低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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環境について れんこ
ゾウのような大形の動物で比較すると、島に住んでいるものは、大陸に住んでいるものより体の大きさが小さくなる傾向があるが、ネズミのような小形の動物は島に住んでいるものの方が大きくなるこれが「島の法則」だ。どうして、島の動物のサイズが変化するのかというと、一つは捕食者がいないので逃げたりしなくていいからだ。逃げなくていいので、哺乳類として無理のないサイズにもどっていけるのである。これは人間にも当てはまる法則で、しかも思想も体の大きさで変わっていく。
似た話がある。私はウーパールーパーという、山椒魚に似た生き物を飼っている。大きさは六センチぐらいだ。そのウーパールーパーは、最大で二十センチぐらいになるらしい。
最初、ウーパールーパーを小さいプラスチックケースで飼っていた。飼育本によると、「よく食べるのでびっくりするほどすぐ大きくなります」とかいてあった。
私は、そんなすぐ大きくなるのかぁ。楽しみだなぁ。と毎日ケースの前でまるで置物のようになって観察していた。
ところが、ウーパールーパーは体のわりにはとてもよく食べるが本にかいてあったようにぐーんと大きくは、ならない。思っていた程ではないので少し残念だった。
しばらくして、ケースをもう少しきれいなものにしようと思い、新しいケースを買った。もっと大きいケースだ。そのケースにウーパールーパーを入れると、日に日に大きくなっていく。そしてあっという間に二十センチ程になっていた。
そこで、もう一度飼育本を見てみると「ケースが大きればその大きさに合わせて大きくなります」と書いてあることに気が付いた。
私は、環境によって体の大きさが変わるんだ、と改めて実感した。
このことを通して環境は体の大きさまでも変えてしまうということが分かった。だから環境を整えて良い環境を作ることが大切だと思った。
講評 ninihu
☆構成 要約はだいたいいい感じです。「。」がぬけているところと、最後の「思想も体の大きさで」のところは「思想も住んでいる環境で」とした方がいいでしょうか。体が大きいために思想が大きいのでなく、大陸に住んでいるために、という内容でした。
☆題材 ウーパールーパーの飼育の話を書きました。なかなかふつうはないエピソードですが、本文の内容とあまりにもふさわしいですね(笑)。二十センチというとかなり大きいです。ちょっとこわいものみたさで、姿を見てみたいような……。
☆表現 「まるで置物のようになって」とたとえました。たとえもことわざもなんの問題もなくできています。
☆主題 環境が体の大きさを変えてしまうことがわかりました。体の実際のサイズだけでなく、環境が精神的なものをも左右する例が何か入るとさらによかったですね。クラスの人数や学校の規模の大きさなどでもよかったかもしれません。
それにしても生き物に関するひきだしが豊富で、いつもとてもおもしろい作文ですね。
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