言葉の森の作文通信がなぜよいか
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昔の作文/作文の丘から

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   雑草の存在理由   きへあ

   
 私は新聞の行間と余白の読み手であるかもしれない。私は新聞を、月一度とかではなく、毎日立つ縁日のようなものであると見ているふしがある。そういう意味で私は、夜店をひやかす客のような存在だ。こうなると、一番楽しくぴったりしているのはやはり広告欄になるかもしれない。また縁日には様々な偶然の介入があった方が良い。それは、あちこちに散らばっている情報だ。そのようなものは、宝さがしのようにそれらしくないところに置いてあった方がよい。「〜面」のような区別を一切取り去る日を作るなどすれば、新聞にカーニバル的活力を与えるかもしれない。
要するに私達は、行間や余白のようなおまけの部分をもっと大切にすべきなのだ。
 なぜならば、そのようなおまけの部分にこそ重要なことが隠されているからである。例えば、皆さんは英和辞典を引いたことがあるだろうか。一つの単語にも、辞書を引いてみると沢山の意味があることがわかる。その膨大な数の意味の中から、自分が知りたいものを見つけるのは容易なことではないだろう。そこで誰しも、一つ一つの意味を文章に照らし合わせる。そして目的に合ったものを見つけるのである。面倒な作業ではあるが、その時になにげなく知ったその単語の意味が、他の機会に役立ったという経験はないだろうか。このように、メインではない「余白」の部分から、他の情報を手に入れることも出来るのである。
 もう一つ理由を挙げるとするならば、ゆとりがなかったら非常に疲れてしまうからである。このようなデータがある。「収入増加と労働時間短縮どちらを選ぶか」というものだ。アンケート調査の結果、男性女性どちらも、時間短縮を選んだ人の方が圧倒的に多い。それは何故だろうか。私は、「お金も欲しいが、自由になれる時間が欲しいから」ではないかと思う。家庭の経済面を維持するためには、沢山働いて沢山給料をもらうことも大切だろう。しかしどんなに大人になっても、「自分が自由になれる時間」というものには心引かれるのではないか。もし、収入を一番に考え、一日中下を向いて働き続けたらどうだろうか。それが何年も何年も続いたら、その人の人生には、仕事をした充実感の他には、何も残らないのではないか。そのようなことを考えると、やはり「余白」とか「ゆとり」といったものは大切なのであろう。
 ゆとりが大事と言って、中身がなっていなかったら駄目じゃないか、という人もいるだろう。確かに、ゆとりが大事だといっても、メインのものが充実していないことには何も始まらないだろう。しかしあなたはこのような言葉を聞いたことはないだろうか。「雑草とは、まだ、その美点が発見されていない植物のことである」という言葉だ。私達がすべきことは、新聞という大きな草原の中から、雑草を見つけ、その一つ一つの、美しいと思えるところを見つけることではないだろうか。だから、余白にこそ、意義があるのである。
私は新聞を楽しいと思って読んだことは一度もない。どちらかというと、「新聞というものを全く読まないと言い切っている人」の一人である。しかしこれからは、縁日の夜店でお宝をゲットすべく、新聞を楽しんで読んでみようと思う。

   講評   kira

 きへあさん、こんにちは。いくら新聞が新鮮な情報源といっても、情報だけがびしっと詰っていたらとても読める代物ではないでしょう。愛読はされないでしょうね。さまざまな趣向がこらされ、ひと休みもできるから、毎日の楽しみになるのです。そして筆者のように、おまけの部分から新しい何かを得ることもしばしばあります。

 英和辞典の楽しみ方は実感のこもったいい例ですね。私は「広辞苑」や「古語辞典」にはまりましたが、けっこう想像力の旅に出られます。英和辞典では、単語の成り立ちがやっとわかって感動した覚えがあります。わき道学習とでも呼べそうな楽しみですね。
 そして、ゆとりやおまけがないと窮屈でストレスになります。学校も休み時間あっての授業ですね。仕事も余暇のリフレッシュがあって励むことができるのです。どんなに切羽詰っても、一服のお茶をたしなむようなゆとりは大事でしょうね。

 最後に「新聞を楽しんで読んでみよう」と思うようになったことが一番の収穫でしたね。縁日とはなんと心踊るたとえでしょう。自分なりの新聞の楽しみ方が書けるようになるといいよね。


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