、勇気がわいてやる気が出てくる。また、主人公が悩むと、「そんなに悩まなくてもいいんだよ。」とはげましたくなってくる。まるで主人公の友人になったような気分にもなる。時には、主人公に代わって、相手を怒っている自分がいる。こうして、本を読むことによって今いる世界の別の世界に、自分が生きている様なさっかくにおちいるのだ。
 私が色んな本を読んでいて、一番楽しいと思っている事は、登場人物の顔を想像することだ。顔は、だいたい言葉使いや、しぐさで決まる。そして、もし、その本が映画化されたら、その本を読み終わってからその映画を見る。映画を先に見てしまった場合は、本を読んでいる時に、映画で見た俳優の顔や情景が頭から離れなくなり、自分の世界が作れなくなってしまうからだ。例えばハリーポッターの一巻は本を読む前に映画を見てしまったから、登場人物はすべて役者の顔になってしまっている。それでも面白かったけれど、映画を見る前に読んだら、もっと面白かったと思う。
 この様に、本を読むと、いろいろな立場の人になれるし、知らない世界に行った気にもなれる。つまり、読書とは、人間にとって、人生を二倍も三倍も楽しくさせてくれる自分の小さな別の世界なのだ。

   講評   tama

 読書に夢中になると、本当に周りのことが全く気にならなくなりますね。「早く寝なさい」と言われても簡単にはやめられないのは、うさちゃんが本の世界の一員になってしまっているからでしょう。テレビや映画とちがって、好きなときに好きなところから、何度でも読み返せるのが本のいいところです。そして登場人物の顔や背景も、自分なりに想像できるこの楽しさは、読書好きにはたまりませんね。私も小学生の頃は、すごい勢いで本を読んでいました。ちょっと難しそうな本でも、背伸びして読んでいましたが(笑)、読み終えるととても自信がつきましたよ。物語や伝記もおもしろいですが、またちがった分野にも挑戦してみると、さらに世界が広がります。知らない世界を旅する楽しみを、たくさん味わってくださいね。

【一般化の主題】 読書は「人生を二倍も三倍も楽しくさせてくれる自分の小さな別の世界」であると、大きく考えることができました。体験実例がとてもよいので、意見に説得力があります。大人っぽく、かっこよくまとまりましたね。


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