国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   文化もパーソナリティも   ムーン

文化もパーソナリティも、多くの場合すこしずつ変化し、そしてときには急速に変化しうるものである。文化のコードは長年の間にひとりひとりの人間の安全と満足をもとめる欲望があつまって、暗黙の合意のうちにつくりあげられてきたと考えられがちである。しかし、次第に社会が強く組織化されるとともに、そこには、社会の強者、すなわち権力者の安全と満足をもとめる欲望が支配的なものになっていったのは自然のなりゆきであった。しかし、今日、あらゆる点において高度に統合的な組織性を強めた社会では、個人としての権力者ではなく、その構造的力動によって自律的につくり出されるより大きな交換価値こそが、文化のコードとして支配者の地位につくことになっている。ただし、機械ならぬ人間は、規則を変える創造性という能力を持っているために、全面的にそうであるというわけではない。だから私は、今の時代の価値観に流されず自分の価値観を大事にしようと思う。
そのためには、第一に、自分自身の価値観に従って生きることである。私も高校生のときに、周りの皆がソフトバンクやドコモの携帯電話を購入していたが、私は、auの携帯電話を購入した。
第二に、その時代の価値観に合わせて行動することも大事である。昔話の桃太郎でも、桃太郎が持っていたのがきび団子ではなく高級和菓子だったら、犬、猿、キジは桃太郎を敬遠し、家来にはなっていなかったであろう。
確かに、自分自身の価値観に従って生きることも、周囲の価値観に合わせることもどちらも大事だ。しかし、いちばん大切なことは『未来には、ひとりでにできる未来と、自分で作る未来との二つがある。』という名言があるように、今のことだけを考えるのではなく、未来の価値観を自らの手で作っていくことだ。

   講評   yuta

◆短めに要約するのが難しい長文でした。よく読むと、カットできる言葉が見えてきます。200字程度にまとめるように工夫すると、よい練習になりますよ。さらには【要約】ではなく【状況説明】にした方が実践的です。現在の流行の変化を具体的に紹介するとよいでしょう。
◆意見A『時代の価値観に流されず自分の価値観を大事に』。【総合化の主題】の構成では、ここで意見Aを示します。実例は、周りに流されずに携帯電話を選んだという話。ムーン君は、どうしてその会社にしたのかな? 自分の価値観を貫いてよかったことを書きましょう。
◆意見B『時代の価値観に合わせて行動することも大事である』。桃太郎の時代の高級和菓子に対する価値観がわからないので、反対に、現代の若者がきび団子で家来になるかどうかを考えた方がいいと思います。
◆このようにAもBも大事。しかし『いちばん大切なことは、今のことだけを考えるのではなく、未来の価値観を自らの手で作っていくことだ』。流行に乗りながらも波にのまれるのではなく、先を見据えていくべきなのですね。
       
〈要約の例・219字〉
 ひとりひとりの安全と満足をもとめる欲望があつまって暗黙の合意のうちにつくりあげられてきた文化のコードが、社会の組織化とともに、権力者の安全と満足をもとめるものになっていった。そして今日の文化のコードとしての支配者は、個人としての権力者ではなく、その構造的力動によって自律的につくり出されるより大きな交換価値である。それは人間の規則を変える創造性という能力のために、交換価値が変化すれば常識も変化し、個人の欲望の内容も変化することになる。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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