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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   先に進むための余白   ハオハオ

 私は、行間や余白も大切にするべきだと思う。
 第一の理由は、印象に残るからだ。メインの内容でなくても、記憶に残り、興味が広がるだろう。例えば、私の学校の理科の第二分野の先生は、話と話のあいだに面白い体験談を話してくれる。以前、地層の分野で地震のメカニズムの授業をしていたときに、「今はこういう理由でこういう現象がおこりました、ということがわかるけれど、昔はわかっていなかった」という話で、昔のヨーロッパの話をしてくれた。
昔、家の跡継ぎを欲しがった貴族は、大事に男の子を育てた。けれど、病気が流行すれば、大事に育てていても亡くなってしまう。だから、男の子に病気という悪魔がとりつかないように、女の子の格好をさせたそうだ。コルセットをつけ、ドレスを着せた。今でこそ、病気が流行すれば衛生に気をつけたり、栄養を摂取しようとするが、昔は違ったのだ。つまり、メカニズムが分かっていないと、闇雲に、手当たり次第に様々な方法を試すしかなかったということだ。
この話を覚えていたのは、先生の話してくれた内容があまりにもショッキングだったのと、「メカニズム」というキーワードとのリンクが見事だったからだ。このように、空間と余白は有効に使えば、とても記憶に残ることになる。
 第二の理由は、行間や余白がないと疲れてしまうからだ。そう考えると、日本は、この「行間と余白」が多いと思う。なぜなら、和食には「箸休め」があるし、言葉と言葉の間につかう句読点もある。それに、日本の絵は端まで色で塗りつぶすのではなく、余白とのバランスを重視するものであり、国旗においても白地に赤い円で、他国に比べるととてもシンプルだ。市や俳句もぐだぐだと内容を説明するものでなく、シンプルであいまいで,
解釈の幅がとても大きい。最近のもので言えば、「ケータイ小説」も、空白の多い本だ。シーンによって違うが、文と文の間が毎回三行ほど空いているときもある。それは仕事にもいえることである。一九九七年、朝日新聞のデータには、「収入増と労働時間短縮のどちらを選ぶか」という問いに、男性の四十九パーセント、女性の五二パーセントが時間短縮を選んでいる。空白の多い日本人が、海外で知っている日本語を聞いたときに、「過労死」といわれるほど働くのは大変なのだろう。だから、行間や余白は大切にするべきだと思う。
 確かに、空白が多すぎるのはよくない。しかし、「なまけものであることを批判するよりも、人間とはもともとそうしたものだというところから出発するべきだ」という名言があるように「人間とはもともとそうしたものだ」という、すべてを受け入れる余白と、そこからさらに先に進めるための余白を持つべきだと思う。だから、私は行間や余白を大切にするべきだと思う。

   講評   kaki

どんなに忙しい状況でも、暗唱や課題に取り組む姿勢には、本当に感心します。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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