国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
自分を高める ショウ
日本人は外国人に対して多くの誤解、迷信を持っている。その例が刺身を食べない、と思っていることだ。著者は、このような迷信が日米相互理解の邪魔をしているのではないかと考えている。アメリカ人も理解の邪魔をするような迷信を持っているが、アメリカ人の迷信は、日本人の迷信とまさに逆だ。日本人は、外国人はどうしても日本のことを理解できないと思い込んで一応嘆くが、と同時に外国人に分かってもらえないと思うと何となく優越感を覚える。ところが、アメリカ人の場合は、日本人はみんなアメリカのことを知っているはずだという風に思っている。しかし、相互理解が年ごとに深まっているに違いない。
広い視野を持つことは大切だ。
僕は、以前海外に住んでいた。海外から帰ってきて日本の中学に転校すると、日本の文化を知らない、と思われてしまう。まさにこの長文の迷信の一種だと思う。しかし、そうでない人もたくさんいる。日本人学校に通っていた人は日本の文化を調べる機会が非常に多い。恐らく、日本の中学校よりも多いのではないかと思う。僕も、総合学習の時間などで、伝統行事、伝統工芸品、などいろいろなことを調べた。現地校やインターナショナルスクールに通っている人も、日本の流行に遅れないように、帰った時に困らないように、日ごろからインターネットで情報収集をしている人もいるようだ。
日本の文化に触れている状態で日本の文化を調べるのも良いが、少し日本から離れて、遠くから日本を見てみると、日本にいたときには気がつかなかったような、日本の良いところを見つけられたり、今までとは違う見方ができたりすると僕は思う。時には一歩下がって、広い視野を持って周りを見渡してみるのも良いと思った。
しかし、自分の世界を究めるのも大切だ。
昔話に「たのきゅう」という話がある。たのきゅうという名の旅の役者が病気の母を迎えに行くため山を登っていると、白髪のおじいさんに化けた大蛇に会ってしまい、「たのきゅう」を「たぬき」と勘違いした大蛇は化けてみろ、と言った。役者はお姫様に化け、大蛇と打ち解け、嫌いなものを尋ねられた時に金だ、と答える。大蛇はタバコのヤニとカキのシブだと答えたため、役者はそれを村の人々に言い、大蛇を退治した。その復讐として、大蛇は懸命にたのきゅうの家を見つけると、煙り出し口から金をたくさん投げ入れて帰って行った。そのおかげで、たのきゅうは病気の母を救うことができた、という話だ。役者は自分の演技を磨いたからこそ大蛇から逃れることができたのだと思う。
確かに、広い視野を持つことも、自分の世界を究めることも、どちらも大切だ。しかし、最も大切なことは、「自国に対する賞賛が他国に対する軽蔑によって支えられているのであってはならない。」という名言があるように、
お互いを尊重し合えるように、自分を高めていくことだと僕は思う。
講評 kei
今週もしっかり書けていますね。海外生活の経験をよく活かすことができています。
●要約/複雑な文章でしたが、よく読みました。きちんと要約ができています。
●体験実例/海外で生活しているからこそ、日本のことをしっかりと学べたのです。ちょっと離れたところから見てみると、かえってよくわかることもあります。
●昔話の実例/ぴったりの実例を探すのは大変です。何回も同じお話が実例としてあげられるかもしれません。しかし、昔話には、深い意味が隠せされていることが多いのです。コツコツ挑戦してみてください。
これから、多くの人との出会いがあります。「お互いを尊重し合えるように、自分を高めていくことだと僕は思う。」という気持ちを忘れずにいたら、きっと素敵な出会いになりますね。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
|
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)
| |