低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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計画 ポンコ
私の心は晴れでもなく雨でもない雲り空だった.その原因は
「もうこれからは,計画を自分で作りなさい!」
と言う母の一言から始まったのだ.最初,私は計画なんて普通にしたら,すぐに作れるだろうと軽く考えていた.でも,実際は時間をかけて一週間でやらなければならないことを考え,一日一日の時間の中にスケジュールを細かく組み込まなければいけなかった.例えば英語の本での学習を一週間で三十ページしなければいけないとすると,一日約四ページでそのうち二日は五ページすることになる.その五ページにあてる日は何も予定がない日などにしなければいけない.そのような工夫をすることで計画が作り上げられるのだ.そのことが計画を作り始めて一ヶ月でやっと分かってきた.私が小学生の頃,毎日私の計画を作ってくれていた母の辛さが伝わってきたのだ.
私がちょうど六年生の時の夏ごろ,母が何か一生懸命に書いているのをみつけたのだ.
「お母さん,何してるの?」
と聞くと母は笑顔をつくって
「ちょっとかいているのよ・・・.」
と頭をぽりぽりと左手でかき,右手ではひたすら何かを書いていたのだ(笑).そして,母のギャグで笑った後,書いているものをのぞきに行くと,まるで文字たちがせまい白いレジャーシートから飛び出すまいとおしくらまんじゅうをしているかのような文字の大群だった.それは母の時間をさいてできた私のための宝,計画だったのだ.実はその時,私は単に文字数の多さにすごいとしか感じていなかった.しかし,今になってやっと計画を作るしんどさを感じたのだ.だから何から何までやってくれた母がはなったあの一言は,私を少しでも大人にちかづけるためのものだったのだと,やっと気が付いた.そして,計画を自分で作ることで計画の大切さを教えようともしてくれたのだろう.
私は,この経験から計画を作ると言うことは,人間にとって大きく一歩大人に近づくための扉のかぎであると思った.また計画は目標というゴールまで行ける道の地図の役割を果たすためのものだと言っても過言ではない.だから,私はこの一年で上手な計画を作ることを課題にしたい.
講評 muri
小さい子どもは、目先のことしか考えられませんね。2歳の子どもに「もうすぐごはんだから、このケーキは食べてはいけない」と言っても目の前にケーキがあればがまんはできません。それがだんだん「ごはんのあとにケーキを食べよう」「明日までとっておこう」「太るから食べるのはやめよう」と考えられるようになるのです。ぽんこさんが計画を立てられるようになったというのは、それだけ大人になった証拠なのでしょう。
すてきな計画をつくり、ぜひ実行してください。
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