創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   物の価値   ポセイドン

 数年前、森林関係の研究所の研究員のところに、村長が訪ねてきた。いまでは希少価値になった天然のヒノキをいちばん高く売るにはどうするのがよいのかが村長の問いだった。研究員は、玄関の表札にして売るのが有利だといった。木が本来もっている価値をいかすことと、商品として木を高く売ることは、必ずしも一致しない。使用価値と商品価値の違いによって木自体がもっている価値を生かすか、商品としての木の価値を優先するかをめぐって、木にたずさわる者たちもまた動揺してきた。木の文化は、天然のヒノキが細切れの板にされるのをかわいそうだと感じる。村長の気持ちを仕事のなかで実現させる職人たちの腕とともにあったのである。物の価値をお金に換算せずに考える方が良いと思う。(複数の理由一、複数の理由二)
 なぜなら、物をお金に換算せずに考えれば、入ってくるお金が少なくても、その物の良いところが発見できるからだ。例えば、研究員が考えるように、その時代では表札で売ればお金が入って来ていいだろう。しかし、村長の考え方の人が家の柱などにヒノキを使ってみれば、模様が独特でふんいきが変わるなどの木のよさが出て良い評判になると思う。
 またほかの理由は、お金に換算してしまうと、そのものの価値が分からなくなってしまうからだ。ぼくはイギリスで買った、思い出のあるものを持っている。前に友達が家に来てその思い出のある物を指さして、
「これってイギリスで買ったのか?値段はいくらぐらいだった?」
と聞いて来たので、
「日本円にすれば三百円ぐらいだよ。」
と返事を返した。すると、友達は、
「なんでそのようなものをずっと持っているんだ?」
と言ってきた。ぼくは少々気が付いた。この物はイギリスの友達とおそろいの物であったからだ。(体験実例)
 確かに、物の価値をお金で換算すると、どちらかの方が価値が高いか低いか考える時には分かりやすい。しかしぼくは、大切なのは自分にとってどういう価値なのかであって、比べてどうとかの問題ではないと考える。(反対意見への理解)

   講評   taimu

休み宿題の課題でしたが、じっくり取り組むことができましたね。現代をいきる私たちは、金銭的に物事を考えてしまうことも少なくありません。物事の真の価値に目をむけたいものですね。

<第一段落>ポイントになる文を選べたね。全体のバランスからみると要約がやや長いので、「……有利だといった」までは省いておくといいよ。要約の後、「(私は)物の価値をお金に換算せずに考える方が良いと思う」という意見(<>内は「是非の主題」としておこう)を続けることができました。

<第二段落。第三段落>「良いと思う」と考えた理由を二つあげることができました。特に、イギリスで買った物をめぐるお友達とのやりとりは、良い実例。二つの理由、実例は自分の言葉をつかってよく整理されている。「第一(二)の理由は」という意見文の形式に慣れておくといいね。

●この物は→これは
●イギリスの友達とおそろいの物であったから、金額の問題ではないのだ

<第四段落>わかりやすい反対意見を示せたね。そのあと、再度最初の意見に戻ることができました(<是非の主題>というキーワードいれておくといいね)。名言は33番が使いやすそう(^^)。




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