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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   妖怪の中に   ムーン

妖怪の中に「もののけ」という種類があって、これは「もの」につく。つまりこれは、「もの」についてそれが「もの」であることを次第に歪曲もしくは変質させてゆくわけであり、それが我々には、どことなく得体の知れない「気配」を漂わせているように見えるのであるが、ここで言う「もったい」も、そうした「もののけ」の亜種にほかならない。そしてそれがつくと、我々はその「もの」をむしょうに捨てたくなる。従って逆に、それのついていないものを見ると、むしょうに拾いたくなる。つまり、「もったいない」のである。ところで、人類史をひもとくまでもなく我々は、かつて「狩猟採集時代」というものを経験し、今また「消費遺棄時代」というものを迎えつつあることをよく知っている。つまり、その生活の主たる様態を、「拾う」ことから「捨てる」ことへ、大きく転換しつつあるのだ。かくて、流通経済は円滑に機能し、生活は潤い、我々は満足している。妖怪もったいの養育と、専門家たちによるその見事な操作によって我々は「捨てるために手に入れる」という、生物学的には稀有の性向を身につけ、「消費を上回る生産」という、あり得べからざる事態を楽々とこなしているのだ。だから私は、モノは捨てないようにしようと思う。
そのためには、まず第一に、もっとモノを大切にするべきだ。私も、本や漫画を大切にしてきたために、本を入れるスペースが無いので、少し本を減らし始めてる。
第二に、経済を発展させるためには、古いモノを捨て新しいモノに置き換える新陳代謝も必要だ。昔話の桃太郎でも桃太郎はおじいさん、おばあさんという古いモノを大切にする一方で、鬼が島に鬼退治に行くという誰も成し遂げたことのない新たな試みに挑戦しようとした。
確かにモノを大切にすることも、経済発展のためにモノの新陳代謝を進めることもどちらも大切だ。しかし、一番大切なことは、『自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない。』という名言があるように、心豊かに自分の満足する生活を送ることである。

   講評   yuta

 【総合化の主題】の構成は、「状況説明」→「意見Aと実例」→「意見Bと実例」→「総合化の主題(意見C)」という流れです。

◆要約が長いので、半分以下でまとめられるといいですね。 また、要約ではなく[状況説明]にした方が、一般的な小論文にも応用が利きます。いらないものを買ってしまった経験や、現代の消費遺棄ぶりを紹介するといいですよ。 【総合化の主題】では、第一段落に意見は書きません。
◆意見A『もっとモノを大切にするべきだ』。本や漫画を大切にして、プラスになったことを書きましょう。読者がモノを大切にしたくなるように、魅力的に説明できるといいですね。
◆意見B『経済を発展させるためには、古いモノを捨て新しいモノに置き換える新陳代謝も必要だ』。桃太郎が鬼退治という挑戦をしなければ、村はいつまでも古いままで苦労のしっぱなしだったのでしょうね。
◆AもBも大切。しかし、いちばん大切なことは『心豊かに自分の満足する生活を送ることである』。本当に大切なのは、物の豊かさではなく、心の豊かさだということですね。
       

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