対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「プロセス」   ショウ

 イスラエルでは、全員一致の採決は採用しない。その理由として、みんなが一致できるような案件は、いちいち採決にかけないという事情があるだろう。答えが初めからわかっているのにわざわざ問いただして全員一致を確認するケースは「ない」とは言わないが、あまり意味を持たない。わざわざ採決を必要とするような案件ならば、一人や二人、異論を挟む者がいる方が自然である。テレビの時局討論会などを聞いていると、司会者が「イエスかノーで答えてください」と言っているのに、長々と意見を述べる論者が多い。それは、「イエス」の中にもいろいろあるからだ。
 確かに、多数決で物事を決めることは大切だ。僕は前に少人数の学校に通っていたが、一人ひとりが自分の意見をしっかり持っていて、全員一致で決まることはなかなかなかった。しかし、少人数だったために、納得させて、全員一致に持っていくことができた。ところが日本では、人数がとても多いので、それだけ意見もたくさん出るし、いろいろな考え方の人がいる。中には、友達についていくだけ、というような人も大勢いるが、自分の意見を持っている人もいる。そういう人が何人もいると、なかなか決まらない。そして、最終的には多数決で決めることが多い。多数決は、半分以上の人がその意見に賛成することで、それを全体の意見とする。そうしないと決まらないことがあるからだ。時には全員を納得させるよりも、多数決で早く決めることも大切だ。
 しかし、そうは言っても全員一致になるまで話し合うことも大切だ。昔話に、「さるかに合戦」さるに、おにぎりを柿の種と交換させられたかには、たくさん実をならせようと大事に育てる。ちょうど熟したころ、さるに、柿を取ってくれるように頼むが、自分は熟した甘い柿を食べるくせに、かにには、青い実しかくれない。その一つがかににあたり、死んでしまった。中から出てきた子供は、復讐しようと、蜂、栗、牛糞を集めて対策を話し合う。結果的に栗、蜂に怪我を負わされたあと、玄関にあった牛糞にすべって転んで、臼に潰されて死んでしまう、という話である。これは、蜂、栗、牛糞が全員一致で協力したために成功したのだと思う。
 確かに、多数決で決めることも全員一致で決めることもどちらも大切だ。しかし、最も大切なことは、「議会の目的は、議論を殴り合いの代用品にすることである。」という名言があるように、話し合いの結果ではなく過程だと僕は思う。

   講評   kei

多人数の集団と少人数の集団では、話し合いで物事を決めていく様子が大分異なりますね。
 これから社会に出て行くと、様々な場面で人びとと係わり合いをもって仕事をしたり何かを成し遂げていくことになります。話し合いの過程では
「なんでなんだよ!」
と、思うこともあるでしょう。そうな時には、今週の長文やショウ君が自分で書いた感想文を思い出してみてください。
 さて、話し合いで「結果より過程を大切に」すると、どんないいことがあると思いますか?そこまで書けると、もっとショウ君の考えをしっかり述べることができます。

 今週も●の項目をしっかりと考えて書けました。
★字数は1200字以上です。さて、どの部分を膨らませますか?



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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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