創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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行間や余白の存在 柏もち
新聞は縁日のようなものである。だからそこには、日常生活の時間の流れと異なった、さまざまな偶然の介入があったほうが良い。演劇、音楽、催し、人についてなど、こうした、自分が知っているから明らかになるといった事実は、なるべく宝探しのように、それらしくないところに置いてあったほうが良い。行間や余白などといったものにもう少し注目すべきだ。
その第一の理由に、行間や余白などのようにあまり役に立ちそうにないものでも重要な役割を果たすことがあるからだ。ぼくの担任の先生は愛知出身で入学してすぐの授業の時に方言の話をしてくれたことがあった。それは、先生が若い頃初めて東京に来たとき、皆が「自転車」のことを「自転車」といっていたが、愛知では「ケッタマシーン」といっているということをきいた。それが最近社会の地理の授業で福岡の話をしている時、福岡の方言の話になって、そこから愛知の方言に話が変わった時、友達が「ケッタマシーン」だよねと話しかけてきて、「あっ、そうだったよね」と皆と会話に入れてよかったのだ。
その第二の理由に、行間や余白などのようなものがなかったら疲れてしまうからだ。テニスでもぶっ続けにやってバテバテになってしまうより、ちょっと休憩を入れたほうが体にテニスが染み付いてくると思う。
確かに中身が充実しているこちは大切だ。しかし、「いかに飽きずに続けるかではなく、飽きることと続けることとをいかに両立させるかということが大切だ。」という名言があるように、行間や余白、休憩などがあったほうがいいと思う。
講評 arare
柏もち君、こんにちは。
以前、家具屋さんが家具を整然と並べるのではなくわざと迷路のように並べ、引き出しを開けると何か入っているような工夫をしたら売上げがアップしたという話を聞きました。この長文と同じように人間はどこに隠れているのか分からないものを自分でみつけるのが楽しいようです。
ケッタマシーンの話、おもしろいですね。愛知の人は造語を作るセンスが抜群なのかな。今回も授業ネタで、柏もち君がきちんと授業を受けていることが分かりました。
余白のない絵や文は見ている人を疲れさせるように、休憩のない練習も効率が悪いですね。データ実例では「35ペットの飼育可能なマンションが増えていること」は使えそうです。人間が生活の中にペットという余白を求めている例として引用するといいでしょう。
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