対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   考えの打破   紫式部

気が付かれないようにソロソロと玄関を出て行く私の背中に母親の声。「今日ゴミの日でしょう。」「はいはい。そうでしたね。」朝のゴミ出しは出来ればごめんだ。ゴミ置き場までの坂道を重い通学鞄とゴミ袋を引きずりながらもっていく。あれは、水曜日の燃えないゴミの日の事だった。私がいつもどおりゴミ捨て場にゴミを持っていくと、上から、見たことの無いおじさんが降りてきた。その人の持っているゴミは私の持っているゴミの何倍も小さいものだ。私が先に回収BOXの中にゴミを入れた。そのまま学校行こうとする私の背中に「あ〜あぁ、まだ使えるのに」という声。一瞬何のことだか分からなかったがすぐにピンときた。それは私に対して言った言葉だった。振り返るともうおじさんは後ろを向いて歩き出していた。なんで全然関係ない人にそんなこと言われなきゃいけないのだろう。と、凄く腹が立ってその日は一日中プンスカしていたように思う。解決策が見えないゴミの問題。自分の行動を思い出してみても、いらなくなったものはすぐポイポイと捨てているなぁと思う。読んでしまった雑誌、ゲームセンターで取ったぬいぐるみ、着れなくなった服、要らないものは捨て、そして新たに購入して不要になったらまた捨てるの繰り返し。ゴミの存在がいろんな問題を提起している今、なるべくゴミをリサイクルすることは出来ないものかと最近思い始めた。あの日、おじいさんに言われた言葉も今なら素直に受け入れられる。ゴミから学ぶ事は沢山ある。私も新しいものや考えに飛び付くのではなく捨て去られるものの中に光る価値を見出しそれを生かしていくことを考えなければならないと思った。
 そのためにはどうすればよいのか?一つの方法は目の前のことに目を配り個々を良く見ることである。ゴミのことを最初に書いたが、わたし達は意外と良く見ないでゴミを捨てる。よくよく見極めたらいいものだったりするのにそれに気が付かないのである。このことを社会に置き換えて考えると世の中には老人、子供、働き盛りの人、病気の人フリーターいろんな人がいる。いなくていい人なんか一人もいない。皆がよりよく生きられるような社会風土をを目指す事は大切だ。
 もう一つは物ごとのいい面を見ることである。わたしのクラス担任はよく鬼の様に怒る先生だが時にとても納得できることを言ってくれる。クラスで「いじめ」の話になったとき、「貴方達はもう大人なんですからクラスに嫌いな子がいてもそれを周りから悟られないくらいに振舞える大人になりなさい。できれば、自分の中に存在する色眼鏡を取ってその友達を見て見なさい。それが中学生というものです。」と、話してくれた。嫌な人がいても、なるべくその人の良い所を探してみる。難しそうだけど、物事のいい面を見つけていくことは大事である。
 確かに古い考えや過去にばかり囚われていては進歩はない。しかし、古いものや過去のものと思われているものも視点、見方を変えることで新しい価値を生み出せるのではないか。その見極めと進化させていく過程が大切なのである。一見ゴミのように思えるものの中に大事なものが隠されているかも。そんなかけがえのない何かが見つけられるようになりたい。

   講評   kira

 紫式部さん、こんにちは。どんな休日を過ごしましたか? 読書三昧も、ぜいたくな時間ですよね。
 生き方の主題、大成功ですね。
 

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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