低学年から学力の基礎を作る
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   子どもの得るもの   かはふ

 学童のあそびには多くの想像力や抽象思考力がはいってくるからきわめて多彩なものである。すでに三歳ごろからみとめられたことではあるが、低学年ではとくに「何なにごっこ」がさかんになる。ゲームとは遊びの一種にすぎないとはいえ、この種のあそび活動を通して社会的ルールを守ること、そのために他人と協力すること、つまり倫理の基本的訓練が行われるのに注目しよう。修身の訓話よりもこうしたあそびの中で子どもの社会性が育っていくことを考えれば、それだけでもあそびの重要性がわかる。さらに、あそびのなかで、創造性が豊かに発揮されると、創造的活動にまでつながっていく。これはうまく発達させれば、大人の卑小な「現実」を乗り越えさせ、新しい精神の世界を生み出す基礎能力となるのだから、大人はなるべくこの芽をつんでいまわないように、むしろ子どもから学ぶように心したいものだ。こうした面を発達させるために、学校の国語教育や作文の授業はきわめて大切な役割を持っているにちがいない。
 子ども時代のあそびから得るものは多い。例えば、僕は、小学生の時、昼休みや放課後にクラスほとんどの人で「陣取り」をしたことがある。何グループかでチームを作り、自分たちのチームの陣地を決めて、自分たちの陣地を守りながらも、相手の陣地を奪うという、あそびだが、これが、意外と頭をつかう。さくせんが重要になってくる。守る人と取りに行く人との人数の割合をどの位にしたら良いのかや、相手の守りを崩すにはどうすればよいかなど、頭をつかわなければならないことがたくさんあるのだ。
 しかし、勉強しなければ身につかない事もたくさんある。やはり、あそんでいたりするだけではみにつかないものもある。例えば、昔話の桃太郎も、あそんでばかりいたのではなく、おじいさん、おばあさんから読み、書き、そろばんの教育を受けたからこそ犬、猿、キジを統率して鬼退治をすることができたのだ。さらに、昔の戦国大名の中に、織田信長がいたが、信長は、子どもの時は、凄くやんちゃで、あそんでばっかだったのだ。そんな信長だったのに、みごとに天下統一まじかまで成し遂げたのだ。やんちゃな信長は勉強をしたわけではないかもしれないが、それなりの、戦に勝つためのことをしたんだと思う。その結果、身に付いたものになり、戦で勝ちつずけて、天下統一に近い形まで進めたのだと思う。
 たしかに、子ども時代には、あそぶことも勉強することもどちらも大切だ。しかし、「こどもは大人を小さくしたものではなく、それ独自の価値を持っている。」という名言もあるように、一番大切なのは子ども時代にしかできないことをたっぷりとしておくことである。あそんでいるうちに学ぶことや、考えることはたくさんあるが、それはあそんでいるうちに自然とでてくるものであり、自然と定着いていくものなのだ。あそびと聞くと、ただ楽しんでいるだけに見えるが、あそんでいて得るものはたくさんあると思う。

   講評   kira

 かはふくん、こんにちは。すばやい提出と、中身の完成度の高さで見事合格です。つぎは「生き方の主題」の級に進みます。新学期には、目標の字数もいちど下がります。新しい気持ちでがんばっていきましょう!

 子供たちは遊びながらその自分たちの共同体の中で何かを身に付けていく、それを見守る大人の社会がある。そういったあたりまえの機能が失われてしまったのが、今の日本だそうですね。しょうたくんも、陣取りで学んだことが多かったと回想しています。陣取りやカンケリは、かなり本気になりますよね。
 しかし、そういった自由で想像力豊かであるだけでは足りないものもあります。辛い事に打ち克つ精神力や、豊かな知識です。学校の勉強だけでなく、強いて塾などで勉強を重ねていくのは、自分を鍛えているんだね。常に向上をするべく厳しく努力する事でこそ、自分の土台ができていきますね。
 これからの時代で大切なのは「ことばの力」だそうです。要約する力や古典の暗唱、数学では現象の読み取りなどに力を入れていくのだそうです。そのためには、子供時代は子供の世界であそびを体験しておく必要がありそうです。タイミングをとらえた、いい成長が力を伸ばしていくのですね。

     

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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