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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   清書   きこう

 いろりの社交は、家族結合の社交であった。火は、心が通い合う不思議な力を持っていた。マーガレットミードは、フランス文化の基本になっているモチーフは「一家団欒、火床」という意味のフォアイエであるといった。世界では、地域ごとに社会構造が少しずつ違うかもしれないが、火のぬくもりを受ける場を家庭の象徴とすることは共通なのだ。

火が人間を接近させ、親密さを強める効果を持っていることを我々は直観的に知っている。火の共有による親密な人間関係に関して、日本文化はいろんな工夫を凝らしてきた。人間は、実用性を超えて火を人間関係調整の手段として展開させてきたのだ。

火は、人間を穏やかにしてくれる。このように僕は、非合理的な気持ちも大切にして生きていきたい。

そのための方法としては第一に自分の感覚を大切にすることだ。

中学一年の初めての宿泊行事で、飯盒炊爨行った。僕のいる2班は話し合いの結果カレーライスを作ることになり、役割分担で僕はご飯を炊く係になった。班の机の上には、おかまと炊飯器が置いてあった。僕は、あえておかまを選んで台の上にのせた。炊飯器の味はいつも食べているから分かるが、おかまで炊くのは自分でも初めての体験で美味しく食べられると期待したからだった。僕はお米をとぎ、班の一部の人にも手伝ってもらって薪を敷き詰め、火をつけて炊きあがるのを待った。火が消えそうになると、うちわで扇いだり息を吹きかけたりしながら待った。熱くて目を痛めたり、灰を吸い込んで咳き込んだりと昔の人の大変さを肌で感じた。

しばらくして、お米が炊きあがった。中をのぞくと、ふっくらしておいしそうだった。また、お皿に移したときにおこげがとてもいいにおいだった。全ての用意が終わり、カレーライスを食べるといつものよりも何千倍と美味しいカレーを食べているような気がした。理屈で考えれば、炊飯器は簡単で便利だけれども感覚を重視したことで、手間がかかってもよい物がつくりだせるのだ。

また、第二の方法としては社会も非合理的な考えを大切にするべきだ。

 今、神社などで、「パワースポット」が話題となっている。東京都の入谷にある小野照崎神社に、当時仕事がなくて困っていた渥美清さんが訪れたという。彼は、

「何かが得たかったら何かを我慢しないといけない」といわれ、禁煙を誓った。すると、彼の元に一本の電話が来て 男は辛いよ の寅さんの役にスカウトされたのだ。この一件は合理的には説明できないことだ。僕は、神様がもっと非合理的な物を大切にしろと社会に問いかけているように思えた。

確かに、合理的な気持ちを持つことも大切だ。しかし、「雑草とはまだその美点が発見されていない植物のことである。」 というように、僕は、もっと非合理的なもののよいところを見つけて生きていきたい。

   講評   kamo

 今月も、清書をしっかり送ってくれました。
 一年あまり多くの課題を毎週頑張ってくれて、いよいよ高校生だね。ますます忙しくなることと思いますが、また新しい課題もしっかり取り組んでいきましょう!


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