低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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パサパサのまずい豆 はるりん
「ああ〜。今日デザートは豆か〜。」
「あの、パサパサのね・・・。」
みんな、うんざりした顔をして、こん立てを見ていた。
私の学校では、二月の節分の日に、豆がデザートとして出てくる。その豆は、まるでしけったビスケットのようにパサパサなのだ。先生は、
「体に良いんだし、豆まきは日本の大切な行事でしょう。きちんと食べましょう。」
と言う。まさに『良薬口に苦し』だ。でも、みんなは思っているはずだ。
「こんなの食べたら、かえって病気になるのでは・・・。」
本当に、文章では言い表せないくらいまずい。我が家で食べる、おいしい豆とはケタ違いだ。去年の節分の時、面白いことがあった。
「いただきまーす!」
と、あいさつをして、
「やったね。豆、無いね。」
と、みんなでひそかに喜んでいた。ところがしばらくして、デザート係が
「あっ。豆、配るの忘れてました。」
と、食缶の脇にかくれていた豆を見つけた。
「うっ・・・・。」
みんなは、顔をしかめた。デザート係の人達も、
「言わなければ良かったなあ。」
と、バツが悪そうな顔をしている。それくらい、みんなは豆がきらいなのだ。
「先生〜。家で豆まきをするから、それ用に持って帰ります。」
二十人くらいの人が、そう言って、豆をお道具箱に入れていた。
私の家では、きちんと豆まきをしている。
夜ごはんが終わって、雨戸を開けて、
「鬼は外、福は内!」
と、何度もする。家の中は探すのが大変で
「あんまりやるなよ。」
と、お父さんに言われているけれど、たくさん放り投げている。そのあとは、年の数だけ豆を食べる。私は、十一粒食べる。今年は犬のマロンも一粒食べる。その時に使う豆はというと、とてもカリカリしていておいしい。お父さんは、
「味がない。」
とか言って、おしょう油で食べていたけれど。
福豆は、年の数だけ食べると病気にかかりにくいという言い伝えがある。今は、医学が発達してきて、治りにくい病気は少ないけれど、昔はそうではなかったので、昔の人々は必死だったんだなあと思った。
私は、トレーにのった豆の袋をこっそりと机の中に入れた。
講評 onopi
最後の段落は前回のものよりわかりやすくなったと思います。わかったということばがつかえているとよりよかったですね。
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