創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   パスタ   ポンピー

 私は今この世界で、二本の糸の上を異様なバランスをとりながらわたって行くような思いがする。いわゆる「綱わたり」、曲技を言っているのではない。・・・・・・見えるような、見えないような、迫り、遠のき、からんでくる、透明な糸。あたりには何もない。見物人も青空も。ただ二本の糸だけが灰色の空間の中に果てしなくのびている。私は自分の周辺と運命を不思議な思いで凝視する。瞬間にバランスが崩れて精神を動揺させる。一本の糸の上に二本の足で立てば、あるいは軽業師のように安定するだろう。しかし二本の足で、二筋の違ったスジをわたるのは絶望的である。私の目の前に、二本の糸が浮かびあがってくる。魂に純粋にふれて新しく出発する筋。その上をひたすらに走っていくのか。また日本———言いようのない抵抗がある。現実的な場であるからこその、その絶望的な因果の筋を矛盾に耐えながら生きるべきか。心は動揺するのだが。いずれにしても運命の二本の糸の上を異様なバランスをとりながら進んで行くつもりである。
 周りに惑わされることがなく、自分の道を突き進むことは大切だという意見がある。
 学校の家庭科の授業ではよくする調理実習を、私のクラスでもやった。パスタをつくった。私のグループは、私以外のみんなは先生の話を聞いていなかったので、
「ニンジンはいつ入れるの??」
「ヒキニクは、このあとだっけ??」
「パスタメンの入れ方がわかんなーい!」
と、トンチンカンなことばかり言っているので、私が全部を仕切って、やっと他の人たちについて行けるようになった、ということがあった。このとき、私がみんなに振り回されていたら、大変なことになっていただろう。
 しかし、周りの意見も取り入れることも大切だという意見もある。
 昔話に、『桃太郎』という話がある。との話は桃太郎が鬼退治にいく話だが、桃太郎のお供といえばイヌ・サル・キジの3匹だ。この3匹が鬼退治に行く気になったのは、桃太郎の持っていたキビだんごをもらったからだ。もし、桃太郎が、
「え〜、キビだんご?いらないよ、べつにぃ。」
と、断っていたら、鬼を退治するのは難しくなっただろう。
 確かに、自分の道を進むことも、周りの意見を取り入れることもどちらも大切だ。しかし、[知識がはしごを作ったのではなく、二階に上がりたいという熱意がはしごを作ったのだ]という名言があるように、もっとも大切なのは、目標を達成しようとすることだ。

   講評   itoyu

 自分の意見と周りの意見のバランスの取り方の難しさについて、考えられました。
 《2段落目》
 「自分の道を突き進むことは大切だ」という1つ目の意見と体験実例。調理自習では、みんな興奮のあまり先生の話を聞こうとせず、失敗してしまうことがよくありますね。トンチンカンな会話を入れたことで、友達の迷走ぶりがあらわせました。また、落ち着いて手際よく料理をしていくポンピーちゃんのかっこいい姿も目に浮かぶようですね。
 《3段落目》
 「周りの意見も取り入れることも大切だ」という2つ目の意見と昔話実例。桃太郎は、きびだんごを持っていたことで鬼退治に成功したのですね。桃太郎の会話の前に「おばあさんに勧められたきびだんごを」と入れると、もっとわかりやすいでしょう。
 《4段落目》
 名言を入れて、「もっとも大切なのは目標を達成しようとすること」と総合化できました。
                         

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