創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   コトバは厳密に   柏もち

 科学は記述から始まる。現象をコトバで記述する。ある現象とある言葉が厳密に1対1に対応しているならば、誰かが現象を記述しても同じ記述になるはずだ。しかし、そう上手くはいかないのだ。コトバが同じなのでコミュニケーションができるのではなく、コミュニケーションができるので、コトバが同じであるかのように錯覚されるに違いない。言葉を厳密に使うことは大切だ。
 その第一の理由は、曖昧なコトバでは誤解を招くからだ。たとえば、おばあちゃんと話しているときだ。あるときおばあちゃんがおやつを買ってきてくれたとき、「おせんべい食べる?」ときかれてぼくは、「いいよ」というとおばあちゃんは部屋のおくに行っておせんべいを持って来たのだ。ぼくは、「えっ、なんでおせんべい持って来たの?」というとおばあちゃんは、「おせんべい食べるって言ったから」ぼくは、「いらないって意味で『いいよ』って言ったんだよ」となった。このように「いいよ」の一言には場合によって二つの意味がある曖昧な言葉になってしまうのだ。
 その第二の理由は、世代によって言い方が違うからだ。ぼくはおばあちゃんと色の話をするとき、不思議なことがある。それはおばあちゃんはいつでも今の「緑」のことを「青」というのだ。それで、今の「青」のことは、「空色」と言っている。ぼくは、昔から今まで言葉が変わってきているという例はこれがすぐ思いつく。しかしそのなごりのようなものは、だれもが使っている。それこそ信号の「青信号」という言葉である。この日本で「青信号」を「緑信号」と呼ぶものはおそらくいないだろう。
 確かに曖昧な言い方をする方がふさわしい時があるかもしれない。しかし、「すべてに利くという薬は、何にも、大して効かない。」という名言があるように、厳密な言い方をする方が誤解が少なく、分かりやすい。

   講評   arare


 「いいよ」は確かに曖昧な言葉ですね。いい例を見つけられました。同様の言葉に「けっこうです」があります。だから、何かを勧誘されたときには「けっこうです」と断るのではなく「いりません」と拒否の意味が明確な言葉を使わないといけません。

 世代により言葉のもつ意味が違う例もいいですね。このあとにデータ実例集の9「外来語の定着度調査における理解度」を使って、どんどん外来語が入ってきていることと結び付けてみるといいですよ。進級試験のときは、必ずデータ実例を入れてくださいね。

 同じ話題をテーマに応じて加工して用いるのは、むしろいいことです。ですから、今まで書いたことをもう一度使うのはちっともかまいませんよ。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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